#371【ゲスト/教師芸人】数学教師芸人が教える、電卓より速い計算の裏ワザ
このnoteは2022年4月13日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
ドリルとドリフが好きすぎて、二刀流芸人
土屋:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める土屋芳輝です。本日は編集部の石黒さんと共にお伝えしていきます。石黒さん、どうぞよろしくお願いします。
石黒:よろしくお願いします。
土屋:今日は素晴らしいゲストの方のお越しいただいているということですが、どんなゲストの方なんでしょうか?
石黒:はい。数学教師芸人、そして日本お笑い数学協会、会長としてご活動されています。タカタ先生です。
土屋:タカタ先生、どうぞよろしくお願いします。
タカタ:よろしくお願いします。
石黒:実はタカタ先生は、2022年、今年の3月にフォレスト出版から『小学生のためのバク速!計算教室』という本を出版されました。そのご縁で本日はお忙しい中ご出演いただいております。ありがとうございます。
土屋:ありがとうございます。ということで、本日は数学教師芸人のタカタ先生をお迎えしてお届けします。このチャンネルに“芸人”という肩書きのゲストが出演するのはおそらく初めてのことではないでしょうか。かなり楽しい放送になりそうです。それでは、早速ですがタカタ先生は数学教師芸人ということですが、具体的にどんなことをされているのでしょうか?自己紹介を兼ねて教えていただけますでしょうか?
タカタ:結構長くなってもいいですか?
土屋:はい。もちろん大丈夫です。
タカタ:子どもの頃からとにかくお笑いと算数が大好きだったんです。で、何がきっかけになったかというと、ドリル。ドリルを子どもの頃に夢中になって解いていて、ドリルがきっかけで算数が好きになったんですよ。で、ドリフターズが大好きで、お笑いが好きになったんです。つまりドリルとドリフがきっかけでお笑い数学芸人の道を志すことになりました。
石黒:ほー。そういう掛け算だったんですか?
タカタ:そうなんですよ(笑)。ドリフを見ながら、ドリルを解いていましたからね。親からは「どっちかにしなさい」って怒られていましたよ。
石黒:いやー、でもドリルが好きになるって、どういう子どもなんですか。ドリフはわかりますよ。僕もドリフは見ていたので、ドリフは好きでしたけど、ドリルは好きじゃなかったです。
タカタ:ドリルって楽しくないですか?だって、あんなに簡単に成功体験を大量に経験できるものってなくないですか?
石黒:まあ、そう言われてみれば。解けるんだったらそうですよね。
タカタ:(笑)。
石黒:じゃあ、小さい頃から芸人になろうと思っていたんですね。
タカタ:お笑い芸人か、数学の先生か、どっちかになろうと思っていて、気がついたら、両方やっているっていう状態なんですけど。元々は吉本興業の養成所に入りまして、そのまま吉本興業所属の芸人になって、芸人だけじゃなかなか食べていけなくて、教員免許を持っていたので数学の先生と吉本芸人の二刀流。流行りの二刀流で、13年前から活動を始めました。元々、数学もお笑いも大好きだったので、数学をいかに面白く楽しく分かりやすく伝えるかっていうことを、自分の教育理念において、学校だったりYouTubeだったり、色んなところで数学ネタを発信していたんですね。そうしたら、少しずつ業界の中で認知が広がっていって、「ロマンティック数学ナイト」っていう、数学イベントがあるんですけど、おそらくご存知ないですよね?
石黒:存じ上げません(笑)。
タカタ:ですよね。その「ロマンティック数学ナイト」って・・・、数学を趣味として楽しんでいる人って、実は結構いるんですよ。よくよく考えてみれば、クラスに1人は数学好きな子っていたじゃないですか?
