見出し画像

『原因の原因が、本当の原因』

(このNOTEは2分で読めます。約1,800文字)
仕事で失敗したことはありませんか?失敗したことの原因と対策を求められたことはありませんか?

適切に原因と特定し、適切な原因に対して対策をしなければ、おそらくその失敗は再発することでしょう。

このNOTEでは、原因特定の仕方について『原因の原因が、本当の原因』という言葉を用いて自論を展開します。言われてみると当たり前かもしれませんが、実際にできる人は多くないように感じています。ぜひ最後まで読んでみてください。

✅1、原因の原因が、本当の原因

例えば、寝坊してしまったときを想像してください。

原因は、『寝るのが遅かったからだ。』と考えたとします。多くの場合、一段階目の原因は本質的な原因ではないことが多いです。

もう一段階深いところに本当の原因があります。つまり、『なぜ、寝るのが遅くなってしまったのか。』という疑問への回答こそが本当の原因です。

そして、『なぜ、寝るのが遅くなってしまったのか。』の原因に対しての対策こそが、適切な対策になります。

✅2、当たり前のことだが意外とできている人は少ない

人事評価面談をマネージャーとした際に、『今期の学びは、『原因の原因が、本当の原因』であることが分かったことですね。』と話したら、『そんなの当たり前の事じゃん。』と一蹴されました。

しかし、後日、そのマネージャーも参画しているプロジェクトの進捗報告会議に出た際に、『○○のタスクが期限までに完了できなかったのは、稼働時間が十分に確保できなかったからです。』とタスク未完了の原因を説明していました。

思わず、『稼働時間が確保できなかった原因こそがここで報告すべき本当の原因なのでは?前に『そんなの当たり前じゃん』と言っていたことが自分ではできていないじゃないか。』と心の中でツッコんでしまいました。

その会議では、私がツッコミを入れるまでもなくもっと上の方からツッコミが入りました。

『みんなできていないじゃないか。』と言いたいのではありません。『『原因の原因が本当の原因』は言われると当たり前だが、ちゃんと意識していないと表層的な原因特定だけで終わってしまう。』ということを強調したいです。

✅3、トヨタの『なぜ5回』は結構キツイ

上記書籍で紹介されているようなトヨタの『なぜ5回』は非常に有名です。『原因の原因が本当の原因』は、『なぜ』の回数をカウントすると2回しか『なぜ』をしていません。

『なぜ』というツッコミを5回繰り返すと改善しなければならない本質的な原因が見えてくる、と言われるとシンプルに聞こえますが、実際に『なぜ5回』を実践し、5回目の『なぜ』までたどりつくには相当な思考体力が必要です。

解決したい事象に対して『なぜ5回』をしっかりできれば確かに本質的な原因が見えてきます。個人的には二段階『なぜ』をするだけでも十分深堀れていると思います。

✅4、どうせツッコまれるから二段階ぐらい原因は深堀ってほしい

前職ではPMO(ざっくり説明すると、プロジェクト管理を実施する人)をしていました。プロジェクトの進捗報告会では、当然、遅延しているタスクや課題について議論がなされます。

割と多かったことは、遅延しているタスクや課題の原因について当事者が一段階『なぜ』をしているだけの場合が多いということです。結局、『じゃあ、それってなぜ起こったのでしょうか?』ともう一段階『なぜ』をこちら側で入れてあげなければ、本当の原因が見えてきません。

どうせツッコまれるのですから、せめて当事者なら二段階目までは自分自身で深堀ってほしいものです。当事者から二段階の原因について先に説明されれば、プロジェクト管理側としては、その因果関係が正しいのかの検討から始めれば良く、深堀ることから始めなくて済みます。

✅5、まとめ

何か失敗があったとき、『なぜその失敗が発生したか』という一つ目の『なぜ』に対する回答は、表層的な原因である可能性が高いです。『なぜ』に対する回答に対する『なぜ』の回答こそが、本当の原因である可能性が高いです。

トヨタの『なぜ5回』がちゃんと身についていれば、社会人として十分にやっていけると思います。

失敗について自分が報告する際は、どうせ二段階は『なぜ』とツッコまれるため、事前に二段階『なぜ』『なぜ』をしておき、ツッコまれる前に報告しましょう。こちらから先に二段階『なぜ』『なぜ』の結果を報告すれば、意外とそれ以上ツッコまれることがなかったりします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,899件

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。