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 footcaregiver養成講座開講の目的

社会背景

日本は人口減少、地域格差や社会資源の格差も背景にあり、どこの地域に住んでいても自分ではできずに困っている「足の爪切り」や「足の保清」「足の観察」などのフットケアが受けられる環境は整っておりません。

厚生労働省(令和3年)の調査による世帯構造を見ると「単独世帯」が全世帯の29.5%で最も多くなっています。65歳以上の人がいる世帯のうち高齢者世帯の世帯構造をみると「単独世帯」が高齢者世帯の49.3%、「夫婦のみの世帯」は46.5%。歳を重ねていくと関節を動かせる範囲が狭くなり自分で身体を動かせる範囲が限られてくるなどして足先に手が届かなくなったり、視力の低下により足先が見えなくななってきたという方もいらっしゃいます。自分でできない、そして家族にも頼むこともできない方もいるということも推測できる調査データでもあります。


フットケアを必要としている人がいる


「足の爪が自分で切れなくなった。」「足を自分で見ることができなくなった。」だからといって介護保険サービスを利用しているのかといったら、そうではない在宅で暮らす高齢者もいらっしゃいます。足の爪を切ってくれる家族がいないため、誰かに足の爪を切ってもらえる環境を必要としている方も実際に地域には存在します。


糖尿病と足


厚生労働省の調査(令和元年国民健康・栄養調査)によると糖尿病は疾患が疑われる人を含め日本人の5〜6人に1人が罹患。足部に傷ができても自分で気付くことができない、見ることができない。そして独り暮らしをして近隣に家族等がいなければ壊疽、切断といったケースも起こり得ることなのです。足の清潔を保つことや足の爪を整えるといった整容、身だしなみで困っている人は地域、コミュニティには潜んでいるのだと思います。

爪白癬


日本人の5人に1人が足白癬、10人に1人が爪白癬という疫学調査もございます。たかが足白癬と思いがちな方もいらっしゃるかもしれませんが早期発見、そして治療につなげる橋渡し役をすることでのメリットは大きなものです。また爪白癬などの異常のある爪のケアは現在の法律では医療行為にあたるため介護施設等に勤める介護士さんはお年寄りが爪切りで困っていても行うことができません。でしたら爪白癬にならないように介護施設でも、自宅でも、入院中でも備える意識とセルフケア能力を様々な人が身につけていくことしか今は他に方法はないのだと思います。


地域共生社会に向けて


2025年には高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症になると予測されています。本講座では認知症の症状やコミュニティケアについての基礎知識も講義で取り入れております。受講後も受講生が更にスキルアップし続けられるよう各種学びの場の提供をしていきます。住みたい場所で、より多くの人が自由に楽しく暮らし続けられるよう地域共生に向けて『フットケアを軸にコミュニティや地域で、何気なく見守りやサポート、ケアができる人材を各地に養成していくこと』で社会貢献にも努めてまいります。


健康の保持増進・生活の質や意欲、笑顔にも繋がるフットケア

人が移動(歩行・スポーツ・買い物・旅行・トレ等)や立位を保つ時に使う「足」。その身体の土台でもある「足」は私たちの全体重を支えてくれています。唯一、地面と接地する身体の部位でもあります。足の爪や足趾(足のゆび)・足裏などの足部の機能を最大限活かせるように足に履く「靴」や「靴下」も併せて整えることでフレイル予防や介護度悪化を防ぐことにもつながってくる身体の大切なケアのひとつになります。また「いつまでも綺麗な足元でいたい」というシニアの願いを叶えるためにフットケアでお役に立てることもあります。



【footcaregiver養成の目的】

より楽しく。
より笑顔で。
より良い暮らしに向けて。

・足部や足爪に困りごとが起きないように子どものうちから家庭での適切な足の爪切りなどのセルフケアの習慣化の普及啓蒙に向けて
・今、足の爪や足部に困り事がある人への諦めや我慢の解消に向けて
・健康の保持増進に向けて
・足部の美しさ清潔さを保てることでの快楽に向けて



footcaregiverフットケアギバー

 foot   足
caregiver   介護士・お世話する人


footcare     足のケア
 giver    他者を中心に考えられる人

 【フットケアを通して他者を中心に考えられる人】


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