そろそろ、「虫の目」から「鳥の目」になろう

虫の目

人間のほとんどの視点が、この「虫の目」だなと感じる。それは政治問題であったり、はたまた会社などの企業内問題であったり。虫の目がそもそもなんなのかというと、簡単に言えば「目先の事しか見えない」「視野が狭い」といった意味になる。確かに足元をしっかりと見るのは大切だけども、それは最初の段階というか、鍛錬や勉強の段階での視点だと思う。ある程度の年齢になり大人になったときには、人は「虫の目」から離れなくてはならない。


虫の目を強く感じるのは、政治に対する国民の意見。これは至極、虫の目で見ているかもと思うことがある。もちろん僕は政治家でもないし、政治に詳しいわけでもないが、どうもいまの国民は政治に対して、自身の安全や利益に近づくことを求めすぎているような気がする。例えば国費の使い道一つをとっても、アメリカに大量のお金払って戦闘機を購入したり、何かと今の政治は「アメリカの言いなりだ」と言われることが多いなと感じる。この意見こそがまさに、虫の目の意見だなと。確かに、沖縄県内の基地問題や、日米の外交問題全体を総称すれば、完全に言いなりになっていると思う。日米FTAのことに関しても、アメリカに有利な条件が連なっている。でもなんだかまるで「日本はいつも誠実なのにアメリカが傲慢すぎる」というような情報や思想が、日本全土に蔓延しているように見えて気持ちが悪い。


日本は今、中国や北朝鮮からの侵略を防ぐために、米軍の力を借りている。沖縄が中国からの侵略をうけないのも、駐留米軍のおかげだと言われている。確かに沖縄は米軍との問題、基地との問題が絶えないけど、米軍は沖縄、ひいては日本を守るための「抑止力」になっている。だから、沖縄県内の意見としては米軍の撤退はすべきではないという意見も実は多いのだ。虫の目しか持っていない状態だと、駐留米軍は悪だ!という思考しか持つことができず、基地反対などを叫ぶことになってしまう。もし、その声が日米の関係に影響を及ぼして駐留米軍が沖縄から撤退したら、想像するだけで恐ろしい。



鳥の目

では、ここで鳥の目になってみる。駐留米軍が沖縄や日本全土を守ってくれていることは周知の事実で、だからこそ中国の侵略を現在は受けていない。トランプ大統領が日本に対して、日本に駐留している米軍の維持費を日本がもっと持ってくれという発言をしたのは記憶に新しい。これに対して世論は、「沖縄に米軍を置いてやってるだけでも感謝しろ!おこがましいぞ!」という意見をだしていたが、とんでもない。アメリカはいつだって沖縄や日本周辺から軍を引き上げることができるし、そうすることで日本はあっという間に中国に属国化されてしまう。米軍は、日本を守ってくれている。しかし日本は、アメリカで戦争が発生したとき自衛隊は派遣できないと表明している。これは明らかにフェアではない。だからこそほかの部分でフェアにしようと、さまざまな経済支援を求め、政府はそれに応えている。この政府の動きに反発して、もっと国内にお金を使えと騒ぐことはつまり、アメリカに日本の都合のいいことばかりをいう事になる。それでもしアメリカがしびれを切らして撤退したら、そういって政府をせめた国民は責任を取れるだろうか。


こういう話をすると「じゃあ日本が日本を守れるように、軍事力を上げればいい!」という事を言う人がいる。それをするというのはつまり、憲法9条を改正して日本が軍隊をもって「戦争すればいい」と言っているのと同じ。それを日本国民は一番求めていないのに、国民が自分の安全ばかりを考えて自由に発言するから、知らず知らずの間にまた戦争をする国に戻ろうとしている。今の政府を「鳥の目」で見たとき、こういう事が見えてくるということです。これでも国民はまだ、米軍は撤退しろとか、日本が日本を守れるようにしようとか、簡単にいうんでしょうか。そういう人がもし日本が戦争に突入したとき、真っ先に徴兵に参加するでしょうか。言い方は悪いかもしれないけど、そういうネットであーだこーだ知ったかぶりするしかできない人は、きっとそういう場面になっても矢面に立たず、「戦争するなんて最悪だ!人殺し政府!」とかなんとか騒ぎ立てるんでしょう。


確かに日本はアメリカの言いなりです。経済的にも、政治的にも。でもそれは、アメリカが日本を外国勢力から守っているというのが大前提としてあるんです。それを完全に捨てるというのであれば、きっと日本はアメリカの言いなりから離れることはできるでしょう。ただ、あっという間に日本は日本ではなくなると思います。こんな小さな弱い国は、中国は簡単に飲み込んでしまうでしょう。そうなってもいいのであれば、好きなだけ政治を叩いて騒げばいい。いつまでも虫の目でいればいい。



事が起こってからでは遅いんです。

沖縄おいで~