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なぜ分譲マンションの荒廃が進んでいるのか?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
首都圏の新築マンション価格の高騰が続いています。
 
不動産経済研究所の発表によると、2022年度(2022年4月~2023年3月)の首都圏新築マンションの市場動向は過去最高の価格となり、2年連続で過去最高値を更新(平均価格は6907万円、1㎡あたりの単価は103.9万円)したとのこと。3月度の新築マンションの平均価格は首都圏で1億円超え、さらに東京23区だけでみると2億円を超えているといいます。
 
さて、そんな一方で、中古の分譲マンションの荒廃が進んでいるのをご存じでしょうか?
 
空き家・古家再生のスペシャリストである三木章裕さんは、新刊『実家の「空き家」超有効活用術』の中で、分譲マンションの荒廃が進んでいる理由について解説しています。今回は、同書の中から該当箇所を一部編集して全文公開します。

 日本では、2018年時点で分譲マンションは約654万戸あるといわれています。その中で、国土交通省では2017年末で築年数が40年を超えるものが約73万戸あるとしています。このような築40年を超える分譲マンションが、荒廃の危機に晒されています。
 マンションの高齢化に伴い、住民も高齢化し空き家になってしまったり、相続により、複雑化した所有権利関係のため、実際に名義人に連絡がつかず、管理費や積立修繕費用も回収できないまま、管理組合もお手上げになっていたりで、マンションの荒廃がどんどん進行しています。
 このような分譲マンションの荒廃を防ぐには、管理費や積立修繕費用をちゃんと払ってくれる所有者と、そのマンションにちゃんと住んでくれる人が必要です。
 最近は、相続されてはいるけれど、空き家になったままで歯抜け状態になり、活気のない高齢化した分譲マンションもよく見受けられるようになりました。
 このまま放置しておくと、分譲マンションは廃墟になってしまいます。最近では、このような問題を取り上げた書籍も刊行されています。
『すべてのマンションは廃墟になる』(榊淳司、イースト新書)、『分譲マンション危機』(小林道雄、幻冬舎ルネッサンス新書)などがいい例です。
 また、メディアでもNHK「クローズアップ現代」(2022年10月放送)で、「〝老いるマンション〞 老朽化と高齢化にどう備えるか」という番組を放送して話題になりました。番組内では「老朽化」して天井が落下していたり、劣化した設備で危険な状態の分譲マンションが取り上げられ、そのマンションに住む住民の「高齢化」による認知症老人のゴミ屋敷や孤独死の問題も取り上げられていました。
 このような分譲マンションは、管理組合もなく、修繕積立金を徴収していなかったり、積立不足の状態に陥っています。しかし、入居者の高齢化により、今となっては年金生活の方ばかりになって積立金を増額することができない状態の中で、建物の老朽化により修繕費用がどんどんかさむようになってしまっています。

【著者プロフィール】
三木章裕(みき・あきひろ)
収益不動産経営コンサルタント。一般社団法人日本不動産コーディネーター協会理事長。一般社団法人全国古家再生推進協議会顧問。指導先の資産形成額が300億円以上にのぼる、不動産による資産づくりの専門家。
バブル絶頂期には不動産仲介で、1人で1億円以上稼ぎ出し仕事や遊びを謳歌するも、バブル崩壊とともにほとんどの資産を失い10数億円の借金を背負う。しかし、代々大阪商人の家系に育ち、言い伝えられた商人道と蓄財術を活用して復活を図る。
「不動産投資は一部のお金持ちのものでない。すべての人が経済的自立をするために、もっと取り入れるべきだ」という理念のもと、一般のサラリーマンでも無理なくできる資産形成としての不動産投資のノウハウを伝授している。特に、現在は全国に1000万戸を超えるといわれる「空き家」を活かして手軽に収益化するノウハウを提供。「空き家」という社会問題の解決し、住まいを確保することが困難な人々と投資家をマッチングして、たくさんの人を豊かで幸せにすることをミッションに日々邁進している。大阪商人に口伝で伝わった「長者教」伝承者。喜ばれる大家の会事務局長。著書に『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』『儲かる! 空き家・古家不動産投資入門』(以上、フォレスト出版)などがある。

いかがでしたか?
 
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【売る】【使う】【住む】【貸す】――。
 
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▼新刊『実家の「空き家」超有効活用術』の「はじめに」「目次」の全文が読めます。

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▼今回紹介した新刊『実家の「空き家」超有効活用術』について、著者の三木章裕さんとトークしたVoicy音声はこちらです。

 




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