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グレイマンとトップガンマーヴェリックに共通する『標的』

グレイマン』はNetflix、『トップガンマーヴェリック』はIMAXで観ました。後悔したのはグレイマンを劇場で観なかったことぐらいで、どちらも非常に楽しめました。何故?

一言で言ってしまえば、両方ともとってもお話がシンプル。作品に1ミリの興味なく観始めたとしても、ラストには大好きになっている事でしょう。それは良作の必須条件です。興味ない人にとっては複雑怪奇なストーリー性は心が離れていくばかりで最後まで断片的なストーリーになってしまいますよね。それはリアルタイムで心が追い付いてないんです。両作とも、しっかり客のハートを掴みながら至極リズミカルに進行していく卓越した編集なんですよ。その上で、ぶったまげるほど話がシンプルなんです。ここまでうまく編集できるのにストーリーがこんなにシンプルで、なのに最高の娯楽性を産み出せるのかと。

我々はすこし映画などを見る目に肥えすぎていて、まず突っ込みどころを探しながら観ちゃったりします。納得いかないストーリー展開だったらすぐに再生を止められる時代。だからCGを多用して派手にしてなんとか飽きさせないような画作りに走り、なんとか自称映画評論家を無口にさせようと努力します。

この2作は、あくまでも人間の能力にこだわります。どう考えても死ぬだろそれはと突っ込みたくなるんですが、それも計算済みでしょう。死ぬか生きるか。映画の原点に立ち返るかのような壮絶なアクション。CGの妄想ばかりで現実味のない戦いばかりが主となっている昨今の映画に、あり得ないけど(どう考えても死ぬけど)あくまでも人間の肉体の限界に挑戦するぞ!という気迫が感じられるのです。

それにしてもライアン・ゴズリングはいい役者ですねぇ。トム・クルーズの正統後継者と呼んでもいいんじゃないでしょうか。だめでしょうか。今年を代表するであろうアクション映画2本ぜひ。何も考えずに楽しめます。

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