石黒:いましたね。
タカタ:ということは日本国民の1/30ぐらいは数学好きなわけですよ。って考えたら、日本の人口×1/30だから、約400万人。実は400万人ぐらいはかなりの数学好きがいて、数学者とか数学の先生じゃなく、別の仕事をしているんだけど、趣味で数学の研究を色々とやってSNSとかで発信しているっていう人も結構いるんですね。で、そういう人たちが集まって、自分が普段研究している数学の内容をプレゼン形式で発表するっていうイベントが「ロマンティック数学ナイト」なんですけど。今のこのイベントの説明を聞いて、どうですか?見に行きたいと思いますか?
石黒:いやー(笑)。数学がそもそも苦手だったので・・・。
タカタ:ちょっと待ってください!『小学生のためのバク速!計算教室』の編集者が「数学がもともと苦手だったんで」って!それはないですよ(笑)。
石黒:いやいや、違うんですよ(笑)。数学が好きになりたくて、私のようなこんな数学ができない大人に子ども達にはなって欲しくないっていう、そういう気持ちで作ったんですよ。
タカタ:なるほど。救世主的な存在の本にということで。
石黒:そうですね。はい。
タカタ:で(笑)、その「ロマンティック数学ナイト」って何人くらいのお客さんが来ると思います?
石黒:えー。想像つかないですね。
タカタ:最初はリアルで開催したんですよ。そしたらチケット300枚が即完売したんですよ。
石黒・土屋:へー。
タカタ:で、コロナに入ってから、オンラインでやったらチケット1000枚が即完売したんですよ。
石黒:すごいですね。
タカタ:それぐらい、実は数学好きって結構いて、みんなそれぞれが面白い数学の研究をしているんですね。なので、そういう面白い数学の研究をしている人たちを集めて、チームとして発信していったら面白いんじゃないかって思って、7年ぐらい前に“日本お笑い数学協会”っていう協会を立ち上げまして、僕が会長に就任して、今メンバーは7人いるんですけど、その7人でチームとして色んなことを発信していく中で、書籍も出版させてもらったりとか、あとは教育委員会から依頼を受けて、学校の先生向けに生徒が食いつくような授業のネタを披露したりとか、そういったお仕事をもらえるようになってきたっていう感じですね。
石黒:なるほど。この日本お笑い数学協会は誰でも入会できるっていうわけじゃないんですね? 会員制とかっていうわけではないんですね。
タカタ:全く違います。厳正なる……、厳正なると言うか、ほとんど僕の判断です。
石黒:そうなんですね。
タカタ:だから、メンバーで言うと……、例えば東大に文系、理系の両方で合格した男っていうのもいるんですよ。
石黒:またすごい人ですね。
タカタ:今は東大受験をする高校生専門の東大受験専門塾っていうのも経営していたりですとか、後は元国税局局員で税金とかお金の計算のプロフェッショナルであり、さらに吉本芸人でもあるっていう。
石黒:そんな人がいるんですか。
タカタ:はい。元国税局芸人っていう人もメンバーにいたりとか、そんな感じで、色々な面白い肩書きを持った人たちがメンバーにいます。
石黒:なるほど。そんなタカタ先生が書かれた新刊『小学生のためのバク速!計算教室』なんですけど、算数が苦手な私が編集をしたんですけど、これやっぱりすごいですよ。本当に小学校中学年、高学年の算数の知識があれば、これまでの半分以下のスピードで計算問題が解けるんですよ。そういった裏技を33個、解説しています。本当にバク速なので、親子で見たらびっくりすると思います。先ほども私が申し上げた通り、子どもの算数への苦手意識がなくなったり、子どもがますます算数が得意になる、そんなふうになるのではないかなと期待して出した本になります。
土屋:33個も裏技が入っているということなんですけど、例えばどういった裏技があるんですか?
タカタ:もうここは編集者なのでわかりやすくビシッと言ってください。
石黒:えっと……。これ、音声で伝えるのは無理ですね。
タカタ:確かに(笑)。数学は音声向きじゃないんですよ。
計算対決(電卓 vs 裏ワザ)
石黒:そうなんです。だから、音声だけで説明をする自信がないので、論より証拠と言うか、タカタ先生と土屋さんで計算対決をしてもらおうかなと。
タカタ・土屋:おー。
石黒:私が問題を3問出すので、それぞれ解いてください。お手元に紙と鉛筆をご用意いただけますでしょうか?
