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『劇場版おっさんずラブ』って実はめっちゃ売れた映画なんです!

2019年8月に映画『劇場版おっさんずラブ』が公開されてからもうすぐ3年。『おっさんずラブ』オタクの私にとって、あの夏は特別に暑かった……。
そして、めちゃくちゃ楽しかった……。
公式から発せられる情報やイベントの波状攻撃に、うきゃうきゃと浮かれながら毎日を過ごしておりました。

まぁ、その後奈落の底に突き落とされるような出来事が起こるのですが、それでもこの映画は私にとってめちゃくちゃ大切だってことは変わらないんですよね。

『劇場版おっさんずラブ』は2018年にテレビ朝日で放送されたドラマ『おっさんずラブ』の続編として製作されました。
2019年8月23日に公開され、2019年度の日本国内での興行収入は26.5億円で、邦画部門の興行収入ランキングでは第12位の大ヒット作品となりました。
すごいですよね!
深夜に放送された視聴率も平均4%のドラマから出来た映画がこれほど大ヒットするなんて。
でも、もしかしたらテレビドラマから映画が作られるのは最近結構流行っているので、このくらい売れるのは当たり前なの?と思い、その切り口で調べてみました。


ところで、日本で映画は年間どのくらい公開されていると思いますか?
私も知らなかったのですが、ここ10年の平均だと邦画は584.3本/ 年になります。けっこう多いですよね。(洋画もそれと同数位あるみたいです。)

それだけ多くの作品がある中で、10億円以上の興収を記録するっていうのは大変なことなのだと思います。
ここで引用した(社)日本映画製作者連盟が10億円以上の興収を上げた映画を毎年発表してくれていますので、そのデータを調べてみました。


2012年~2021年 邦画興行収入10億円以上作品

過去10年間で興行収入10億円を超えたの邦画は
349作品でした。
10年間で5843本製作された作品のうちの349本ですから、5.9%です。とても厳しいのだなぁと思います。
リストを全部アップするのは大変なので、各年ごとの10億円以上の興収作品の合計金額グラフを提示しておきますね。

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

これを見ると2016年と2019年の数字が抜群に多いことに気付きます。2016年は250億の興収を稼いだ『君の名は。』があり、2019年は142億の『天気の子』の影響が大きいからだと思います。
ちなみに過去10年で最高興収(邦画)の404億をたたき出した『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、2020年の公開でした。コロナ禍の行動制限の中で考えると、もしこの特大ヒットがなければ、映画館は大変なことになっていたな、なんて思いました。余談ですがね。

さて、ここで我らが『劇場版おっさんずラブ』ですが、過去10年の邦画作品の中では、99位という結果になっています!
すごいですよね!100位以内! 
ちなみに過去5年間(2017年~2021年)ですと、46位です。
本当にすごいなぁ(パスタ顔)

で、ここからが本題です。
では、『劇場版おっさんずラブ』は、テレビドラマ映画化作品の中ではどのあたりの位置づけなのか?
今回一番調べたかったのはここになります。

2012年~2021年 邦画興行収入10億円以上作品 テレビドラマ映画化作品のみ

私調べになりますが、過去10年でテレビドラマを映画化した作品で興収が10億円を超えたのは、全部で33作品になります。

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

我らが『劇場版おっさんずラブ』は、この中でなんと13位です!素晴らしい!!!

ここで、上位20作品をグラフにしてみました(グラフ好き)

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

まぁ、コードブルー海猿踊る大捜査線が強いですね!フジテレビすごい!
あと最近だと今日俺がものすごい数字を出してますね。
そんなこんなですが、この錚々たる作品の中に、わが『おっさんずラブ』が入っていることが嬉しいです(涙、涙、涙)。
ちなみに過去5年ですと、興収10億を超えているのは、ちょうど10作品なので、そのままベスト10になりますので、グラフだけ載せておきますね。

『おっさんずラブ』は過去5年のテレビドラマ映画化作品の中で、なんと5位です!
本当に本当に素晴らしい!さすが26.5億!!!
あの暑い夏にファンの皆さんが何度も劇場に通った成果と、全国津々浦々の多くの多くの老若男女の皆さんが劇場で楽しんでくれた結果が26.5億です。すごい!

