アイデアのちから チップ・ハース

私たちは、仕事において様々なアイデアを出すことが求められています。
しかし、自分なりにとても良いアイデアが思い浮かんだと思っても、採用されなかった経験をした人は多いのではないでしょうか。
この本では、自分のアイデアをいかにして相手に伝えるかについて書かれています。

私たちは皆、何らかの専門家であると思います。
実は、その専門性が自分のアイデアを伝える上で足を引っ張っているのです。
この本では、そのような現象を「知の呪縛」と呼んでいます。
この「知の呪縛」を打破するには、アイデアを作り替えることが必要です。

アイデアを作り替えるには、以下の六つの条件を満たす必要があります。
1,単純明快である
2,意外性がある
3,具体的である
4.信頼性がある
5,感情に訴える
6,物語性がある


1,単純明快である
単純明快とは、平易であることではありません。
的確さと優先順位を明確にすることで、核となる部分を言葉にすることです。
単純明快であると、情報量が少なくなってしまうので、聴き手がすでに知っている知識と関連づけた言葉を使っていくことが大切になってきます。

2,意外性がある
聴き手の記憶に印象を残したい場合は、聴き手の推測機械を一度壊してから再構築することが有効です。
再構築するときに、あえて知識に隙間を空けると関心を長くつなぎとめることができます。

3,具体的である
具体的であると、聴き手は理解しやすいし、記憶に残りやすいことが分かっています。

4.信頼性がある
信頼性があることは、アイデアを聞いてもらうための大きな武器になります。
信頼性を高めるには、権威を利用することが手っ取り早いですが、信用されるといったことからも高めることができます。
例えば、自分から真偽を確かめるだけでなく、顧客に自ら真偽を調べてもらうといった形で、信用を勝ち取ることができます。

5,感情に訴える
感情に訴えるとは、感情スイッチをonにすることではなく、心にかけてもらえるようにすることです。
感情に訴えるためには、聴き手のアイデンティティに訴えかけたり、聴き手の利益になるようなことに訴えかけることが必要です。

6,物語性がある
物語を語ることは、その文脈を聴き手が補ってくれるのでとても強力なツールになってくれるのです。

以上の六つの条件を満たすようにアイデアを作り替えると、皆さんのアイデアも聞いてもらいやすくなるのではないでしょうか。

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