見出し画像

【知らないと後悔する】実家の「空き家」と「税金」の話

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
自分が望まなくても、実家の「空き家」所有者になってしまう可能性があることをご存じでしょうか。今、実家の家に親が住んでいても、親が亡くなれば、相続することになり、所有者になる可能性があります。
 
相続してから「どうしよう」となっても、勝手にのしかかってくるものがあります。それが税金です。
 
税金とか事務手続きはめんどくさくて苦手だと思っている人も多いかと思いますが、親御さんが元気な今のうちに、実家に絡む税金について知っているか否かは、その後、大きな差になってくるようです。
 
7月23日発売(Amazonは7月21日より先行発売)の、空き家・古家再生のスペシャリストである三木章裕さんの新刊『実家の「空き家」超有効活用術』の中で、実家の空き家に関連する税金について解説しています。
 
今回は、同書発売に先立ち、このnoteで特別に、同書の中から該当箇所を一部編集して全文公開します。


更地にすると、固定資産税が跳ね上がる

 古い家屋を取り壊すと、土地の固定資産税が跳ね上がりますが、住宅用地で建物がある場合、固定資産税の軽減措置があります。
 固定資産税は、土地や家を持っているとかかってくる税金で、持っている間、毎年課税されます。
 毎年1月1日時点で、土地、家屋の所有者として、各市区町村の固定資産課税台帳に登録されている人に課税されます。
 この固定資産税は、住宅用地の軽減措置があり、主に人の居住用に利用されている家の土地の場合、用地の面積が200㎡までの部分は、固定資産評価額を6分の1に軽減、200㎡を超える部分は、3分の1に軽減されます(もう少し細かい適用要件もありますが、ここでは省略します。正確な軽減額等は、各市区町村にお問い合わせください)。
 例を挙げて説明します。なお、あくまで概算です。どれくらい税金が変わるかの目安です。
 
【条件】
150㎡の土地に70㎡の床面積の住宅が立っていて、税率1・4%とします。㎡当たり10万円の固定資産評価とする場合の、土地と建物があるときと建物を取り壊して土地だけの場合の比較をします。
 
【年間の土地(住宅がある)の固定資産税】
150㎡×10万円×1/6(軽減)×1・4%=3万5000円
 
【土地だけになった場合】
150㎡×10万円×1・4%=21万円
住宅用地軽減がなくなると、一気に所有者の負担が増えます。
 
 今は空き家の税金として年間3万5000円支払えば済んでいたものが、建物を取り壊した場合、21万円に跳ね上がったら、あなたの生活費を脅かすほどの負担額になります。
 近所から「ゴミ屋敷だ」「家が壊れそうだ」などととやかく言われないようにと思って、何も考えずに建物を壊してしまうと、とんでもない税金がかかってくる場合もあるのです。

更地ではなく、空き家を放置しても、重い税金負担がのしかかる……

 従来の節税方法としては、売却などが決まってから建物を取り壊すことにして、「何もしないうちは、そのままにしておく」のが定番でした。
 そのため、今にも崩れそうな家でさえも残したまま放置しているほうが節税になるので、一向に改善しない空き家が多くなり、空き家問題をいっそう深刻化させました。
 このような事態に国も業を煮やし、2014(平成26)年11月、ついに、建物が建っていても、行政が「特定空き家」として指定すると、住宅用地の軽減措置を受けられない、という法律が決まりました。
 
「空家等対策特別措置法」(2014年11月19日に可決)
 行政が倒壊の恐れや景観を著しく損なう「特定空き家」とみなした場合、建物が建っていたとしても固定資産税の軽減措置が適応されなくなります。
 今後、節税目的の放置された空き家は「特定空き家」に指定され、所有者に税金の重い負担が課せられることになります。
 
 建物を壊すと固定資産税が跳ね上がり、空き家として持っていても重い税負担を求められる可能性があります。
 これからは、国は空き家として放置することを許さないでしょう。あらためて、本書を読んで、有効活用していただくことをおすすめします。

【著者プロフィール】
三木章裕(みき・あきひろ)
収益不動産経営コンサルタント。一般社団法人日本不動産コーディネーター協会理事長。一般社団法人全国古家再生推進協議会顧問。指導先の資産形成額が300億円以上にのぼる、不動産による資産づくりの専門家。
バブル絶頂期には不動産仲介で、1人で1億円以上稼ぎ出し仕事や遊びを謳歌するも、バブル崩壊とともにほとんどの資産を失い10数億円の借金を背負う。しかし、代々大阪商人の家系に育ち、言い伝えられた商人道と蓄財術を活用して復活を図る。
「不動産投資は一部のお金持ちのものでない。すべての人が経済的自立をするために、もっと取り入れるべきだ」という理念のもと、一般のサラリーマンでも無理なくできる資産形成としての不動産投資のノウハウを伝授している。特に、現在は全国に1000万戸を超えるといわれる「空き家」を活かして手軽に収益化するノウハウを提供。「空き家」という社会問題の解決し、住まいを確保することが困難な人々と投資家をマッチングして、たくさんの人を豊かで幸せにすることをミッションに日々邁進している。大阪商人に口伝で伝わった「長者教」伝承者。喜ばれる大家の会事務局長。著書に『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』『儲かる! 空き家・古家不動産投資入門』(以上、フォレスト出版)などがある。

いかがでしたか?
 
何もしなければ金食い虫となってしまう実家の「空き家」ですが、上手に活用すれば金食い虫どころか、所有者にお金が残る、資産として潤してくれる“富動産”に変わるお宝になります。
 
【売る】【使う】【住む】【貸す】――。
 
日本で随一の古家・空き家再生、利活用のスペシャリストが、「負動産」を「富動産」に変える4つの目的別対処法をわかりやすく解説した新刊『実家の「空き家」超有効活用術』は、Amazonでは7月21日から先行発売、全国書店では7月23日より順次発売されます。興味のある方はチェックしてみてください。

amazonで予約受付中。書影をクリックすると、amazonページに飛びます。


▼新刊『実家の「空き家」超有効活用術』の「はじめに」「目次」の全文が読めます。

 
▼関連記事もあります。

▼今回紹介した新刊『実家の「空き家」超有効活用術』についてトークしたVoicy音声はこちらです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?