世界一食べ物が美味しくないと言われる国で、食品開発をした話③

前回までのあらすじ
著者の英国在住時代の実話。大学院時代に働いたインターン先企業(食品香料)の話。前回は出勤初日から自由すぎる職場の雰囲気に驚く。海外勤務に興味がある人、食のキャリアに興味がある方はぜひご覧ください!


今回はイギリス在住時の1日の仕事内容と、アフターファイブを書いてみました。

登場人物一覧

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● 仕事内容

さて、今回は海外在住時の毎日の仕事内容を記載してみたいと思います。

研究開発職でしたのでラボ勤務(内勤)です!参考になるかな・・・

9:00:出勤。ブライアンのみ8:00位に出社しているが、大抵みんな5分前出勤。
9:10:湯沸かし、洗い物をしまう、機器の校正など雑務
9:30:メールチェックなどを済まし、業務開始
9:30 〜12:00:調合、試作品作成、香りの抽出作業などの実務
12:00〜13:00:ランチ。週1でランチミーティングを行う(強制ではない)。誕生週の人がいる場合は誕生会を昼にやることが多い。
13:00〜16:00:修論テーマであるフレーバーティーの開発。調合、香料の選定、試作品作成、調査、執筆、官能評価のまとめなど。
16:00〜16:30:閉め作業。洗い物や掃除は業者さんがやってくれるが、余裕がある日は少しやる。
16:30:帰宅。ほぼ全員定刻で帰宅するが、管理職クラスは残業している。
※毎週金曜日はハッピーフライデーで15:00に業務が終わる。

前職(日本)との違いで驚いた点は、たくさんあります。


① 業務開始後に、朝ごはんを食べている 
→マシューは9:30に出社(フレックスという名目の遅刻)してから、堂々とポリッジを調理して食べています。笑。日本では、朝ごはんは一応定刻前に食べている人が多いですね。

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英国の定番朝食ポリッジ(写真)
離乳食みたいな見た目。僕は苦手でした。笑

② デスクワーク中はイヤホンをつけて音楽、共同の作業部屋ではBBCラジオ
→こちらはティボー、マシュー、マーケの人たちがデスクワークの時にやってました。

ITエンジニアとかはたまに聞きますが、食品メーカーの開発職では多分ありえない・・・(一人の時はたまーにやるけど・・・笑)。

ミレーアは「あれ、おかしくない?話しかけづらいし」みたいなこと言っていたので、国民性というより会社の雰囲気によるのかもしれません。

③ 会社専属シェフが週一でランチを作ってくれる
→外資系企業では専属シェフがいる場合があります。経験豊富なシェフがその土地のローカル料理を再現してくれるのでとても勉強になります!イギリスという国柄、インド料理に造詣が深くさまざまなスパイス系の料理や本格チャイを淹れてくれました。本当においしかった・・・。

④ 毎週のハッピーフライデー
→毎週金曜は全員15:00帰宅。会社として家族や友達、恋人と時間を過ごすことを強く推奨してますね。ただし、人によっては15:00以降も少し働いているようでした。

アフターファイブについて

イギリス(欧州)の夏は日照時間が長いので、16:00に退勤すれば21:00過ぎまで外が明るい事もあります。アフターファイブで公園でピクニック、カフェ、野外シネマ、ビアガーデンなど、平日でも明るい時間を有意義に過ごせる点は本当に素晴らしいと思いました!(ただし冬は短いですが)

大体、おじさま達はパブでサッカーみたり、ビール飲んだりしてます。

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仕事後のパブで飲むペールエールは格別

イギリスのパブには決まりきったメニューしかない(フィッシュ&チップス、パイ、ハンバーガー等。最初はおいしいけど飽きます)ので、日本のレストランの「選択肢の多さ」は本当に素晴らしいです。


大学の友達同士だとクラブで踊ったり、エンタメ施設(ダーツ、ゴルフ、スカッシュなど)が王道ルートですね。夜にパブでクイズ大会なんかもやります。笑(わりとイギリスの伝統みたいです!)

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パブ・クイズの様子。政治経済から自然科学、ゴシップまで幅広く出ます。

以上、1日の仕事内容とアフターファイブでした。
次回は詳しい修士論文の話を(守秘義務に反しない範囲で・・・)書いてみたいと思います!私が作った日式配合の試作品に、現地メンバーからさまざまな意見が・・・

乞うご期待!

お気持ちだけでも十分嬉しいです!ありがとうございます。