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マンションを買った(2/3)

都内に 2LDK の中古マンションを買った話の続き。前の記事では、6月から探し始めて8月に契約まで漕ぎ着けた。

この記事では契約後から引き渡しまでに行った手続きの記録を書いていく。

契約後

契約が決まってからは大忙しだった。不動産会社にやるべきことを相談しつつ、同時並行で色々進めた。

ちなみに契約時は10月引き渡し希望を伝えていたが、売主側の進捗があまりなく、こちらとしてもスケジュール等決めづらいので、早々に契約期限の11月19日引き渡しで確定するよう提案したところ、売主側も助かるそうで合意となった。

タイムライン

  • 2021/6 物件探し開始

  • 2021/8 物件決定、申し込み、契約

  • 2021/9 火災保険契約、リフォーム業者選定

  • 2021/10 駐車場契約、住宅ローン契約

  • 2021/11 決済、リフォーム開始

  • 2021/12 リフォーム完了、入居

駐車場探し

引き続きことり不動産にお願いして駐車場を探してもらう。近隣の不動産会社にも声をかけたけど結局どこもろくに連絡してこなかった。そもそも物件数があまりなさそうなのだが、それにしてもまったく探している気配がなかったのでこういった場合は直接歩いて探すかネットで調べて探すかしたほうがよさそう。

ことり不動産の担当は近隣のマンションの空き駐車場を色々見つけてきてくれた。残念ながらサイズなどが合わなくて2回ほど流れたが、根気強く探してくれて10月半ばに無事に見つかった。どう考えても仲介手数料とっていいのだが、経緯からか取らないでくれたので甘えさせていただいた。そのため駐車場を管理している不動産会社に直接連絡をとって契約した。

車庫証明書を取るための書類の作成費用で5,500円かかるそうだが、契約書があれば不要なので断った。車庫証明書の取得と車検証の住所変更は全部自分で行ったが、そんなに難しいものでもないので別の記事にまとめておく。

火災保険

火災保険は、火災以外にも地震保険や風災、盗難、水災、家財の補償など様々なオプションがあった。 wozozo に相談したり YouTube でいくつか動画を見るなどして勉強した。家財補償を手厚くするのが一番有用そうだった。

自動車保険があいおいニッセイ同和損保で、 wozozo にあいおいニッセイは家財補償につよいと教えてもらったので、他に特別な理由がなければあいおいニッセイにしようと思っていた。

まず SBI 損保から電話で火災保険の案内がきたので見積もりを出してもらった。その後一括見積もりサイトに申し込んで面談することになった。2社申し込んだがうち1社は面談希望日を伝えた後全然連絡がこず、第1候補日がそのまま過ぎた後、第2候補日にいきなり来訪してきたのでその時点でお断りした。

もう1社は来店して色々見積もりを出してもらった。補償内容や特約の設定次第で会社によって保険料の変わり方が違って、色々見ないとわからんなと思った。あいおいニッセイは保険料も特段高いとかはなくて安心した。

auじぶん銀行からもメールで火災保険の案内がきたのでそちらでも見積もりを出してもらった。中身はあいおいニッセイだったのでちょうどよかった。補償内容は先の見積もりで細かく調整済みだったのでスムーズに伝えらえた。結局これが一番保険料が安かったので、auじぶん銀行経由で契約した。9月中には入金して契約手続きが完了した。

内容としては、火災や地震の補償は抑えめにして、盗難と水災補償をつけ、風災は20万円の免責、特約は削れるものは削って保険料を調整した。家財の補償は200万円、免責3000円とした。日常生活賠償特約は自動車保険でつけていたのでつけなかった。自転車に乗る予定がある人なんかはつけておくといいと思う。

契約後ちゃんと名寄せされて、あいおいニッセイ同和損保のマイページに自動車保険とあわせて火災保険が出てくるようになった。

住宅ローン本審査

当然住宅ローンの本審査も進める。仮審査を出していた三井住友銀行、りそな銀行、SBIネット銀行、auじぶん銀行の4行で進める。

必要書類の準備

本審査の申し込みには色々な書類の提出が必要で骨が折れた。自分は確定申告をしていたため納税証明書が必要だったのだが、税務署に行かないと取得できず、一期ごとに費用が発生し、一番煩わしかった。銀行によっては直近3期分必要だったり、直近のものだけでよかったりでこれもまたややこしかった。

