出不精旅日記 台湾0日目(1) うちでお茶していたい人
2022年12月5日~13日、冬休みを頂いて台湾に行きました。
今回は
桃園、(台中)、台南、(阿里山)、高雄、(嘉義)、台中、(彰化)、(新竹)、(鶯歌)、台北、(桃園)
※()は宿泊せず
とあちこち回りましたので、そのレポートをしたいと思います。
☆☆☆☆☆
そもそも私はものすごい出不精です。
家が好き、部屋が好き、個室が無かった子供の頃は箪笥の裏とかまるまったカーテンの中とか、そういうところに籠って何か書いているのが好き。
三つ子の魂百までとはよく言ったもので、おばさんになってもブレることなくこの姿勢を貫いてもうすぐ50歳、
「できることなら狭いところでお茶を飲みながら原稿やお手紙を書いていたい、本を読みたい」
これが昔も今も変わらない私のシンプルな望みです。
ですが、まあ人生にはよくあることですが、結婚した人は旅が大好きでたまに出かけないと気が狂うという謎の習性を持ち(落ち着きがないですよね…)、
20代はバックパッカーでタイ、インド、エジプトなどを歩き回り(インドではアメーバ赤痢にかかったそうです。以来お腹が弱くなり、義母は「健康に産んでやったのに!」と怒っていました。お怒りごもっともだと思います)、
店を持ってからもあちこち出かけていました(主に国内です。静岡、愛知、広島、北海道、金沢、広島、長崎…ちょこちょこ出かけています)。
しかし2017年に台湾と運命の出会いをしてからは
「台湾は素晴らしい。今後すべての海外旅行は台湾でよい。いや、台湾のみがよい!」
と断言して台湾のことしか考えなくなり、台湾の人と話したいからと台湾華語を習い、台湾料理を研究し、台湾音楽を聞き、感染症流行で渡航ができない間も台湾の友達と連絡をとり、年に一度はお互いの国のお菓子などを贈り合い、
「俺はどうなってもいいから台湾は幸せになってほしい…」
などと口走りながら台湾一色の暮らしをしていました。
そして迎えた2022年、冬。
なんとか海外渡航はできるようになってきましたが、しかしまだまだ飛行機運賃は高く、非常な円安でもあり、さすがの夫も
「年内の台湾は諦めるよ。来年行こう」
と言っていました。
「海外旅行の予算は2人合わせて10万。飛行機もホテルも食費もこの中でやりくりする」
がモットーで、毎回約1週間をこの価格で乗り切る私達としては、運賃だけで9万したら絶対無理なのです。
「だよね~、残念だけど来年の楽しみが出来たね。まあ年越し蕎麦の準備もあるし、いろいろ忙しいからいいじゃない」
いいじゃないいいじゃない、うちで本でも読んでいれば。見てないDVDもたまっているじゃない。
ところが11月も下旬に
「あ!! ピーチ(エアライン)が、ピーチが値下げしてる。行くぞ!! あ、パスポートが切れてる!! くそ~、コロナでうっかりしてたわ。あ、今日は勤労感謝の日だからパスポートセンターがやってない!! 明日行って、最短でできるのが12月1日か。1日の朝取りに行って、すぐ申し込むぞ。まず荷造りだ。ワクチンの接種証明も要るなっ! あ、残席がまた減った! 安くするからだよ。俺達の席がなくなったらどうしてくれるんだよ!!」
…あー…あのぅ、行くんですか? 台湾?
ピーチさん、何も今お安くしなくていいのに…。
席が売り切れたら、日本にいるまでだと思いますがね…。
パスポートを取得したとてその時に席がある保証は無く、渡航できるか否かその時点では分からなかったわけですが、ここから生活は一気に忙しくなりました。
第一、年内日本にいると言っていたので諸々そのつもりで計画立てていたのです。
突然長期の冬休みを頂くなんてお客様に迷惑な上、行くか行かないかもはっきりしないから告知もぎりぎりまでできないし…。
「でもコロナで3年も我慢してたんだよ! 俺はただ、俺達の結婚記念日を台湾で過ごしたいんだよ!!」
いやだから、結婚記念日はうちにいればいいって、他でもない妻が言ってるじゃないですか…。
…とはいえ、彼が台湾で記念日を! というのも一理あり、そのきっかけとなった出来事を思い出すと私も心が少し動くのでした。
(つづく)
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