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☆ 猫の派遣社員 みぃこ(6) ☆

みぃこが中神さんちでおしごとをするようになってから、1ヶ月が経ちました。
まだスリスリすることはできませんが、毎回、ご飯の時はお出迎えをするようになり、お母さんのお話しにも、たくさんお返事することができるようになりました。

「みぃこさん、あれから1ヶ月が経ちましたね。中神さんちにもだいぶ慣れて来たのではないでしょうか?」

「はい。お母さんとお話しができるようになって、おしごとがますます楽しいです!けど、まだ少し怖いから足元まで行くことができなくて…はやくスリスリできるようになれればいいのですが…。」

「楽しくおしごとができているなら、よかったです。それでなのですが、ボクはそろそろ、別の方のおしごとを紹介しに行かなければなりません。みぃこさんもこのおうちに慣れてきたので、今日からは、みぃこさんひとりで、このおうちに住むことになります。慣れてきたら訪問の回数は減りますが、まずは1日2回、みぃこさんの様子を見に来ます。もし何か困ったことがあれば、その時に言ってください。別の社員もたまに巡回していますので、何かあれば、その者にことづけをしてもらったら、ボクが飛んできます。最初は少し不安かもしれませんが、きっと大丈夫ですから。」

「はい、少し不安ですが、いつまでもクロさんにお世話になっているわけにはいかないので、今日からひとり暮らし、がんばります!」

クロは窓越しに、今日から自分が泊まりではなくなることを福くんに話し、みぃこのことをよろしく頼むと伝えてその場を離れて行きました。

「みぃこさん、お外とおうちで、ぼくにできるとは余りないと思うけど、何か困ったとこがあったら言ってね。」

「福くん、ありがとうございます。今日からひとりで暮らすのは少し不安ですが、がんばりますので、これからもよろしくお願いします。」

そんな会話をしていたら、お母さんがご飯を持ってきてくれました。

「みぃこ、今日はクロちゃんいないの?夜遊びから帰ってきてないの?」

みやぁー(今日からみぃこがひとりです。クロさんはたまに来ます。)

「みぃこを置いて、夜遊びいっちゃダメよね?ちゃんと帰ってくるのかしら?心配だねー」

みやぁー(クロさんは別のおしごとへ行ったので、心配いりません。)

「クロちゃんがいつ帰ってくるかわからないから、クロちゃんの分のご飯も置いておくね。みぃこは心配かもしれないけど、ひとりでもちゃんとご飯を食べるんだよ、いい?」

みやぁー(はい、わかりました。ひとりで不安だけど、がんばって食べます。)


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