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詩世界

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2021年2月11日(木)〜の詩をまとめたマガジン。
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記憶フィルター

記憶フィルター

雲のように真っ白なキャンバスに新しい時が描かれ始めて数年目のこの年

いつしか僕は未来を見続けるこの島々と、惑星に住む人々が描いてきた銀色の時の世界を、たまに望遠鏡で眺めるようになっていた

そういう感覚は前からあった

それが ぐぐん とこの数週間で強くなったような気がした

今の僕には、その理由が分からない。

思えばあの世界の文化とかを見て「あの世界らしさを感じるね」なんて思うことが増えた

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飛行船クリッパー

飛行船クリッパー

造船の街から 

今日も木の香りを漂わせた 

一隻の飛行船が出港する

飛行船の名前は クリッパー

この船のブランド名みたいなものだ

世界中の 造船街で建造されるこの船は

史上最速で 最大の 商用飛行船

この船なら

摩天楼の街へ 天守そびえる東の国へ

どこへでも 簡単に行くことが出来る

一週間以内には目的地へ到着さ

これが生まれてから 世界はより豊かになった

物産は一度に大量に

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あお空島

あお空島

空に浮かぶ 巨大な雲の正体は あお空島

月が浮かび 星が煌めいても

昼間であり続け

人々はこの島を 不夜島 と呼んだ

この島が通った土地は もうすぐ朝を迎えるという話がある

文明が生まれた時代に

この島を見た 灯台守や城の門番が 初の記録者とされ

各地に口伝や壁画も存在している

時代が進むにつれて
 
人々の交流が活発さを増す中で

地域の文献が 様々な土地へ伝えられると

この島

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黄金の船

黄金の船

今日も星の時間が訪れようとしている

空も柔らかくなって来たから

そろそろ 出港の準備をしよう

出港は定刻にて行われ

それまでの間 

乗組員は 出発前の設備チェックをする

少しすると出港の 合図として

鐘の音が からーん からーん からーんと 

空に響くと

船はエンジンをかけ 星の港を出発する

10時間に及ぶ 周遊の始まりだ

船は出港から少しすると 黄金色になる

この船の仕事

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リトルシティ

リトルシティ

ここは もりの国

3,000年もの間

人々は 森と共に暮らし 街をつくりあげてきた

人々は

森の恵みで 料理を作り

時には 舟を造って

「名前だけ知っている土地」に冒険へ向かった

機械仕掛けの湯気を上げても

コーヒーを毎日のように嗜んでも

森と共に暮らしてきた

今日 もりの国 に新しく街が生まれた

街の名前は 「リトルシティ」

この街は 世界にいくつも存在する

場所によっ

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弥生

弥生

バスに乗っての帰宅中

星が輝く時間にあっても

案外 人は結構 乗っていて 

私は立って 最寄りのバス停を目指している

乗っている時間は少しくらいだし 

健康の増進を浮かべると 良いかもなと思う

バスは電車のように進む

絵巻物のように景色は動く

パラパラ漫画のように この路線の物語を描く

何か建物を造ってる

建物が出来上がった と

バスは次第に 家の近所へ来る

歩道に街灯があ

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Garden garden

Garden garden

高き丘のにある 広大な庭園

人々は そこを 空中庭園 と呼ぶ

ここは一年中 季節が春の場所

ここには いくつもの春の花が咲いており

心地の良い暖かな空気が漂う

ここへ来るのは久しぶりだ

ここへ来るまでに120の階段を登った

全ての階段を登り 空中庭園に足を踏み入れると

私を白桃色の空気が包みこむ 

私がここへ来た事を心から歓迎するように 空気が踊り

若草色の大地の柔らかい感触が

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タワーマンション

タワーマンション

ご飯を食べよう

今日のメニューは 未来なご飯

前から この食べ物は気になっていたの

理由は簡単 新しい食べ物だから

新しい食べ物は どんなものか食べてみたいの

お店で 見るから気になるの

テレビで見るから気になるの

憧れるの

ついに来た 未来なメニューを食べる日

私は それを口に入れた

意外性のある味にびっくり

こういう感じだったんだ

二口 三口と どんどん食べる

なんだ

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1680万色の惑星

1680万色の惑星

あの頃 流星群から

新しいタイプの 楽しみが生まれた

真新しい 楽しみに僕は興味津々だった

まだ15だった 

私に楽しみをくれた人は25だった

時間が経った

私は20歳になった

その人物は 30になった

私は成人した

その人物は流星群に乗って 惑星の主になった

惑星の主になった その人物を見て

大都市を造っていた 時間を思い出す

星に照らされながら そう思った

星に照らさ

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銀河の中心

銀河の中心

流星群の数は 煌めきは 日に日に増す

流星群の数や煌めきが増す中

銀河の中心は どのような姿になるのだろう

ダイヤモンドで出来た恒星から

水彩色の太陽のような恒星が 集まる場所になるかもしれない

水彩色の恒星群が現れたとしたら

そこに 惑星や小惑星が集まって

大きな 大きな 恒星系になるかもしれない

銀河の中心の 目的を考えると これが良い姿なのかもしれない

惑星や小惑星が集まる

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マイ・スクリーン

マイ・スクリーン

この せかい は広い

広いから 13の頃の 私のような人生を過ごす方も たぶん居ると思う

いなかったら いないで別に構わない

仮に居たとして その方は映画やドラマをとても観ているということになる

13の頃の 私がそういう感じだったから

今も映画やドラマは 結構観てるけど

あの頃と今は 少し違う

映画のテレビでの放送の数は あの頃と今では違う

いくらか払えば 映画は見放題

特定の曜

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