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テレビ番組のリサーチ領域⑦ドラマ・映画リサーチ編

フォーミュレーションnote編集部です。
今回はテレビ番組のリサーチ領域⑦として「ドラマ・映画リサーチ」について書いていこうと思います。

「えっ?ドラマにリサーチなんて必要なの?」

とよく聞かれますが、依頼があれば何でも調べるのがモットーですので、バラエティ、スポーツ、報道、ドラマなんでもリサーチをさせて頂いております。

「ドラマ・映画リサーチ」(以下『映画』は省略します)で弊社が関わらせて頂いてる内容は概ね以下のようです。

①ドラマの設定/職業リサーチ

ドラマの設定といえば「医療モノ」「警察モノ」「学校モノ」「弁護士モノ」などが多いですが、例えば、ひと口に「医療モノ」と言っても今フジテレビで放送している『ナイトドクター』のような特殊な設定の医師であったり、TBSで放送している『TOKYO MER 走る救命救急室』など設定は様々です。

制作スタッフがイメージしている「設定/職業」をより具現化するためにリサーチとしては、その業界・職業のことをリサーチします。実際現状はどうなのか?背景は?問題点は?業界の未来予想は?実際に働いてらっしゃる方の一日のスケジュールはどんな感じなのか?お給料はどれぐらいなのか?どんな生活ぶりをしているのか?お昼ご飯は何を食べてる?どんな価値観の方がいらっしゃるのか・・・。などなど。

そして、その設定/職業に近しい人物、もしくは現役の方にアポをとって取材させて頂き、より具体的な話を聞いてストーリーに肉付けしていきます。

アポ前のリサーチ手法としては、基本TwitterやYouTubeなどSNSメディア、WEBメディアのインタビュー記事や書籍、新聞・雑誌の特集記事などからリサーチしてまいります。
あともうちょっとフラットに”生の声”を聞いてみたい場合は、最近ではスポットコンサルのようなサービスを使わせて頂くことも多いです。弊社ではビザスクを利用させていただくこともあります。
登録されている方の肩書と経歴から、今回のドラマの設定にマッチしそう方をピックアップしながら、ビザスクのサービス上でやりとりさせて頂きます。うまくマッチすれば実際にお会いしてお話を聞かせて頂けます。謝礼はおおよそ1時間1.5万円ぐらいでしょうか。取材相手を探すのに苦労していた時代を考える便利な時代になったとなぁと感慨深いです。

②ドラマのエピソード(事例)リサーチ

ドラマでは何かしら”事件”が起こります。

それは「警察もの」でいうとホンモノの事件や、「裁判もの」でいうと判例、「医療もの」でいう困難な手術事例や患者とのトラブル、「学校もの」であれば生徒のトラブル、家庭でのトラブル、その他、たとえば、商社マンという設定であればビジネスマンとしての商取引の間で実際起こったトラブルなどなど…。(トラブルばかりで恐縮ですが、主人公がかっこよく輝くためには、一度ピンチになるならいといけないのです。そのためにはトラブルが必要なのです!)

『事実は小説より奇なり』という言葉あるように、求められる設定や職業における実際にあったさまざまな”事件=エピソード”を国内・海外問わずリサーチして報告します。

③ドラマ監修者リサーチ

①に近いリサーチですが、ドラマを作っていく過程で、その道のプロフェッショナルに取材をさせて頂いております。そして多くの場合はその流れでそのドラマの監修になって頂くケースが多いです。

ではそもそもドラマ監修とはどんなお仕事なのでしょうか。

大きく分けると2つあるかと思います。

まずはアイデア出し。警察ものであれば、実際にあった犯罪のケースや弁護士であれば実際に経験した裁判事例や医師であれば実際に経験した困難な手術の実例などなど。実際にドラマの中でエピソードとして使えそうな事例などをアイデア出しするパターンです。

もう一つは台本のセリフの提案やチェック。医療ものなど専門用語が多く出てくるドラマでは台本の中では「@@@@@」になっているケースもあります。そこに専門用語としておかしくなく、リアリティーを持たせるようなセリフを提案したり、出来上がった「シロ(決定稿の前の台本)」を読んでみて違和感がないかチェックしたりするパターンです。

