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レシピ|僕のガレットブルトンヌの作り方

僕の販売商品の中でリピート率、売り上げともに第2位だったガレットのご紹介です。

名前は「手のうえの田舎」

芳ばしく焼き上げたフォルムとクッキーの仲間にしてはおおきめなサイズが「おばあちゃん」を思い出すのでそう名付けました。

僕はガレットブルトンヌが大好きです。

でもクッキーのようにバターをポマードにするやり方は好きではありません。

パートブリゼのようにバターが細かい粒子になっていてグルテンを出さないように生地を折り休ませながらつながっていくパイ生地のような食感が僕の作るガレットの特徴です。

生地づくりの料理人的ポイント

ベーキングパウダーを粉に入れ混ぜて行うレシピが多いと思います。
逆に僕のように分けて入れるのを見たことがありません。

僕なりの見解ですが、ベーキングパウダーは水分と反応して膨らみます。その反応速度は意外と早いので、焼成の時にぜひ利用したいものです。

ですのでバターの水分に反応しないように僕はベーキングパウダーはあといれにしています。

また練ったときの小麦粉のグルテンで生地をつなぐのではなく、生地を休ませることで出るグルテンで生地同士をつなぎます。

つなぐ要素は同じグルテンですが、たたんで休ませてのつなぎ方のほうがバターを細かくしている理由とも重なりサクサクに仕上がっていると思います。

もし家にフードプロセッサーがある方は、バターを手で擦り混ぜる部分を少しで済ませ、そのまま一度冷凍庫で生地をキンキンに冷やし、フードプロセッサーで攪拌しましょう。早くきれいに出来上がります。

また僕はサワークリームをお菓子に多用します。

焼成時の熱でサワークリームの酸味がまろやかになりクリームチーズを入れた甘さを出すのと、乳酸発酵特有のいい香りがすることが理由です。また全粒粉や「ふすま」とも相性がいいです。




配合

 Ⓐ 無塩バター 250g
  塩(自分の求める有塩バターにするため)3g
  グラニュー糖 120g
  全粒粉 101g
  薄力粉 220g
  ベーキングパウダー 2g
Ⓑ 卵黄 40g
  サワークリーム(水切りヨーグルトでも代用可) 80g
  ラム酒 15g
© 卵黄 ラム酒=1:1(ドリュール)

作り方

事前準備

可能であればベーキングパウダー以外のⒶを冷やしておく。

サワークリームが手に入らない または高いと感じる方はヨーグルトを一日コーヒーフィルターで水を切っておく。ホエーは飲んでも身体に良いですよ。

水切りヨーグルトは水を切ったら約60%になるので、あらかじめ使用量の140%での計算で使用しましょう。

作り方

① 使用するバターは細かく切ってあらかじめ合わせておいたⒶ(ベーキングパウダー抜き)に加える。両手をこすりながらバターの粒子を細かくしていく。

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② バターがボロボロになり粒子が細かくなったら一度冷凍庫で冷やす。ここで残しておいたベーキングパウダーを加える。その間にⒷを別のボウルにて混ぜ合わせておく。

③ バターが溶けない程度に固まったらボウルを冷蔵庫から取り出し、中心部を開けて②を流し込む。小麦粉の粘りを出さないようにこの時点では生地をまとめるだけ。一度ボウルのまま冷蔵庫に入れる。(20分)

④ 生地同士がボロボロしているのでスケッパーで半分に切り重ね、半分に切り重ねを繰り返す。あまり押しつぶさずに切り重ねることで全体の水分量を均等にしていく。ラップに包んでまた冷蔵庫へ

⑤ ラップの中で手を使って簡単に四角形に成形する。ここからはバターの粒子が溶け出さないように手の温度に気をつけて冷やしながらの作業。

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⑥ 麺棒を使い生地の大きさが③倍になるように伸ばす。伸びた生地は三重に折り重ね冷蔵庫で休ませる。これを二回繰り返す。


⑦ 厚さを約2センチになるように整形し、お好みの型(大体丸い)もので抜く。店の場合残った生地は老麺として次作るときの生地に混ぜるか、二番生地としてもう一度まとめて使う。

⑧ 抜いた型ごと一度冷蔵庫で締める。この間に上に塗る卵液©を準備する。

⑨ 締まった生地の上に⑧で作ったドリュール(艶出しの卵黄液)を薄く塗り、冷蔵庫で軽く乾燥させる。

⑩ お好みのフォークで模様をつけて、160度に予熱したオーブンで25分ほど焼く。

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完成です。

是非試してみてください。


働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。