マガジンのカバー画像

心うたれたnote

113
言葉にできないほど好きな文だったり、ためになったり、助けられたり。そんなnoteを集めています。
運営しているクリエイター

2024年2月の記事一覧

そこに正解はいらないのだ。

そこに正解はいらないのだ。

「女性は『答え』を求めているのではなく、共感を求めているのです」

男性読者向けの恋愛指南やコミュニケーション術系の本に、よく書かれる話だ。たとえば女性が、風邪を引いたかもしれないと訴えてくる。そこで男性は「この薬、けっこう効くよ」と風邪薬を手渡す。違うのだ、と指南本は言う。女性はそういう問題解決の答えを求めているのではなく、「大丈夫?」のひと言がほしいのだと。

男女を問わずそれはそうだろうなあ

もっとみる
「人生の記念品」から「誰かのための本」へ

「人生の記念品」から「誰かのための本」へ

エッセイ集の自費出版に向けて動こうと思いながらも、毎日の「やらなければならないこと」をなんとかこなすことで精一杯。それすらままならず、何も進まない日々が続いていた。
これではいけないなと感じ始めていた時、ある出版社のワークショップが大阪で開催されることを知った。自分で本を出したい人がどうやって出版までこぎつけるのか、企画書の書き方から出版までのノウハウを教えてくれるという。
どんなもんかなとも思っ

もっとみる
朝ごはんはメロンパン【短編小説】

朝ごはんはメロンパン【短編小説】

あとはそこから身を投げ出すだけでよかった。終わりにするために。でもやめにした。理由は自分でもよく分からない。あえて理由を挙げるとするならば気持ちの変化だろう。こうやって私は終わりにできないまま時間と共にこの先も過ごしていくのだろう。

冷たい風が色鮮やかなドレスを身にまとった木の葉を揺らす。どのくらいの時間が経ったのだろうか。朝からずっとここに座っている。あとは身を投げ出すだけでいいのに。それで終

もっとみる