住民税決定通知書は、自分の会社では希望者にしか通知されておらずどうしたものかと思ったが、課税証明書でよかった。マイナンバーカードがあればコンビニで発行できるのでこれは楽だった。

スキャンが必要なもの、プリントアウトが必要なものは、それぞれことり不動産にお願いしてやってもらった。この時だけは複合機が家にあったら楽だったと思う。書類の提出方法と準備手順はあらかじめ細かく整理して、物理的に必要な枚数はきっちり計算しておけばもっと楽だったと思う。

納税証明書以外は比較的すんなり揃えることができた。確定申告をしているか否かなど各行で属性等によって必要書類が変わるため、必要な書類の特定が最大の難関かもしれない。

ちなみに書類の不足などがいくらかあったが、特にお咎めはなく、都度連絡が来て再提出をして対応した。

団信の申し込み

団信(団体信用生命保険)は最初よくわからなかったが、契約者が死亡した際にローンの残債が免除されるあれのことだった。死亡時等に加え、重い病気になった場合にも残債が免除される等各社様々なものが用意されていた。

本審査の申し込みと併せて団信の申し込みも行う。まずは各行 Web 上で問診票に回答する。当然正直に書く。

自分の借入額だと健康診断の結果を別途提出する必要があった。会社の健康診断の結果を送るでもいいし、健康診断を受けて所定のフォーマットに記入するでもいいらしい。今回は健康診断を受けることにした。個人で健康診断を受けたことがないのでよくわからなかったが、ご丁寧に団信向けのプランを用意しているクリニックがあったのでそこで受けた。

記入フォーマットは各行 PDF があったので自分で印刷して持っていったが、後日返送用封筒とフォーマットが郵送されてきたりしたので、それを待つのが正解っぽい。クリニックの方で各フォーマットに結果を記入して、後日郵送で送ってもらった。それぞれ封筒に封印した状態で送られてきたが、これも正しくは返送用封筒とセットで渡して、返送用封筒に封印してもらう模様。

自分は脂肪肝持ちなので γ-GTP が基準値より高かったが、結果的には団信はそれぞれ無事通った模様。

借入額、金利

低金利時代なのでフルローンにした。諸費用やリフォーム費用は計算がややこしくなると思って自己資金で出した。

すべて変動金利・返済期間35年・元利均等方式で申し込みを行った。変動金利のリスクはあるとはいえ、固定金利より損をするイメージがあまりできなかったので変動金利にした。あとはまあ月々の返済額も割と余裕ある範囲なので最悪増えてもなんとかはなるかなと。

本審査通過

本審査は4行すべてで通過した。まあ属性も信用情報も落ちる要素はないと思っていたのであまり心配していなかったが、万が一にもこけるわけには行かないところなので安堵した。

8月末には一通り申し込み手続きを行い、9月10日には結果が出揃った。三井住友と SBI が先に結果が出て、その後auじぶんとりそなが同日だった。とはいえ大きな差はなかった。ただしりそなは金利の連絡が後日になるとのことだった。

ちなみに三井住友銀行だけは事前面談があった。独身の場合、投資目的じゃないことの確認でやっているらしい。色々丁寧に説明していただき印象はとてもよかった。

適用金利はすべて最低金利となった。都市銀行は人によって適用金利が変わりうるが、ネット銀行は審査が厳しい代わりに適用金利は一律?その辺の詳しい事情は結局あまり把握しきれていない。

住宅ローン選定

4行のうち、りそな銀行とau自分銀行に絞って悩んだ。りそなは三井住友と比較して金利や団信で優位性があったことと、これまで埼玉りそなをずっとメインバンクにしていたので、メインバンクとしての慣れがあった。三井住友は Web の出来も良く対応も早くてもっともストレスなく申し込みができたが、団信に+0.3%出すほどの魅力を感じなかった。

auじぶんは SBI と比較して、これも金利や団信で優位性があった。 SBI の団信は全疾病だがこれ系はあまり現実的な設定ではなく、がん保証のあるauじぶんの方に優位性を感じた。

auじぶん銀行に決める

決済が11月なのでじっくり考えようと思っていたが、9月末に不動産会社からそろそろ決めてほしいと言われたので、auじぶん銀行に決めた。

キャンペーンでキャッシュバックがあったのが最終的に決め手になったが、途中まではりそなでいくつもりだった。りそなは団信がとにかく手厚いのだが、将来買い替えとかの必要が出てきたときに選びたいなと思って、今回は金利が安くてがん保証が付帯するauじぶん銀行を選んだ。サポートの連絡がこまめで丁寧だったのもポイントだった。