いずれにせよ、現代のドラマ制作において欠かせない存在だと思います。


④ドラマ原作発掘リサーチ

これはまだドラマの枠が決まっていない段階でのリサーチとなりますので、今までの①~③のタイムラインとは異なります。ある程度プロデューサーの方からテーマとか作品イメージを共有させて頂きながら、そこに合致した作品をリサーチします。マンガ、小説、売れてる作品から知る人ぞ知るマニアックだけど人気の作品まで網羅的にリサーチをします。
口コミや書評や、また自分で実際読んでみたり(日頃の読書ライフの中から)しながら、求められるテーマに沿った作品をリサーチします。

■ドラマ原作になりうる作品検索データベース「ドラマペディア」(※業界限定)

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フォーミュレーションでは、まだ映像化されていないマンガや小説などをこちらで要約してデータベース化し、キーワード検索すれば、すぐにその作品の情報(あらすじ・登場人物一覧など)が見られるという「ドラマペディア」という検索サービスをご提供させて頂いてます。約10年ぐらい前からサービス開始し、今では約1,000作品ぐらいがストックされております。(※ここにアップしたのちに映像化された作品も多数含まれております)

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<ドラマペディアで得られる作品情報>
・作品の1000文字あらすじ
・登場人物の一覧・職種・年齢・性格・関係性
・作品のストロングポイント(面白いポイント、発行部数、人気度など)
・作品の有益な書評

■「新連載チェック表」(※月1更新)

多くの小説やマンガ作品は、単行本として出版社から発行される前に新聞・雑誌・週刊誌・WEBメディアなどで連載されていると思います。

フォーミュレーションでは、今後テレビドラマになるかもしれない有力作品の新連載始まった段階で見落としがないようチェックし、報告する「新連載チェック表」をご提供させて頂いております。

例えば、池井戸さんの作品が「〇〇新聞」で連載が始まりました、とか、湊かなえさんの作品が「月刊〇〇」で連載が始まりました、とか、「週刊〇〇」で話題の異色の刑事マンガが始まりました、というように全50~60誌ほどを毎月スタッフが手分けしてチェックして内容の一行メモを添えながらご報告させて頂いてます。

さすがに池井戸さんや湊かなえさんの新連載がスタートしたら、大きな話題になるのでドラマPとしては事前にキャッチされていると思いますが、みなさん多忙ですので作品の中身まで確認できていなかったりするので重宝されております。

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(新連載チェック表の一覧※抜粋)

■最後に 今後ドラマ化されるかも!?注目作品
「青の花 器の森」(小玉ユキ)①~⑦巻まで発売中

最後に。2021年7月23日現在、まだ映像化されていない(発表されていない)作品で、フォーミュレーション的に、今後ドラマ化されるかも!と注目している作品があります。(勝手に推してるだけです!笑)

それが小玉ユキ先生の「青の花 器の森」(小学館/月刊flowers)です。


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長崎県の波佐見焼の窯元が舞台となっております。

波佐見焼の魅力とともに絵付けが好きな女性・青子(あおこ)と年下で北欧帰りで器作り担当の龍生(たつき)との恋の行方に目が離せないストーリーです。波佐見焼の作られる工程など知れて面白いですし、不愛想な龍生が徐々に青子に心を開いていくあたりも面白いです。特に②巻の終わりがハラハラしてすぐに③巻を買ってしまいました!笑。

また作中の方言(長崎弁?)がかわいくて、どの女優さんが青子を演じるのか?また龍生はどの男優さんのか?妄想するのが楽しいです。波佐見焼が欲しくなること間違いなし!

まだまだ書ききれないことは山ほどありますが、それはまた別の機会に。

以上、テレビ番組のリサーチ会社「ドラマ・映画リサーチ編」でした!

※みなさんの中でドラマ化したらおもしろそうなマンガ・小説ありましたらぜひ教えて下さい。「コメント欄」にお願いします!!
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