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生活すること

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生きるって何だろう?それは生活することなのではないだろうか────30才で伊東市にある海の街へ移住して感じたことを書いています。
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2024年2月の記事一覧

現代社会での自分なりの幸福論について考えてみる

現代社会での自分なりの幸福論について考えてみる

観葉植物たちが無事に冬を越えられるかを心配している。ベンジャミンは部屋が寒すぎたのか、半分ほど葉を落としてしまった。パキラは冬眠させているからあまり変わっていない。他の植物たちは冬の日差しでもニョキニョキと成長し、新芽を生やしたものもある。植物を通してたくさんのことを学んだ。水をあげるタイミング、日差しとの距離、土に混ぜる肥料の種類、植え替えの時期など、それぞれの植物に合わせて環境を用意する必要が

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一度目の春に添えられるいただきもの

一度目の春に添えられるいただきもの

部屋の中で河津桜が咲いている。新井の土産物店で買い物をしたおまけでいただいたものだ。昨年も河津町でもらって部屋が桜まみれだったため、またこの季節がやってきたんだなあと。まだ暖房が必要なくらい寒い日もあるのに、桜が咲いているのは不思議な感じだ。もうじき花びらは落ちて葉桜となり、一度目の春が終わる。そして4月頃にまた別の桜が咲き始める。伊豆は春を二度も楽しめる場所なのだ。

買い物へ出かけようと家の外

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創作することは体の機能の一部

創作することは体の機能の一部

新しい机を買った。机自体を斜めにすることができるため、姿勢が前かがみにならない。先日、腱鞘炎になってしまったため何かを改善しなければと思い、まずは姿勢を直してみることにした。だから作業部屋には、大きな机が2つ並んでいる。1つは音楽やWEB系の作業をするため、今回買った斜めの机は絵を描くためだ。

ふと、高校生の頃の自分を思い出した。絵も描きたいし、音楽もやりたい。けれども進路は一つに絞らなければな

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幸せの範囲

幸せの範囲

新井の街は、私の目にはアートのように映っている。斜面に沿って立ち並ぶ家並み、どこへ繋がっているのか分からない入り組んだ細道、坂を登れば登るほど姿を見せる海、辺りから聞こえる無数の鳥の声、時折り風に乗って漂う潮の香り。全てが今までの私の人生の中にはなかったもので、とても新鮮に、繊細に、穏やかに体内へと取り込まれていく。地元の人の目には故郷というフィルターがかかり、過去の思い出と共に今が共存しているか

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暮らしていく街から暮らしている街へ

暮らしていく街から暮らしている街へ

伊東市や伊豆地区などの特産品を集めた物産展「めちゃくちゃ市」へと向かう。毎年1月に行われていて、行くのはこれで2回目。昨年来た時はまだ移住したばかりの頃で、あれから1年経ったのだと実感。季節がぐるっと一周回り、同じ冬がやってきた。だけど、同じ冬でもあの時とは違う季節のように感じる。1年前までは知らない景色しかなく、知り合いもいなかった。それから移り変わっていく季節と共に景色を覚え、名前を呼んでくれ

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