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育つぶ~『鼻血』

夢でうっすら息子くんの声を聞いた。
いや、夢じゃなくて、横で話してました。

「ママっ、鼻血ぃ」

眠そうな声ながらも慌てて反応する妻。

暗闇の中で鼻を触る。
最初はそれっぽい粘り気のある液体の感触がなかったようだけど、
鼻血は出てたみたいです。

電気をつけ、息子くんを後ろから抱え込みながら、
鼻をギュッとつまむ。


鼻血のときは、鼻を強くつまむのがいいということです。
少なくとも20分は強くつまむ。


意外とこれが疲れます。

今は、顔を上に向けることもなければ、
首の後ろをチョップすることもないみたいですね。

顔を上に向けると鼻の穴から鼻血が喉に流れ込んで胸やけの原因になります。
さらに気道で血が固まってしまって、窒息する可能性もあるそうです。
チョップは、さらに鼻の粘膜を傷つけてしまい、
結果的に鼻血がひどくなる可能性があるということで、
むしろ悪いようです。


残業で寝る時間が遅くなったパパは
そのときまったく使い物になりませんでした。

妻に謝りながら、代わろうか? と声をかけてはみるものの、
妻からしてみればそんなに寝ぼけてて何言ってんの?
くらいに見えたんだろうな。

それでもやっぱり手伝う姿勢は見せなきゃと思ったんですが…


少し付き合って起きてたんですが、
20分は長かったようで、
妻にごめんねと言いながら(言葉になってたのかは覚えてない)
パパはまた堕ちてしまいました。


朝、目覚ましで起きたとき、
隣で妻と息子くんはよく眠っているのが分かりました。

息子くんの鼻の穴にティッシュが詰められてるのを見て、
夜中に鼻血騒動があったことを思い出しました。

鼻血は事なきを得たようで、とりあえず一安心。


実はおとといも鼻血が出たのでした。

病気でもなんでもなく、
ただ鼻をほじってて、傷がついたから。

前に鼻血が出たのは、いつだったかかなぁ。
覚えてないくらい久しぶり。


以前はよく出てました。
一回出ると、鼻血って続くんですよね。
傷口が塞がりきってないから、ちょっとの刺激で傷が開く。


息子くんは、よく鼻をほじります。
鼻クソがあると、すごく心地悪いようで、かなり集中してほじります。

背中のかゆいところに、手が届きそうな、
でももうっちょとリーチが足りないといったような感じで
もがいているように見えます。

でも、分かってます。
分かってるんです。

これは完全にパパのせいなのです。

パパがよく鼻をほじるから。
息子くんは、それを間近で見てるから。

ある意味、息子くんはきちんとパパの姿から学んだということですね。
ちゃんとしなきゃ。

(補足:そういえば、パパも鼻をほじってるときは集中してるなぁ。)

ある父親とひとり息子の毎日を描いています。 息子の行動や発言に気づきを覚えたことをテーマに、 父親として子育てに取り組む姿を見ていただければ嬉しいです。