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【思考】『意見を言う』とは『ポジションをとる』ということ。別意見があるのは仕方がない。

(このNOTEは2分で読めます。約1,200文字)
『意見の対立が怖いな。』と思うことはありませんか?仕事に限らず私生活においても誰かと意見が対立することは避けたいものです。誰かと意見が対立したことは経験上何度もあります。

しかし、意見の対立は考えても仕方がないことなのです。

このNOTEでは、『意見を言う』とはどういうことかについて考えます。そして、『意見を言う』において対立は不可避現象であるため『意見の対立が怖いな。』と恐れるのではなく、受け入れてしまった方が良いということを書きます。

✅1、『ポジションをとる』ということ

『意見を言う』とは、『ポジションをとる』ということです。『ポジションをとる』とは、自分のポジション以外のポジションが必ず存在するということです。構造上、対立は避けられないのです。

映画を観た後の感想を例に考えます。あなたはその映画に対して『面白くなかった』という感想を抱きます。この時あなたは『その映画は面白くない』という『ポジションをと』っています。

当然、映画に対する感想は様々考えられます。『面白かった』『普通だった』『悲しかった』『苛立った』など様々な感想があるでしょう。そういった感想1つ1つがポジションです。

このように、あるポジションをとったときにはそれ以外のポジションが必ず存在します。


✅2、『ダイバーシティを尊重する』という画一化

『ダイバーシティ』は近年非常によく使われています。企業においては『ダイバーシティ経営』という言葉もあります。

『ダイバーシティ』とは『多様性』という意味です。『ダイバーシティを尊重する』とは、様々な意見・考えがあることを受け入れるという意味合いです。

一見、『ダイバーシティを尊重する』は全てのポジションを包含しているようで理想的に見えます。

しかし、『ダイバーシティを尊重する』という言葉すら『ポジションをと』っています。なぜなら、『ダイバーシティを尊重しない』というポジションは包含していないからです。『ダイバーシティを尊重しない』という『ダイバーシティを尊重する』場合、『ダイバーシティを尊重しない』ことを肯定しているため『ダイバーシティを尊重する』と矛盾してしまうからです。

全てのポジションを包括した意見を言おうとしても、それ以外のポジションが必ず存在してしまいます。

※ちなみにこの問題はフランスの哲学者レヴィナスに『他者論』として指摘されています。


✅3、まとめ

『意見を言う』ときに別意見があることは避けられません。そのため、『意見の対立が怖いな。』と足踏みしていることはもったいないことです。

『意見を言う』ということは、暗黙的に他の意見が存在しているということです。意見が対立するということを所与の条件として受け入れてしまった方が良さそうです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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