タカタ:はい。ちなみに土屋さんは計算は得意ですか?
土屋:いや、計算は苦手ですね(笑)。
タカタ:じゃあ、ハンデで電卓を使ってOKだったらどうですか?
土屋:じゃあ、電卓を使ってやってみましょうか。
タカタ:実はこの本のコンセプトが、「電卓よりも早く解ける裏技を33個教えます」っていうコンセプトなんですよ。
石黒:そうですね。でも、タカタ先生、大丈夫ですか?
土屋:さすがに電卓は有利じゃないですか(笑)?
石黒:私もちょっと不安になってきたんですけど。
タカタ:ちゃんと裏技が使える問題をチョイスしているんですよね?
石黒:ですね。ただ裏技は使えても本には書いていない問題ですよ。ちょっと難しいかなと思うんですけど……。
タカタ:やってみましょう!
石黒:やってみますか!
タカタ:これは負けられないです!
石黒:はい(笑)!行きますよ。よく聞いてくださいね。第1問!
タカタ:ちょっと待ってください!!土屋さん、問題を石黒さんが言っている時にそれをそのまま入力されたら、さすがに勝てないので。
土屋:じゃあ、紙に書いたものを入れましょうか?
タカタ:そうですね。紙に書いたものを「用意スタート」で、入力をはじめるっていう感じにしてもらってもいいですか?
土屋:はい。
石黒:じゃあ、いきますよ。第1問!「10,000-621」。
~5秒後~
タカタ:はい!できました!9,379!
石黒:正解!
タカタ:よし!
土屋:あ!合ってる!9,379!なるほど!負けました。
石黒:本の中で言うと、裏技の7番を使っています。説明すると長くなるので端折るんですけど。
タカタ:できれば本をお買い上げいただいて。
石黒:そうですね。
タカタ:石黒さん、ちょっとお願いがあるんですけど、問題を紙に書いて、それをパッと見せながら、口頭で言ってもらってもいいですか?
石黒:わかりました。
タカタ:声で問題を聞き取るのが結構大変ということがわかりました。ガチなので(笑)。
石黒:これ、負けられないですよね(笑)。
土屋:僕はさっきみたいに書いて計算すればいいですか?
タカタ:いや、パッと見せてっていうことでしたら、見て入力して出た答えを紙に書いて、それを見せながら答えるっていう感じでもいいですか?
土屋:わかりました。
石黒:じゃあ、いきますよ!第2問!「125×91」。
~7秒後~
土屋:はい!
タカタ:はい!
石黒:はい(笑)。土屋さん。土屋さんのほうが一瞬早かったですね。
土屋:1,375です。
石黒:正解!タカタ先生も約0.5秒遅れで正解です。
タカタ:クソ―!
石黒:(笑)。
土屋:よーし!勝ちました(笑)。
タカタ:(笑)。
石黒:でも、早いですね!
タカタ:もっと優しい問題出して!もうちょっと簡単な問題でよかったんじゃないですか(笑)?でも、これで1対1ですね!
石黒:はい!1対1!じゃあ、これが最後の問題ですよ。これは、どっちかっていうと電卓の方が有利かな。
タカタ:なるほど。まあ、いいでしょう。
石黒:じゃあ、いきますよ!第3問。「38×74」。
~8秒後~
土屋:はい!2,812!
石黒:正解!土屋さんの勝ちです(笑)。
タカタ:(笑)。
石黒:そして、遅れること約1秒でタカタ先生(笑)。
タカタ:(笑)。ちょっと、もう1回問題を見せてもらっていいですか(笑)?これはどの裏技だ?
石黒:「計算奥義7」の普通の2ケタ×2ケタの計算ですね。
タカタ:ちょっと待ってくださいね。一応、私はこのバク速教室の教室長なんですけどね。ちょっと(笑)。どれだ?本を見ていいですか?
