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第6回 犬猫カラッカラの乾燥中~!?

こんにちは。立ち寄っていただきありがとうございます。
第4回でお話しした空気の乾燥に続いて、今回は身体の乾燥についてお話しします。

世の中の乾燥状態は私たち人間だけでなく、皆さんの愛犬愛猫の皮膚表面からも水分を奪い、細かいフケがたくさんみられるようになることもあります。そのため、特に今の時期は十分な保湿作用を持ったシャンプーが欠かせません。

さて、今回の身体の乾燥については、皮膚表面(口や鼻先も含む)だけではなく、皮下組織にも見られることがあります。タイトルの写真で見られるように、まずは皮膚をつまんでみてください。そしてパッと指を離す。
いかがですか?皮膚はすぐ元通りに戻りましたか?

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離したあとも残る皮膚のしわ、戻る時間が長いほど、脱水は重度だといえます。身体に水分が足りていない時に見られるこの現象は、脱水を評価する方法として昔から使われています。皮膚つまみ反応とかツルゴール反応とか言われています。この検査における’’ 陽性 反応’’とは、皮膚の戻りが悪くなり脱水状態を意味します。
脱水を起こすと、血液の循環が悪くなり必要な酸素や栄養が細胞にいきわたらなくなり、その程度によっては活動性が極端に悪くなります。熱中症の時の脱水は命にかかわります。

また、太りすぎていたり痩せすぎていると評価が難しいこともあります。
そこで、身近な愛犬愛猫については普段からやりなれていると、もしもの時に役立ちます。たとえば、「最近よく水を飲むようになったな(多飲)」、「オシッコの回数が増えたな(多尿)」「オシッコしてる時間が長くなったな」などの症状が出た時に皮膚をつまんでみます。そこで普段と比較して、皮膚の戻る時間が長くなっている(陽性反応)なら、脱水を起こしている可能性があります。

飼い主さんからよくある問いかけに「たくさんお水を飲むようになった。だから身体の水分は足りていますよね?」というものがあります。
病気によっては飲んでも飲んでも排泄(※下記)されてしまうため、たくさん飲んでいても実際は足りておらず、脱水を起こしていることもしばしばあります。
そのため上記のような症状が見られたとき、動物病院へお連れになるか判断に困っているとき、ご自宅で評価してみることをお勧めします。もし陽性反応が見られたなら、お早めに受診された方が良いでしょう。

その他、犬猫の身体はカラカラに脱水してくると、鼻先の潤いが無くなり、口の中も唾液量が少なくヌルヌルからペタペタへと質感が変わります。
もし余裕があれば、そういったところも日常生活で気にしてみてください。
愛犬愛猫たちの幸せにつながると思います。

※ 水分の 排泄は、オシッコやウンチのほか、病気によっては お腹の中や胸の中に水が排泄されて( 腹水や胸水がたまる )オシッコそのものの量は
一見変わらないように見えることもあります。普段と比較して多飲・多尿のどちらかでも見られたら、脱水評価に加えて動物病院の受診も検討されると良いと思います。

以上になります。
なにかしらご参考になれば幸いです。

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