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「国」と「私」と、「私」と「国」と
~安全保障をめぐる対話を成り立たせるために~※この文章は、国際基督教大学の授業の期末レポートとして提出したものを、一部改変して掲載するものです。
序章 この課題の意図
今回の課題は、授業で扱ったテーマのいずれかに関して研究をし、なんかしらの成果物を提出すること、その形式はなんでもよし、ということらしい。散々迷って、幾つかのテーマで行き詰った結果、分断を産み得る安全保障を巡る議論において、対話
死刑廃止論 ~ 理論的枠組みの提案 ~
本稿は今私が通っている国際基督教大学(ICU)の必修授業・キリスト教概論の期末レポートとして執筆したものに多少手を加えたものです。授業内でもディベートに参加し、その中で議論をする中で、以下の立論の枠組みを思いつきました。
死刑については親族の影響などもあり考えてみたいと考えていたテーマでしたが、自分の考えをある程度まとまった形にするのは初めてなので、ここで公開して、興味のある奇特な方に読んで
老けた高校生の民主主義考②
第二章 民主主義の現状1.現状 近年、リベラル・デモクラシー社会は衰退しつつある。明確に民主主義が否定されている例としては、香港における民主化デモの弾圧、国家安全法の制定があげられる。香港は1997 年にイギリスから返還されてからも、一国二制度のもと高度な自治が認められ、共産党独裁政権の中国の中にありながら比較的民主的な制度で政治運営を行ってきた。近年になって、2014 年の雨傘運動など、より高度
もっとみる老けた高校生の民主主義考①
今日は衆議院議員選挙の投票日。特に政権選択の選挙である衆院選の投票日は、民主主義国家である日本にとって極めて重要な日だと言える。しかし、実際には今、投票率がとても低く、日本の民主主義は課題を抱えている。さて、今日の投票率はどうなるのか。非常に気になるところだ。
そんな今日、改めて民主主義について考えている。私が今通っている学校には課題として卒論があり、私は「新・デモクラシーの作り方」という壮
ジジから孫への特別講義 ~ 祖父・江田五月の教え ~
※ この記事は、2021年7月28日に逝去した元参議院議長江田五月に、孫である私、松浦薫が、2021年6月12日に聞いた話の要旨をまとめたものです。この記事においては話の内容だけを掲載しますが、より詳細な説明については、こちらの記事をご覧ください。↓↓↓
私たちの生きている社会・政治について考える時、「その社会が何主義か」という事と別に、本当に良質な市民が良質な社会を作っていくという事が重要だ