まるで、双子のような、コップ
桜が、旅立ちます。
本当の春の到来よりも、早く。
今日の写真のコップ。 これは、山桜。
極めて美しい木の状態。山桜らしい美しい光沢と木目。
一本の山桜の木から生まれたものなのですが
並べてみると、まるで双子のように、そっくりな佇まいです。
お祝いの贈り物。人生の門出の贈り物。ありがたいことに
今回の贈り物を選んでくださった方には、これまでにも数々の作品を
贈り物として、お求め頂いております。 感謝御礼。
これまでに数々の木との出会いがありましたが、桜の持つ
独特の明るい色と、細くけれどくっきりとした木目はとても人気があり
私個人としても、やはり好きなものの一つになるのでしょう。
山桜。人気があっても、なかなか良い状態のものとの縁はありません。
間伐材を扱っている以上、このリスクは致し方の無い事ですから
それを憂いている訳ではなく、むしろ丸太を解体した時に良い状態で
あったなら、まるで当たりくじを引き当てたような喜びがあります。
しばし、ほんのわずかな間に限り、その美しい状態を愛でたなら
直ちに然るべき工程を経て作品へと仕立て、旅立ちを待つ。
どんなに気に入っている状態の木であっても、それが私の定めです。
このたび贈り物として選ばれた山桜の木のコップ。
これを受け取られる方々に、どうか永遠の幸あれと、ただ願うばかりで
あります。