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テレワーク社員に対する「監視」は必要か

前回までの投稿で、オンラインでの社員間コミュニケーションについて取り上げました。その周辺領域として、『テレワーク社員に対する「監視」は必要か』という問いについて、何人かの方と話題になりました。

企業によっては、各社員のPCのログをとるなどに加えて、リアルタイムでPC画面に表示されている画像を監視しているところもあると聞きます。そこまでするかどうかは別として、オフィスにいないテレワーク社員の行動を監視すべきかどうかは、いろいろな意見があることでしょう。

ひとつの答えや正解・不正解というのはなく、いろいろな考え方がありえる問いです。おかれた環境や扱う業務にもよると思います。下記も普遍的な結論というわけではない前提の上での、この問いに対する個人的意見です。

1.最低限の仕組み(管理システム等)はあるべき。
2.しかし、本質的には監視は不要。
3.ただし、状況によっては、監視が有効かもしれない。

1.例えば、秘匿情報が組織から漏洩するのを防ぐための、PCセキュリティー担保のシステムや、出勤状況の記録などは、あるべきでしょう。組織の安全性や法令・ルールの順守を維持するためにも、一定の管理ツールは必要と言えます。「管理ツールゼロでよい」などは、極論と思われます。

2.「成果」「役割」「目的」「個別」に基づくマネジメントがしっかり実現できていて、コミュニケーションが取れていれば、監視しなくても組織の目的・上司部下間の目的は達成できるはずです。

これらはオンラインだからできないというより、オンラインでできないのであれば対面でもできていない可能性が高いと言えます(オフィスで勤務しても、成果や役割が定義されていない、ネットサーフィンをしているなどなら、実質的な働きにはなっていない)。また、「監視」を前面に打ち出すのは、「相手を信頼していない前提のマネジメント」という受け止めにもつながります。この観点からも、本質的には監視は逆効果だと考えます。

3.その上で、「監視」を含めた指示命令を細かにすることが有効な(=本人もそれを望んでいる)局面の人材もいるかもしれません。例えば、環境変化で右往左往していて、他者による細かい行動管理が望ましい人などがそうです。そうした局面では、「監視」が罪にも逆効果にもならず、むしろ有効となる可能性があるでしょう。

なお、周囲で意見交換した人との間では「不要」という意見がほとんどでした。
「成果」「役割」「目的」「個別」に基づくマネジメントがどういうことかについては、また後日取り上げてみます。

<まとめ>
テレワーク社員に対する「監視」は、本質的には不要のはず。

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