幸福日和 #080「土台を確かめる」
孤島生活をしながらも、
世の中とは繋がっていたい。
だからこそ、日本のニュースやテレビ番組、
SNSで著名人の情報は毎日チェックしています。
特に険しい人生を歩んできた人の
情報に触れると心震えるものがあります。
昨晩も、何気なく見ていた動画の中で、
幾つか気がついたことがあるんです。
それは、その道のプロと言われる人ほど、
自分の生き方をシンプルに捉えているということ。
しかも、
その人生を「一つの文字」や「一つの記号」で
わかりやすく表現しているんですね。
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箱根駅伝といえば、
日本人で知らない人はいないと思うけれど、
青山学院大学陸上競技部の原晋監督は
自らの生き方を「T」の一字で表現している。
人間には、まず「T」の真ん中にある一本の縦軸が必要で、
その縦軸を育てて盤石なものにしていきながら、
やがては「T」の横軸部分のように
色々な知識や視野を広げていけばいいのだと。
実は原監督自身、
実業団まで陸上選手を続けていたのだけれど、
その後、戦力外通告を受けて退部させられてしまったらしいんですね。
そんな中、陸上以外何も知らない状態で社会に放り出されて
営業成績最下位のどん底サラリーマン生活を経験したのだそう。
とても箱根駅伝常連校の監督の過去とは思えませんよね。
原監督がそんな暗闇の日々の中で考え続けてきたことが
「自分の軸」とはなんだったのかということ。
そうして、気がついたのが、
陸上で培ってきた精神力や向上心を確かな縦軸。
そこからさらに、
サラリーマンとして自分を活かしていくために、
原さんは多くの本を読み、知識を蓄え、
人との交流を重ねていきながら
自分の確かな「T」の横軸を広げていくことを考えていったのでしょう。
だからこそ、
いまの監督としての姿もある。
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また、最近、
プロ野球への再復帰の夢を叶えるために、
トライアウトに挑戦した新庄剛志選手。
僕はこの人の生き方が素晴らしいなと思いながら、
いつもインスタグラムやYoutubeをチェックしてるんです。
(野球選手になりたいわけではないけれど(笑))
彼の場合、
その生き方を「1」という数字で表現しているんですね。
もともと現役時代の背番号は
「63」や「5」をつけていたけれど、
野球人生の後半は「1」を着けていたし、
先日のトライアウトでも「1」だった。
新庄さんの「1」へのこだわりはマニアじみたものがあって、
セリフ(文字の尖った部分)のついた「1」でないといけないらしい。
確かに世界には色々な書体の「1」がある。
「|」のようなシンプルな棒状のものもあれば「1」のように
きちんとセリフがついて文字を土台で支えているものもある。
彼は、球団入団の際、
ユニフォームの背番号の「1」の書体にセリフがついていなかったら
その球団には入らないとまで考えたことがあるそうなんですね。
セリフのない「1」は土台がないから。
そんな「1」に自分を重ねたくはないのでしょう。
「1%の可能性があれば、夢は叶う。」
新庄さんらしい生き方だと思います。
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原晋監督の「T」
新庄さんの「1」
違う文字だけれど、
そこには変わらぬ「土台と軸」というものがある。
そんなことを考えながら、
この二つを組み合わせてセリフ付きの「T」にしたならば
最強じゃないかと考えてながら、
僕にとっての「一字」はなんだろうかと
考えてみたりもしました。
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自分の生き方を一つの文字で表すと
それは「0」なのだと思う。
それは一つの器のようでもあるし、
抱擁した優しさの形にも見えるし、
波紋のようでもあるし、
数字の「ゼロ」でもある。
ある時は一つの器として、
そこに色々な思いや出会いを入れ込んで温めていく。
そして、そこに自分の想いを加え醸成されたものを、
丸い波紋として広げていけたらいいと思う。
色々なものを受け止める寛容さを持ちたいから、
自分の中に明確な測りなど必要はない。
だから「ゼロ」に見えればそれもいい。
みなさんにとっての「一字」はなんですか?
時には自分の土台や根本を
確認するのもいいかもしれませんね。
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