産後4ヶ月でまさかの足指の骨折!妊娠中と産後の骨折の隠れた原因とは?
「骨折」
私、これまでの人生で一度も経験したことがなかったのです。
まさか、自分が足の指を骨折する日がくるなんて。
しかも、産後4ヶ月の今一番大変なときに・・・。
※これは、私が産後4ヶ月だったときに、私の不注意で足の小指を骨折してしまったときのエピソードです。
♦その日は突然訪れた
慣れない子育ても、4ヶ月が過ぎようとしていました。
娘は、とにかく飲まない、なかなか寝ない、夜泣きは毎晩でとても大変でした。
でも、若さだったのでしょうか?なんとか自分なりにこなしていました。
この日は、午後に買い物に行く予定を立てていたので、早めに掃除を終わらせようと掃除機をかけていました。
すると、2階の部屋にあるキャビネットに、右足の小指をぶつけてしまったのです。
「あっ、痛い!」
足の小指をぶつけるなんてことは、日常生活ではよくあること。
ズキズキする右足を手で押さえるようにして、私は痛さで少しうずくまってしまいました。
「また、やっちゃった!でも、すぐに痛み治まるよね。」
私はズキズキする痛みを我慢しながら、右足を引きずるようにして階段を下りました。
今日は土曜日で、近くの整形外科は午後は休診日。
「本当に、大丈夫なの?足の指動くの?」
主人が心配そうに尋ねてきます。
私は足の指を動かしてみようと思いましたが、かなりしびれていて、ちょっと怖くて自分から動かそうとも思えませんでした。
「たぶん、大丈夫。ちょっと痛いけど、落ちつけば治ってくるよ。」
私はそう答えて、午後の買い物は取りやめて、ゆっくり休むことにしました。
♦あくまでも育児優先の私のお気楽な判断
さて、この少しズキズキする足。
どうしようかな。
「そうだ、シップで冷やしてみよう!」
私は家にあった冷たいシップで足を冷やそうと思ったのです。
さっきより時間が経って少し腫れて、青紫になっている右足に私はシップを貼りました。
「なにこれ、すごく気持ちがいいかも?」
スゥーとした冷たい触感がズキズキした痛みをかなり和らげてくれました。
まだ、この時点では絶対治ると信じ込んでいた私ですが、次の日の朝に目が覚めて信じられないことが起こるのです。
♦ぱんぱんに腫れあがった私の右足
「なっ、なっ、なにこれ!」
私は自分の右足を見て、衝撃を受けました。
真っ青な色に加えて、風船に空気をいれたようにぱんぱんに膨れ上がっていたのです。
私は思い切って小指を動かそうとしましたが、やっぱり動きません。
「やっぱり、病院行くよ。昨日より痛いし、これはもうダメかも」
今日は日曜日。
緊急外来も受け付けている病院へ急ぎました。
♦母親はやっぱり強いのかも?
「これは、間違いなく骨折ですね。」
私の右足を見るなり、すぐに診断が下りました。
「えっ、骨折ですか?打ち身ではなくて?」
「この腫れ方は、骨折で間違いないですよ。レントゲンをとりましょう。」
このレントゲンの診断を待っているとき、自分のことより、4ヶ月の娘のことしか頭にありませんでした。
「大丈夫かな?まさか、入院なんて言われたらどうしよう。」
そんな不安の中、レントゲンの結果がでました。
「やっぱり間違いなく足の小指は骨折していますし、薬指と中指までヒビが入っているようですね。」
私は慌てて尋ねました。
「私、入院しないでいいですよね。大丈夫ですよね。」
「もちろん、大丈夫ですよ。」
「それより、かなり痛かったでしょう。よくこんなになるまで我慢できましたね。私だったら我慢できないし、さっきからそんな風によく笑って話していられるなと思って・・・」
確かに私自身こんな笑っていられるなんて自分でも不思議でした。
確かに、泣きたいくらいすごく痛みはあるのです。
「もしかしたら私、最近子供産んだばかりで、その痛みに比べたらこのくらいの痛みなんてたいしたことないって我慢できたのかな?」
そう私が答えると、先生が穏やかに言いました。
「そうなんだ。あれはかなり痛いっていうからね。母親はやっぱり強いね!」
そうかもしれないのです。
私にとって、出産は今まで経験したことのない壮絶な痛みでした。
そして、今の私には、それでも育児をしなければいけないという強い責任感が芽生えていました。
もしかしたら、これが今だったら、耐えられない痛みとして泣きながらすぐに病院へ向かっていたかもしれません。
私が母親という存在になったとき、「この子は私が絶対守らなくてはいけない」という責任感から心が強くなっていたのかも知れません。
「本当はゆっくり休んでいた方がいいのだけれど、状況を聞いているとそうもいかないようだね。よし、固定しましょう。」
こうして、この日から右足の甲全体を金具で固定しながらの育児が始まったのです。
♦こんなときでも育児は待ってくれない!
土日は、主人も手伝ってくれますが、平日は私一人で育児をしなくてはいけません。
そう、こんなときでも育児は待ってくれないのです。
ぐずりや夕方泣き、夜泣き・・・。
このときの私は、さすがに疲れていました。
でも、4ヶ月の娘には、そんなこと関係ないのです。
容赦なく、泣きわめきます。
「はいはい、ちょっと、待っててね。」
私は痛い足を引きずりながら、娘のところまで行きます。
娘は、私が座ったままの抱っこでは泣き止まないので、右足に力を入れないように立ち上がりあやします。
このときは、本当に変な格好であやしていたと思います。
こんな状態が1ヵ月半くらい続きました。
固定が外れても、今度はリハビリに通いながらの育児で、「もう絶対に骨折しない!」と強く心に誓いました。
♦妊娠中・産後の骨折の原因とは?
骨折した日に、先生に聞いたのです。
「今まで、足の小指をぶつけても骨折したことなかったのに、今回ちょっとだけ軽くぶつけただけでどうして骨折してしまったのでしょうか?」
それは、妊娠や授乳期間中に、骨密度の低下がおこることが原因らしいのです。
妊娠中に赤ちゃんの骨を作るために、お母さんの骨からカルシウムが移動したり、授乳中に赤ちゃんにカルシウムを与えたりしているからなのです。
また、出産後に女性ホルモンが急激に減少することも原因のようです。
この現象は一時的のようで、授乳が終わりしばらくすると元に戻るとのことでした。
♦気をつけることに越したことはない!
「なんだ、そうなんだ。私の骨のカルシウムが娘にいったのか」
私、この先生の言葉を聞いて、少し安心してしまったのです。
なんせ、娘は全然飲まない困らせ赤ちゃん。
少しでも私の骨からカルシウムが渡っているならいいかな?
こんな小さなことでも、プラスに考えないとやっていけないのです。
でも、骨折していいことは何もありません。
気をつけるに越したことはないのです。
特に妊娠中や産後は、自分の不注意で骨折してしまうと、不安感や生活に支障がでてくることが分かりました。
でも、ちょっとの力で骨折するってことは、今の私の骨の中はスカスカということなのです。
この日から、カルシウムを意識して、焦って取り始めた私なのでした。