👥🙋質問の一流、二流、三流 要約/感想

著者のプロフィール：桐生稔さん

桐生稔は株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役で、日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー。新潟県十日町市出身で、2002年に入社後、一度の失敗を経て営業成績No1となり、その後音楽スクールで事業部長を務めた。2017年にモチベーション&コミュニケーションを設立し、全国で年間2,000回以上のセミナー開催。日経新聞、プレジデント、東洋経済ONLINE、YAHOO!ニュースに掲載され、テレビ朝日の『マッドマックスTV論破王』審査員も務める。著書には『「30秒で伝える」全技術』、『緊張しない「最初のひと言」大全』、『話し方すべて』などがあり、累計23万部を突破。セミナーや研修では笑いと感動が交錯する「心震わすメソッド」を提供している。

本書について

2023年本要約サイトflierにて新書としては閲覧数No.１!!の超人気作です

はじめに

本書は全編にわたり、巧妙かつ洗練されたアプローチで「質問」に焦点を当てています。難しい質問を投げかける場面、相手の困難な経験に耳を傾ける際、相手が深く考え込んでいる瞬間、あるいは繊細なトピックに切り込みたい場合など、多岐にわたる状況で通用する「一流」の質問術が披露されています。読者は、どんな立場にいようとも、「これを知りたかった!」と感じることでしょう。
特に上級管理職向けには、「やる気を引き出す質問」の章が特にお薦めです。失敗や難しいテーマに対処する際、または相手のモチベーションを高めたい場面など、指導や1on1のシーンで役立つテクニックが満載です。一流、二流、三流の質問の差異に驚かされながら、一流の手法に感嘆の声を上げていくと、あっという間に読み終えてしまうでしょう。

本書の目次

Chapter 1 質問のはじめ方
Chapter 2 盛り上がる質問
Chapter 3 好かれる質問
Chapter 4 思わず答えてしまう質問
Chapter 5 仕事で成果を出す質問
Chapter 6 やる気を上げる質問

本書の要点３つ

1. 会った瞬間に質問をぶつける癖をつける: 一流の質問は相手と出会った瞬間、挨拶と同時に質問をぶつけ、相手の心を喜ばせることを重要視する。人は話しかけられることで喜びを感じる傾向がある。

2. 直接的な質問はＮＧ、基本相手の言葉をオウム返しする: 「いつ?」「どこで?」「何を?」のような直接的な質問の繰り返しは尋問の雰囲気を醸し出す。その代わりに、質問の前に共感を込めて言葉を添えることで、会話の自然な流れを保つことができる。「旅行に行かれたんですね！いいなー、まさに旅行シーズンですもんね。どちらに？」といった工夫がポイント。

3. 言葉の手助けをする　常にフィッシュorビーフ??: 相手がうまく言語化できない場合、一流は「それってAではなく、Bですか？」という質問を用いる。このアプローチは、相手を焦らせずに思考の手助けをし、コミュニケーションの円滑な進行をサポートしている。

本書の要約

1. 挨拶と共に質問：

   • 一流のコミュニケーションの手法として、出会いの際に挨拶と質問を組み合わせる。

   • 例: "はじめまして。メディア関係の会社にお勤めなんですね。どんなお仕事をされているんですか?"、"おはようございます。いつも元気ですね! 何か秘訣があるんですか?"

2. 複数の選択肢を提示した質問：

   • 相手を引き込むために、複数の選択肢を示しながら質問する一流の手法。

   • 例: "○〇商事様からクレームが入ったようです。まずは弊社の担当者に状況をヒアリングするか、至急私が○〇商事様に連絡を入れるか。今回は後者の方がいいと思いますが、いかがでしょうか?"

3. 枕詞を用いた質問：

   • 一流は枕詞を使いながら質問し、相手に気軽に回答させるテクニック。

   • 例: "仮に売上を上げるとしたら、どんな方法が想像できそう?"、"もし思いつけばでいいんだけど、やめたいな～と思う習慣はある?"

4. 褒めを含めた質問：

   • 質問に褒めを混ぜて相手を引き込む一流の手法。

   • 例: "どんなことに気をつけているんですか?" → "どうやったらそんな体型が維持できるんですか?"

5. 共感の一言を加えた質問：

   • 共に味わう言葉を使って質問し、相手に共感を促す一流の手法。

   • 例: "昨年、会社が倒産しかけたんです。それは本当に大変でしたね。何があったのですか?"

6. どうでもいい質問で笑いを生み出す：

   • くだらない質問やどうでもいい質問を通じて、会話を楽しく盛り上げる手法。

   • 例: "海外出張が多いんですね。ところで機内食はビーフorフィッシュどっちですか?"

7. 特別感を演出して質問：

   • 相手に特別感を与えつつ質問し、積極的な回答を引き出す一流の手法。

   • 例: "ぜひ○〇さんに伺いたいのですが"、"○〇さんだからこそ聞いてみたいことがあるのですが"

8. 距離を縮める感情的な質問：

   • 「どう感じたか?」という感情に焦点を当てた質問で、相手との関係性を深める手法。

   • 例: "海に行ってきました。海! いいな～! 久しぶりに行って気持ちよかったのではないですか?"

9. 一つサンプルを伝えてからの質問：

   • 具体的な例を挙げてから質問することで、相手に理解しやすい状況を作り出す一流の手法。

   • 例: "新企画、すごく面白く仕上がっているようだけど、いい感じで進んでる?"

10. 成果を出す質問：

    • 具体的で明確な質問を通じて、効果的な回答を引き出す一流の手法。

    • 例: "今回の企画のポイントを一つ挙げるとしたら、何になる?"

私の感想

この本は特に、自分のコミュニケーションの中でも「質問」するのが下手・苦手だと思う方にとても良い教則本となると思います。自分の「質問」の短所に気づき、それを改善したいと願う方は是非手に取ってお読みください。私自身もこの書籍に出会い、この中で紹介されている質問術を実践することで、自らの短所に気づき、改善の一歩を踏み出すことができました。どれも、読んだその日から即実践できる「質問」の実例ばかりです。

僕が最初に実践したのは上司との定例会議の時に、必ず頭に「〇〇さんにしか、こういう質問できないので恥を忍んでお伺いしたいのですが」や、「〇〇さんはスタッフ歴が長いので、その後経験を含めて〇〇さんだからお伺いしたいのですが」というと、相手は非常に気持ちよく話し始めていただき、いつもよりも非常に円滑なコミュニケーションの滑り出しが可能となります。本当に、たったそれだけのことでコミュニケーションが劇的に変わることにあっけにとられたほどです。

もしもあなたが答えにくい質問や難しいテーマに対処することに苦手意識を感じていたり、相手の立場に立って適切な質問ができるようになりたいと思っているのであれば、この本はまさにピッタリです。著者が提案する一流の質問テクニックは、さまざまなシーンで応用でき、相手とのコミュニケーションが格段にスムーズになります。

私がこの本を読んでから、失敗や難しい状況にも前向きな質問を通じてアプローチできるようになりました。自分の短所を改善するプロセスが、仕事や人間関係において非常に効果的であることを実感しました。この本が、あなたの成長とポジティブな変化の一助となることを期待しています。

是非ご興味あればご一読ください！！

質問の一流、二流、三流 (ASUKA BUSINESS 2294-6)

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