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ふるさと納税の複雑な制度を理解して運用上のお悩み解決を支援~ふるさと納税の運用業務③~

こんにちは。FLNの公共チーム、中西です。
最近、塊根植物が大好きでおなじみの弊チーム池田に誘われて、サウナにはまりそうになっています。
(そんな池田くんが書いた塊根植物愛があふれるnoteはこちら)

早くも11月、徐々に寒くなってきて汗もかきにくくなり、代謝も下がってむくみやすいこの頃。老廃物を流すためにも汗をたくさんかけるサウナは、体温を上げることにもつながって大変気持ちいいです。

そんな11月はふるさと納税にとっても寄付の申込が増える時期とあって、どの自治体でもいろんな取組みが活発になります。ですがふるさと納税制度にも様々なルールがあります。このルールをどうやって遵守していくか、またふるさと納税をどう盛り上げていくか、自治体のみなさんの中には頭を悩ませている方もいらっしゃいます。

そこで、今回はふるさと納税の拡大とともに複雑になった制度に私たちがどのように対応しているか、また日頃自治体のみなさんからどのようなお悩みを相談いただくか、簡単なケーススタディとともにご紹介していきます!



ふるさと納税の規模拡大にともなう制度の複雑化に対応

ふるさと納税は、返礼品の提供が始まった2014年頃からどんどん市場規模を拡大してきました。2020年には巣ごもり需要で寄付額が急増し6724.9億円、2021年にはさらに増加し8302.4億円と、1兆円規模目前までになりました(数字はいずれも総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果 令和4年7月29日」参照)。

規模が拡大すると、制度を安定させるために新しい仕組みやルールが次々と出てきます。2019年にはふるさと納税制度が地方税法の中で法制化され制度の形が整えられました。以降も制度を主管する総務省からさまざまな通知が発布され、そのたびに新たな基準が設けられています。

こんな状況なので、現在のふるさと納税のルールや仕組み、基準が目まぐるしく変化し、どんどん複雑になってきました。私たちは、実際の法令や通知文などの情報を収集して、ふるさと納税のルールに則した運用を構築・提案しています。

例えば:ルールを守った返礼品を提供するために

返礼品の提供には9つの基準が定められました。
一次産品であれば「産地(下表①)」、お総菜などの加工食品であれば「原材料の配分(下表②)」や「加工度合い(下表③)」などの基準で返礼品として認められるかを確認しています。

返礼品(地場産品)提供基準  着色部はその項で重視されるポイント
参照:総務省告示第百七十九号
(平成三十一年四月一日)

これだけの項目に加えて総務省が発出している通知などもあり、基準がどんどん複雑化しています。その中で自治体の品物が正しく返礼品提供基準を満たしているかをすべて拾い上げるのはとても大変です。

そこで私たちが返礼品を開拓する際には、自治体のみなさんから意見や説明を求められた際に適切な回答ができるように、返礼品提供基準を満たしているかを確認しています。現場で返礼品を開拓する体制をつくるからこそ、事業者任せにせず返礼品提供基準を適切に順守することができています。

例えば:経費を適正な金額に収めるために

法制化にともなって、事業にかかる経費と返礼品の代金に上限額が設けられました。現在は経費の総額が寄付額の50%以下、返礼品の代金が寄付額の30%以下と定められています。また、この経費には返礼品の代金や配送料、様々な手数料などが含まれます。

費用イメージ


これらの合計額を規定の金額に収めるためには、経費を削減することももちろんですが、折々でこまめに計算を繰り返しながら、適切に業務を分割して正しく経費を算出する必要があります。

私たちは、この算出方法や経費の対象となる業務内容を整理し、資料化しています。実際に自治体で経費を算定するタイミングではこれらの情報を提供し、経費計上の際の参考としてもらっています。

これらの基準をはじめとしたルールを守って正しくふるさと納税制度を行えるよう、総務省から発出されている各基準・通知などを読み込み内容を精査して適切に理解し、事業に取り組んでいます。


日常運用のお悩みにも一緒に考えて解決まで支援

制度遵守だけでなく、日ごろの運用の中で自治体のみなさんからの様々な質問やお悩みを一緒に考え、解決までサポートしています。

例えば「間口を広げるために新しいポータルサイトに掲載したい」と自治体から相談された時、私たちはそもそも新たなサイトが本当に必要か考えるところから始めます。「今掲載しているサイトを十分に使いきれているか」「生産者の在庫に過度な負担がかからないか」など日頃の運用業務の中で見えている課題や不安を踏まえて一緒に導入を検討し、新たなポータルサイト選びまでお手伝いします。

この他にも

  • ふるさと納税に関連したイベントに出展したい

  • 寄付者さんとの新しいコミュニケーション方法を考えたい

  • まちのイベントでふるさと納税を絡めてプロモーションしたい

などなど、様々な相談をいただき、一緒に面白いことができないかを考えています。これまで、株式会社トラストバンクが主催する「ふるさとチョイス大感謝祭」への出展支援や、ゼロからイベントの企画~運営までを支援したこともあります(⇩の「熊本県玉名市」での事例参照)。

2015年から足掛け7年にわたりふるさと納税制度に携わってきた中で、いろんな知見を蓄えてきました。その知見を活かして日々のお悩み解決やアイディアの実現をお手伝いしています。


いかがでしたでしょうか?
ふるさと納税制度の難しさを私たち自身も日々感じているところです。しかし、ふるさと納税が地域にとって大きなチャンスになっていると思うからこそ、制度をしっかり理解し、自治体のみなさんといっしょにふるさと納税を最大限活かすための方法や企画を考えています!

またイベントレポートや新たな取組みもご紹介していくので、乞うご期待!

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