auじぶん銀行とは、ひとまず電話で契約希望の意思を先に伝えた。その後、他行へ決まった旨の連絡を入れる。りそなは念のためキープしておいたが、しばらく後に状況確認の連絡がきたのでそこで伝えた。連絡してくるのに結構間隔が空いてたので正直悠長だなという印象を受けた。次回があればぜひお願いしたいと伝えて終わった。

auじぶん銀行はau回線とじぶんでんきの組み合わせで金利引下げなどがあるが、どちらも使っておらず、切り替えてまで適用するメリットが薄かったのでしなかった。また単純に回線契約があればいいのではなく家族割プラスの加入が必要で、単身なのでそもそも対象じゃなかった。

メインバンクをauじぶん銀行に切り替えるか悩んだが Web が使いづらかったので、りそな銀行をメインにした。auじぶん銀行には定期自動入金サービスがあるのでそれを使って住宅ローンの返済額を毎月自動送金するように設定している。

各銀行まとめ

最後に各銀行の特徴や印象をざっくりまとめておく。

三井住友銀行

  • 変動金利0.475%

  • 団信は+0.3%

  • 書類はオンラインでアップロード

  • Web UI は使いやすく操作もシンプル

  • 対応スピードは早い

  • 独身の場合、面談がある

りそな銀行

  • 変動金利0.470%

  • 団信は+0.25%だが内容は最強

  • 書類は書面で郵送

  • サポートの電話が何度かきたが連絡や対応は遅めだなという印象

  • 周囲にりそな銀行のローン利用者が何人かいたので人気ではあると思う

SBIネット銀行

  • 変動金利0.440%

  • 全疾病保証団信が無料付帯

  • 書類は書面で郵送

  • サポートは必要最低限で淡々とした印象

au自分銀行

  • 変動金利0.410% (短期プライムレート非依存)

  • がん50%保証団信が無料付帯

  • 書類はオンラインでアップロード

  • Web UI はかなり使いづらいが Web で完結するところはよい

  • サポートの電話がこまめにかかってくる、もっとも意欲的な印象

金消契約

金消契約(金銭消費貸借契約)を結ぶ。auじぶん銀行は全部オンラインで完結するため印紙代は不要だった。

この時に振込先を自分で登録する仕組みだった。不動産会社にお願いして振込金額のリストを作ってもらう。振込先は3件の入力ができ、サポート経由で最大4件まで登録ができる。とりあえず売主への残代金と不動産会社の仲介手数料の2件を登録。売主には物件代金のうち手付金を差し引いた残金の他、売主が既に支払い済みの固定資産税等の日割り額を支払う必要がある。

後から変更できるので仮置きでもいいとのことだったが、時間に余裕があったので金額を確定させてから手続きを進めることにした。振込先のリストが10月9日に上がってきたあと、司法書士との面談の準備を済ませ、契約手続きを10月20日に完了させた。

なんだかんだここまでで11月19日の決済まであと1ヶ月と迫っていた。不動産会社に取るべきアクションをこまめに確認しながら進めていたので準備はすべて順調に進んでいた。

司法書士との面談

契約手続き完了後、auじぶん銀行から登記のために司法書士を案内される。登記とは所有権や抵当権といった権利関係を明らかにするための制度で、銀行側からすると抵当権を設定しておかないと貸し倒れたりしたときにえらいことになるのである。

余談だがこのとき貸金業務取扱主任者の試験取得のため民法についても勉強していて、不動産は登記が対抗要件になるといった、法律上必要となる背景が自身の体験に色々結びついて勉強が捗った。

司法書士は自分で選べる銀行もあるが、auじぶん銀行の場合は銀行側が指定した司法書士で固定だった。まずは電話で挨拶を済ませた後、メールで見積書が送られてきた。所有権転移や抵当権設定は登録免許税等の税金に加え、司法書士への報酬が別途発生する。

司法書士の見積もりは、auじぶん銀行の住宅ローンシミュレーション結果に出ていた登記関連費用とは10万円以上の開きがあった。交渉して少し下げてもらったが、auじぶん銀行に合わせた手続きがあるため相場よりはどうしても高くなると説明を受けた。auじぶん銀行に連絡して、振込先の3件目に登録してもらった。