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

気を取り直して。。。
それにしてもコードブルーの93億という強さとコンフィデンスマン2作を入れてくるフジテレビのドラマ映画化作品がすごいですね。
コンフィデンスマンは2022年に公開している『英雄編』もすでに28.5億なので、大人気の作品ですよね。
ここに出てくる作品ですが、フジテレビが4作品、日本テレビとテレビ朝日が2作品ずつ、TBSとテレビ東京が1作品ずつとなります。

そして、『おっさんずラブ』のテレビ朝日は、同局の看板ドラマでもある『相棒』と『おっさんずラブ』の2作品が10億円を超えましたので、合計45.7億円でした。
正直、国民的人気ドラマである『相棒』よりも『おっさんずラブ』の興収が約1.4倍!なのも私は嬉しいです。私は『相棒』も好きなんですけどね(亀ちゃんお帰り!)。
『相棒』もそうですが、『おっさんずラブ』も多くの老若男女?が映画を見に行ってくれたからこそ出た数字、ということですよね。

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より
一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

とりあえずそれぞれのテレビ局別に並べたものを貼ります。ご参考までに。

一般社団法人 日本映画製作者連盟 『日本映画産業統計』より

ということで、勢いに任せて『劇場版おっさんずラブ』の興行収入について熱く語ってしまいました。だって、すごい売れたんだなぁと思うと嬉しくて。
最近、テレビドラマの映画化が多いですよね。
2021年-2022年だけでも、「あなたの番です」、「シグナル」、「99.9 刑事専門弁護士」、「科捜研の女」、「ルパンの娘」、「妖怪シェアハウス」「シャーロック」などなど……。
どれも人気作品をそのまま映画化ということで、それぞれ話題になっています。興収がいいものもあれば、そうでないものもあって、もちろん興収が良いということが良い作品である、とは限らないのですが、一つの目安として興収で測ることもできるのではないかなと思っています。

『劇場版おっさんずラブ』は、賛否が分かれる作品ですが、興収は良かったんですよね。これだけ興収が取れた作品って、テレビ朝日ドラマでは『相棒』と『おっさんずラブ』だけだと思うんです。『科捜研の女』は人気ドラマですが、興収は6億程度でしたし(それでもすごいんですけどね)、ここ10年のテレビ朝日ドラマ原作作品だと、『おっさんずラブ』がダントツの成績なんです。

この結果を見ると、テレビ朝日さんにはやはり『おっさんずラブ』の続編をお願いしたいと思います。これだけ人気があるのです。まだまだ需要はあると思います。
私は『おっさんずラブ』の続編はテレビドラマがいいなとは思っていますが、これだけの数字を取れるのであれば、映画もありではないかと思います。それか再度テレビドラマ → 映画、という流れもいいかと思います。

こんなことばかり言ってて、欲張りだと言われるかもしれません。
前回の映画で『完結』 しているでしょ、と言われるかもしれません。
それでも、構いません。私は続編を望みます。

なぜなら、これだけの数字を残すというのは、それだけ多くの人の心を揺さぶった作品だということだと思うからです。
そしてもちろん『売れる作品』だからです。
そしてさらに言えば、この作品は原作無しの『オリジナル』ですから、いくらでも続編はできる、と思うからです。
この作品を作ってくれた才能あふれる製作陣と出演者(2018年のメンバー全員)であれば、テレビドラマや映画を超える作品を作ってくれるのではないかと、思っているからです。
ですから、私は今でも続編の発表の日を待っています。
どうか、こんなに売れた作品をそのままにしないで欲しい、と思います。

いつも最後はこんな風に続編希望のメッセージで終わってしまうのですが、『おっさんずラブ』とは、ドラマから4年経ってもまだ続編を願うファンがたくさんいる、そんな素晴らしい作品なんです。
その素晴らしさを数字から見て、やっぱりそうだよなぁ、すごいよなぁ、続編作るべきだよなぁ、と毎度思いを強くしております。
どうか、いつか願いが叶いますように!

『劇場版おっさんずラブ』については、その他のこともnoteに書いてます。我ながらクソ暑苦しいオタクだな…

ついでに、『数字で見る「おっさんずラブ」』シリーズも書いてます(勝手にシリーズ化)。

ということで、読んでくださりありがとうございました!!暑い夏に熱いオタクでした!

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