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「望む通りに人生は動く」を科学してみる

アメリカの精神科医ウィリアム・ジェームスの
有名な言葉がある。

心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。

スタートとゴールだけを取ると

が変われば運命が変わる」

ということに。

さらに、

漫画ワンピースの作者
尾田栄一郎さんの名言。

この世は、
思った通りになるのだそうで。
思った通りにならないよと
思っている人が、
思った通りにならなかった場合、
思った通りになっているので、
やっぱりそれは、
思った通りになっているのだそうで。

これらの言葉を見聞きすると
頭の中に描いたイメージの方向に
人の人生って動くのかなぁ
と感じる。

ふと、2つの乗り物を思い出す。

一つ目は自転車
二つ目はサーフボード

どちらも足元ばかり見ていて
転倒しまくっていたときに
「進行方向を見るんだ」
と教わった。

不思議なことだが
前だけに意識が向いていると
スーッと進む。

ふと、フォームが気になって
足元に意識が戻った瞬間に
フラつき、転倒する。


人生を振り返ると
これと同じことが起きている様に思う。

目標や、やりたいことがあると
心のエンジンが作動し
力まなくても前に進む。

だけど、立場自分の主張
固執すると
力みが生まれて疲弊し
エンジンが止まりそうになる。

この「目標ややりたいこと」に
集中できていると
何故、その様になるのか。

そして、足元に意識が向くと
何故キツくなるのか。

そのことについて心理学的な観点で
考えてみた。

1,心理効果「確証バイアス」

人は強力なサングラスを持っている。
そのサングラスをかければ
たくさんの情報の中から
一瞬で望む情報を搾り取ることができる。

サングラスのフィルターは
その人の意思

「ボクは赤が好きなんだ」
と思い込む(決める)と
・赤のポジティブな情報
・赤いもの
・赤以外のネガティブな情報
優先的に意識に入ってくる

赤がいかに素晴らしいか
いかに有用か
それらを説明するために
人の脳は動き情報を集める。

だから、思い込むこと
認知の柱になるといえる。

2,心理効果「返報性の原理」

「ボクはこの道に進むんだ」と決めたら
その道に関わる情報を集めはじめる。

その道に関わる行動を起こしはじめる。

その道に携わる人との関わりが生まれる

そして、その人に貢献すると
返報性の原理が働き、
その人からの「ありがとう」が
返ってくる。

すると、また、その人に
ありがとうをお返しする自分がいる。

その人が、他の人に自分のことを話す。

そうして少しずつ人とのつながりが
広がっていき
気がつけば協力者が増え
自分の進みたい方向を後押しする
流れになる。

こうしたストーリーが描かれた小説。
「海が見える家」(はらだみずき著 2017)

東京のサラリーマン生活に疲れ
父が残した田舎の家に住み
地域の人たちとの学び合いで
広がるストーリー。

返報性の原理
によって
地元の人との関係が展開し
地域で事業家として成長していく。

もちろん、マイナスな関わりにも
返報性の原理は働く。

攻撃的に関われば報復が返ってくる。
避ける様に関われば、相手からも避けられる。

結局は自分の意思。方向性。
返報性の原理はそれを加速させる。


3,心理効果「利用可能性ヒューリスティック」

「お金と言えば?」

あなたはどう答えますか?



例えば「汚い」と答えた人。

「お金は汚い」というイメージ(サングラス)
お金を見ているため

その脳の貯蔵庫には
お金の汚さに関するエピソードや
お金がいかに汚いかを説明するための
資料がたくさん保管されている。

そのため、すぐに出てくるキーワードは
「汚い」というワードになる。

利用可能性ヒューリスティックは
自分の貯蔵庫から
手っ取り早く、すぐに取り出した
情報をもとに
判断してしまう特性のこと。

だから、
「汚い」がすぐに出てくる人は
会話の節々でネガティブワードが。

自然と商談のチャンスは
生まれにくくなる。

逆にお金は
「感謝の証」と出てくる人は

払うときも「ありがとう」という気持ちで
自分の価値を感じる物に対して
気持ちよく払えているのでは?

