"思い入れのある木は、何でしょう? ブドウ以外の中から、お答えください"
先手を打たれての、唐突な質問が降ってきました。
何だろう?
やっぱり、楢(ナラ)かな。
杉・ヒノキは、それを植林しているところを見たことがあり、
あれが杉、そしてヒノキということは子供の頃から知っていて、
ケヤキは、おそらく木工教室などに通う機会でもあれば、
真っ先に教えられる木なのでしょう。でも自分には・・・
その機会はないまま、この世界に足を踏み入れてしまいましたので、
あいにく、あまり身近な木ではありません。
その一方で楢(ナラ)は・・・
十二分に大人になったと言って差し支えのない年齢になってから、
この世界に足を踏み入れ、その後、
"あれが、楢の木ですよ"と教えてもらった木で、
けれどそれはあまりにも近く、すでに日常を長らく過ごしている場所に
幾つも幾つもあった木。
子供の頃には、楢(ナラ)の木は炭の素材に用いられる木だと教えられ、
周りに居る大人は誰も見向きをすることさえ無い木で、
実際に、楢(ナラ)という名前と実物の木、その両方が頭の中で
一緒になったのは、おそらくこの頃からだったのではないかと
思っています。恥ずかしながら。
里山の木 = 薪炭林 = 楢(ナラ)と。
つまり私にとっては " 楢 = 里山を代表する木" なのでしょう。
今は、もう。
それから、山桜。
木工を始め、やがて富士山で林業に関わる方に出会い、
山桜が、こんなにも美しい木であるということを知る機会を経て、
楢(ナラ)、そして山桜が、
私にとっての
"思い入れのある木" になった・・・のかもしれません。
そうそう楢(ナラ)の木には、"銀"と呼ばれる格別な美しい文様(杢のひとつ)が
生じる場合があることも、富士山の麓で林業に関わられる方から初めて
教えて頂いたことでした。一時は、この"銀"のトリコになっていました。
はい、ゴメンなさい、甚だしいエコひいきをしていましたね・・・。
杉・ヒノキ・楢(ナラ)・そして山桜・・・
幾つもの様々な木があり、それぞれの良さ・魅力があります。
好きな木、それがひとつでもあることが、
そういう木と出会えたことがきっかけになって、
山や自然に親しみを持ってもらえたらいいなと、そう、思っています。
ああ・・・いつのまにか、質問から脱線してしまったかもしれません。
以上、回答のつもりで書いてみました。
ちいさなお知らせ・・・
まもなく"特別なおまけ"の期間が終了するようです。
せっかくでしたら、この機会を逃さずお楽しみ頂けましたら幸いです。↓