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Photo by kanakoozeki

「やることがありすぎて逆に暇」なときの対処法

F太

ここ最近たてつづけに似たようなツイートがバズっているのを目にした。

あなたにも心当たりないでしょうか。頭のなかには色々とやるべきことが思い浮かんでいるし、それをやる時間もあるのに、何一つやる気が起こらず、結果として「何もすることなくて暇だな……」と感じている意味不明な状況。

「ふふ、あるある……」とすこしニヤついていつもならそのままスクロールするのだけれど、今回は指が止まった。

これにはちゃんと攻略法がある。もしかして、それが意外と知られていないのだろうか。

ネタにマジレスをしている感じがしなくもないが、それでもこの状態を「あるあるw」で対策せず放置していると、少しずつ時間と思考体力と、そしてメンタルが削られていく。

今回は「やることがありすぎて逆に暇」なときに起きていることの解説と、その攻略法について解説してみたい。


まず頭に留めておいてほしいことは、

「やりたくない」状態には二種類ある

ということだ。それは

やりたくないことが「ひとつ」の状態
やりたくないことが「2つ以上」の状態

のニ種類だ。


たとえば

  • 部屋を片付けないと……

とやるべきことがひとつだけならば、具体的に思い浮かべることができる。これなら心配ない。やることがはっきりしていれば、グダグダしている間もやる気はチャージされていく。

しかしやらなきゃいけないことが複数になると、とたんに具体性がなくなる。

「やらなきゃいけないことがたくさんあるなぁ……」

という漠然とした思考がはじまる。この状態がやっかいなのだ。



「部屋を片付けるのがめんどうだなぁ」と感じているときは、ウダウダしながらも心と身体は少しずつ「片付けモード」に向かっている。まずは机の上をきれいにして、そのあと台所をやって……と、意識せずとも段取りが頭をよぎる。

そのイメージに引っ張られて、心拍数が上がり、血圧が高まり、筋肉への血流量が増える。身体が整うにつれて気分も変化しはじめて「しょうがない、やるかぁ」と決心がつき、ついに行動に至る。

いちばんわかりやすいのは平日の朝だろう。やることはただひとつ。会社に行くこと。どんなにいやでも選択肢がひとつしかなければ、我々はそこに向かって動きだすことができる。

しかし「やることがいっぱいある」という感じのとき、身体はいったいなんの準備をすればいいのかがわからない。だからいつまでも心身の準備が整わない。やる気がチャージされないのだ。



「やることがたくさんあって暇」というのは、葛藤で身動きが取れない緊張状態だ。残念ながら、うさぎさんのように健やかな表情では過ごせない。この「暇」は案外と地獄である。

このストレスに耐えられないとき、僕らはスマホを手に取る。たいしておもしろくもないゲーム、ショート動画、SNSのスクロールにいそしむ。そうやってゆるい痛みをゆるい快感で塗りつぶしているうちに、罪悪感という痛みが勝ってくるといよいよ

「またやってしまった……」
「自分はほんとダメ……」
「やる気もなければ目標も気力もないダメ人間……」

と心理的自傷行為がはじまる。ここまでワンセット。

しかし、安心してほしい。

この「暇」には攻略法がある。

この毒沼にハマりそうになったときは、この攻略法を思い出してほしい。


「次やること」だけをクリアにしておく。

やるべきことがいくつもあるときは、とにかく「次にやること」だけを思い浮かべる。意識してほしいのはこれだけだ。

「やることがいっぱいあるなぁ、何もやりたくないなぁ」

と考えていることに気づいたらすぐに

「いかん……！  とにかくまずは次にやることだけ考えよう」

と思考を切り替えてみてほしい。

やる気は出すものではない。やる気はチャージするものだ。

「やりたくない」「めんどくさい」と感じたら、まず頭の中にある「やるべきこと」がひとつだけか複数あるかを確認する

ひとつだけの場合はそのままでOK。いずれやる気がチャージされてよしやるか、ってなる。

複数ある場合はその中からひとつだけを選ぶ。選んだらそのままやる気がチャージされるのを待つ。

選べなければ「どれをやるか」を選ぶのが次にやるべきことになる。「どれをやるかを選ぶぞ！」と決めてやる気がチャージされるのを待つ。

もちろん、やる気をチャージしたりせずにしっかり休んだほうがいいときもある。やるべきことがひとつしかなくてもやる気がチャージされないときもある。そのあたりの話はまた別の機会に。

やってみてうまくいかないことがあったら具体的なシチュエーションを添えて質問をください。

質問はTwitterかマシュマロで受け付けています。


CM

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