松浦 薫

東京都在住、ICU(国際基督教大学1年)。若者を中心に政治のことを気軽に話してみよう!…

松浦 薫

東京都在住、ICU(国際基督教大学1年)。若者を中心に政治のことを気軽に話してみよう!という活動をしている「カラフルデモクラシー」の代表として活動していました。notehttps://note.com/colorful2525 さて、これからどう動こうかな? ワクワク。

最近の記事

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もともと地上に道はない。みんなが歩けば道になる。

~ 祖父・江田五月から学んだこと ~ 7月28日、祖父江田五月が亡くなった。社会の事を常に考え、行動する祖父の背中を見て育ったことは、今の僕の原点ともいえる。その原点を作ってくれた祖父を失ったことを未だにどうとらえたらいいかわからず、いまいちスイッチが入らない日々が続いている。  兄が祖父についてnoteに投稿しているのを見て、僕も何か書いてみようかなと思い、ずっと何も書いていなかった個人のアカウントを引っ張り出してこの記事を書いている。  この記事で初めて僕の事を知って

    • 「国」と「私」と、「私」と「国」と

      ~安全保障をめぐる対話を成り立たせるために~※この文章は、国際基督教大学の授業の期末レポートとして提出したものを、一部改変して掲載するものです。 序章 この課題の意図  今回の課題は、授業で扱ったテーマのいずれかに関して研究をし、なんかしらの成果物を提出すること、その形式はなんでもよし、ということらしい。散々迷って、幾つかのテーマで行き詰った結果、分断を産み得る安全保障を巡る議論において、対話を成り立たせる為には何が必要かについて、未だに記憶に残る個人的な経験をきっかけに

      • 死刑廃止論 ~ 理論的枠組みの提案 ~

         本稿は今私が通っている国際基督教大学(ICU)の必修授業・キリスト教概論の期末レポートとして執筆したものに多少手を加えたものです。授業内でもディベートに参加し、その中で議論をする中で、以下の立論の枠組みを思いつきました。  死刑については親族の影響などもあり考えてみたいと考えていたテーマでしたが、自分の考えをある程度まとまった形にするのは初めてなので、ここで公開して、興味のある奇特な方に読んでいただいてご意見をいただきたいと思い公開します。  なお、専門家ではないので法

        • 老けた高校生の民主主義考⑦

          3.憲法による権力統制  最後に憲法による権力統制について論じよう。このテーマが民主主義と密接不可避であることは、第一章で論じた通りである。しかし、民主主義本体というよりも、民主主義を補完するものであることから、この論文ではごく簡単に、現行憲法の抱える検討課題について言及するにとどめたい。(本来であればこのテーマのみで更に 30 枚以上論じるべきであるほど重要な課題ではあるが、一重に私の力不足で簡易に扱う事をお許し願いたい。)民主主義社会における憲法の存在意義については、す

        • 固定された記事

        もともと地上に道はない。みんなが歩けば道になる。

          老けた高校生の民主主義考⑥

          第五章 民主主義再生計画②2.政党政治の再検討 日本をはじめ、世界に存在する多くの民主主義社会は政党政治を導入している。政党にはもちろん意味があるからこそ、今までの政治の中で取り入れられてきたのだが、わたしは弊害も大きいと考えている。現代の日本において、政党を支持する人は少なく、直近の NHK による調査(2021 年 5月 1 日発表)によると、支持政党が特にない、またはわからない・無回答とした人の割合が合計で 約4割である。現在の日本の政治の舞台においての主要なプレーヤー

          老けた高校生の民主主義考⑥

          老けた高校生の民主主義考⑤

          第五章 民主主義再生計画  私は民主主義には 4 つの成立条件があるとした。この 4 つをそれぞれ成り立たせるための具体策を考えていきたい。第一に国民の政治参加を促進すること。第二に自由な意見表明の機会を担保すること。第三に対立する意見が相互理解を深めることができる環境を作る事。第四に憲法による基本的権利の保障の徹底である。第二と第三の条件については、性質の違いから 2 つに分けて考えたが、現実の政治の場面においてはどちらも議会での議論についての検討が中心となるためまとめて考

          老けた高校生の民主主義考⑤

          老けた高校生の民主主義考④

          第四章 民主主義の未来  ここまで、民主主義の過去と現在を見てきた。ここから、民主主義がこれから先の未来でいかなる役割を果たしていくのかを見ていこう。冒頭の問いである「民主主義はもはや時代遅れなのか」という問いへの答えである。ここからは主に日本に焦点を当てて考えていく。世界はあまりに広範であり、多様な社会を含むため、一概に考えることができない。日本を舞台に考えた上で、世界各国にも適応可能な部分などを明らかにしたい。 1.民主主義は「西欧の産物」か  前章において、自由や個人

          老けた高校生の民主主義考④

          老けた高校生の民主主義考③

          第三章 日本における民主主義1.日本における民主主義の歴史 我が国において国民主権に基づく民主主義が導入されたのは戦後、日本国憲法が施行されて以降である。戦前、明治憲法下でも議会政治並びに選挙は行われていたが、主権は万世一系の天皇にあるとされていた。また1925年までは有権者に財産要件が設けられ、一部の男子しか投票することができなかった。1925 年からは、全ての男子の国民による普通選挙が実施されるようになるが、同時に言論・思想統制を計る治安維持法が制定されており、国民の自由

          老けた高校生の民主主義考③

          老けた高校生の民主主義考②

          第二章 民主主義の現状1.現状 近年、リベラル・デモクラシー社会は衰退しつつある。明確に民主主義が否定されている例としては、香港における民主化デモの弾圧、国家安全法の制定があげられる。香港は1997 年にイギリスから返還されてからも、一国二制度のもと高度な自治が認められ、共産党独裁政権の中国の中にありながら比較的民主的な制度で政治運営を行ってきた。近年になって、2014 年の雨傘運動など、より高度な民主化を求める運動が行われるようになっていた。2019 年、中国本土への犯罪者

          老けた高校生の民主主義考②

          老けた高校生の民主主義考①

           今日は衆議院議員選挙の投票日。特に政権選択の選挙である衆院選の投票日は、民主主義国家である日本にとって極めて重要な日だと言える。しかし、実際には今、投票率がとても低く、日本の民主主義は課題を抱えている。さて、今日の投票率はどうなるのか。非常に気になるところだ。  そんな今日、改めて民主主義について考えている。私が今通っている学校には課題として卒論があり、私は「新・デモクラシーの作り方」という壮大なタイトルの下、民主主義について60枚の論文を書いた。それを久しぶりに掘り出し

          老けた高校生の民主主義考①

          ジジから孫への特別講義 ~ 祖父・江田五月の教え ~

          ※ この記事は、2021年7月28日に逝去した元参議院議長江田五月に、孫である私、松浦薫が、2021年6月12日に聞いた話の要旨をまとめたものです。この記事においては話の内容だけを掲載しますが、より詳細な説明については、こちらの記事をご覧ください。↓↓↓  私たちの生きている社会・政治について考える時、「その社会が何主義か」という事と別に、本当に良質な市民が良質な社会を作っていくという事が重要だ。むしろ、「体制が何主義をとっているのか」という事は後をついてくるものだと思う。

          ジジから孫への特別講義 ~ 祖父・江田五月の教え ~