石黒:はい。「計算奥義7」のページ数で言うと、158ページ。
タカタ:あー!なんだー!
石黒:これは電卓が有利ですよね。
タカタ:そうか。もっとシンプルにやればよかったんだな。もう1回、今のパターンの問題を何でもいいので出してもいいですか?
石黒:わかりました。
タカタ:もうちょっと裏技が使える問題なのかなって思って、「この裏技なんだろう?」って検索している間に電卓に負けてしまいました。1番ベーシックなやつだったんですね。
石黒:そうです。じゃあ、行きますよ。「33×44」。
~4秒後~
タカタ:はい!できました!
石黒:1,452!正解です!これはタカタ先生の勝利!
タカタ:よっしゃー!
土屋:速いですね!
石黒:これ、2対2なので、決着つけますか?
タカタ:いいですか?すみません。できれば、鮮やかに裏技が使える問題をチョイスしていただけるとありがたいところですね(笑)。
石黒:鮮やかに!ほうほうほう。何にしようかな?
タカタ:じゃあ、「神速裏技」の中から選んでいただけると。
石黒:じゃあ、ちょっと難しいですけど、いいですか?
タカタ:はい。いいです。答え合わせは電卓がやってくれるので。
石黒:はい。ちょっと待ってくださいね・・・。リスナーの方は「これ、何やっているんだろう」って感じだと思うんですけど・・・。
タカタ:ノー編集なんですよね?
石黒:はい。
タカタ:すみません(笑)!
土屋:じゃあ、ドリルとドリフが好きだということで、ちょっと歌っておきましょうか。♪ド・ド・ドリルの大爆笑♪……はい。
石黒:いや、ちょっと……(笑)。
タカタ:ありがたい!まさに!この本なんですけど、計算の裏技も書いてあるんですけど、ちょっとお笑い要素も細かく入れているんですよ。まさにドリルの大爆笑ですよ。
土屋:ほー。ドリルの大爆笑ということで……。
石黒:ごめんなさい……。問題作るの大変で。
最終対決! タカタ先生、勝利できるか!?
タカタ:例題の問題でいいと思いますよ。
石黒:わかりました。電卓でも難しいやつにしよう。ええと……。
土屋:皆さん、今、例題を作成中なので少々お待ちください。
石黒:いきますよ。こちらです。「456×455-345×345」。
~13秒後~
タカタ:はい! 88,455。
石黒:正解です。
タカタ:よっしゃ!
石黒:タカタ先生の勝利!
土屋:全然まだ・・・。今、出ました。
石黒:さすがに複雑になればなるほど裏技が切れる感じですね。
タカタ:そうですね。
石黒:いやー、素晴らしい!勝ってくださってよかった!ドキドキしてしまいました、私。
タカタ・土屋:(笑)。
石黒:ありがとうございます。どうでしょう?これをお聞きになった皆さん、この速さに納得されたんじゃないでしょうか?土屋さん、どうでした?
土屋:そうですね。特に最後のやつだと、電卓だと、最初にこっちを計算して、次にあっちを計算してってやっているうちに、追い抜かれていったっていう感じがしましたね。
石黒:よかった。素晴らしいです。
土屋:本当にこんなのが小学校からできたら、クラスのヒーローですよね。すごいと思いました。
石黒:やっぱり音声だけで計算の裏技を伝えるのは限界があったので、実際に今回の対決を通して、そのすごさを伝えられたかなと思います。
土屋:本当に今日は裏技のすごさを実感させていただきました。そして、ここでちょっとお時間となってしまったので、明日もお越しいただけるということで、明日は「子どもの算数教育」について詳しくお聞きしたいと思っております。ということで、明日もぜひ皆さん、お聞きいただければと思います。タカタ先生、石黒さん、本日はありがとうございました。
タカタ:ありがとうございました。
石黒:ありがとうございました
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)
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