受け取るときも「相手に感謝してもらった」
という感覚で受け取れるので
また次も相手に喜んでもらいたい
という気持ちで働けるのでは。

そういった人の脳の貯蔵庫は
・人に喜んでもらうためには
・人に価値を感じてもらうためには
・自分が価値を感じるものは

といった情報が詰まっているのではないか。

すぐにポジティブな思考が
引き出せる人の
貯蔵庫には
幸せになるための情報・資料が
詰まっている。

ネガティブな人はその逆。

どちらの貯蔵庫を
持ちたいのか。

これもまた、自分の意思次第である。


4,心理作用「条件付け」

思考は倍速で成長する。

「パブロフの犬」というワードを
聴いたことのある方は
多いのではないだろうか。

イワン・パブロフによる
犬を使った実験。

犬にベルの音を聞かせながら
餌を与えることを繰り返すと、
餌を与えなくても
ベルの音を鳴らすだけで
犬がヨダレをたらすようになる。

反応(ヨダレ)と
それを引き起こす刺激(餌+ベルの音)
の話である。
(古典的条件付けといわれる)

これは人にでも日常的に起きること。

よくマンガとかである様なシーンだが、
ハンバーグランチ
と聴いてお腹がぐーっとなったり
ヨダレが出たりすることがないだろうか。

これは「ハンバーグ🟰おいしい
という認知が頭の貯蔵庫にあるため
起きる反応(お腹が鳴る、ヨダレが出る)
ではないか。

もしハンバーグにネガティブな印象を
持った人が聴いたら
きっと何の反応も
示さないのではないだろうか。
むしろ、胃が痛くなるとか
吐き気がするとか
さっきのエピソードとは
逆の反応がなされるかもしれない。

これと似ているのは
よく聞くやつ。
会社の嫌な上司の名前を聞くと
胃が痛くなる(ストレス反応)など。

物事に対して
どう感じているか、思っているかによって
自分の身体的な反応が変わる

ポジティブであれば
再びその刺激が欲しくなり
自分の身体が喜ぶ。
さらに欲しくなる。

ネガティブなら逆。

こうして無意識のうちに
循環して
物事に対する捉え方は
倍速で自分の一部になっていく。


自分の望むこと(もの)に
打ち込んで
自分にとって心地いい刺激が
返ってきて
自分の身体が喜ぶ反応をして…

こうやって循環している。


5,まとめ



人の脳は頭に描いたイメージ通り
情報を集め(確証バイアス)、

それをもとに物事を判断し
(利用可能性ヒューリスティック)、

行動して、結果が得られると
それに身体が反応して
(古典的条件付け)、

またその結果を求めて行動する。

その行動が他者に及べば
他者は同じ様なことを
自分に施す
(返報性の原理)

つまり、「頭に何を描くのか
これによって
自分の身体の反応も
自分の思考も
出来事も連鎖
する。

だから、
何を頭に描くかが
一番大事なことになってくる。

望む人生のイメージを明確に
思い浮かべられるようになれば
行動も習慣も人生も
その方向に進む

ネガティブなイメージばかり
浮かべていれば
もちろん
行動、習慣、人生と
連鎖していく。

つまり「望む通りに人生は動く」は
間違いではないと言える。

ワンピースのルフィの様に
いつでも
「自分はこう生きたい!」と
明確に言えるようになりたい。

でも実はそれは
簡単な様で難しくて
色んな努力が必要。

自分を客観的に見ること
自分の本当の感情を知ること
自分の好きな感覚を知ること
それらを言語化すること

これが整理され結びついて
本当に望む人生が見えてくる。

「宝くじに当たって大金持ちになる」などの
漠然とした理想ではなく

自分がどの様に行動してどう生きたいか
具体的な望む人生のあり方。

次はこの
望む人生の見つけ方について
語っていきたい。

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