面談は決済の10日前の11月9日に行った。面談といっても登記に必要な書類の準備をする場で、住民票や印鑑証明書を預け、必要書類に記名捺印しておわった。

ちなみにことり不動産から決済の調整のために銀行の担当を繋いでほしい旨伝えられていたが、auじぶん銀行は個人情報保護の観点で不動産会社との直接的なやり取りはしておらず、司法書士と話してくれとのことだった。そのため司法書士から不動産会社に連絡してもらった。

これで住宅ローンについては決済を待つのみとなった。

引き渡し前現地確認

決済前日の11月18日、引き渡し前の最終確認として内見した。不動産会社の人に加え、リフォーム会社の人にも同席してもらった。

設備等に問題がないか等の確認を行う場として設定されたので、各設備をチェックする。ガスは開通してないので湯が出るかどうかは確認できず。特段問題になるところは見つからず。照明とエアコンが撤去されていることも確認。

カーテンを注文するのに窓のサイズを測っていなかったのでここで測る。ついでに壁等の各採寸を細かく測っておく。事前に採寸する旨伝えておいたので不動産会社の人がメジャーと図面を持ってきてくれていた。リフォーム会社の人にも手伝ってもらい片っ端から測って図面に書き込んでいく。こういう作業は人が多いほうがやりやすかったので助かった。

事前に置きたい家具・家電に目星をつけてまとめてあったので、設置予定の場所は特に細かく確認した。また、エアコンの室外機を置く場所が出窓の下で高さの制限があるのでそれも確認した。ダイキンの上位機種なんかは室外機の高さがあって入らなさそうだった。

夕方の時間だったが時期的に日が暮れてしまい、照明も撤去済みだったため暗かった。リフォーム会社の人が LED ランタンを持ってきてくれていたので助かった。

クリーニング前なので思いのほか汚れていた
エアコンの室外機置き場

決済・引き渡し

11月19日、いよいよ決済当日。通常は住宅ローンを組んだ金融機関の店舗で行うのだが、ネット銀行の場合は店舗がないため不動産会社等でやるらしい。契約を売主側の不動産会社で行ったため今回は買主側でとのことで、ことり不動産で行った。歩いていけるので気楽だった。

売主側がトラブルで遅れていたため司法書士がピリピリしていた。自分は先に一通りの書類の署名捺印を済ませて待った。売主が到着し、急ピッチで手続きを進め、司法書士の方がauじぶん銀行に連絡を取り、決済が実行された。

決済はまず自分のauじぶん銀行の口座に住宅ローンの借入額全額が入金される。次に住宅ローンの事務手数料 2.2% が引き落とされ、その後振込先に設定していた3件の振込が実行される。実行結果はauじぶん銀行のアプリのタイムラインに即時反映された。売主側もスマホで入金の確認をしていた。便利な時代だ。

管理費・修繕積立基金の引き落とし口座もこのときに設定した。住宅関連をauじぶん銀行の口座にまとめようかと思ったが、金額が変わった場合に煩わしいと思い、メインバンクを引き落とし口座にした。

鍵の受け取り

決済が終わり鍵を受け取る。1本はセキュリティ会社に預けていてそのままとのことだった。

ことり不動産が鍵交換費用を負担してくれるとのこと。安くない費用だと思うがとてもありがたい話だったので甘えさせていただく。鍵の交換はリフォーム完了後、鍵がすべて手元に戻ってきた後に行った。鍵業者についてはマンションの管理人へ問い合わせて教えてもらった。鍵業者に請求書をことり不動産にまわしてもらうよう伝えたら対応してもらえた。

リフォーム会社の人に鍵を引き渡してリフォームに取り掛かってもらう。リフォームについては契約後に進めていたが、長くなったので次にする。

ここまでの振り返り

住宅ローンの本審査申し込みは大変だったがやればなんとかなるので、確定申告みたいなもんだと思う。大雑把に必要書類をまとめてから動いたが、提出がオンラインかオフラインかや、納税証明書の期間などもっと細かく整理しておけば無駄なくスムーズだったとは思う。

期間的に余裕があったけど手続きはほぼ最速で進めたのもあって、検討時間を十分に確保できたのはよかった。不動産会社の方からも過去1スムーズだったとお褒めいただいた。

3/3 に続く。

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