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安全性分析8 【勉強用】
資産滞留月数
この概念は、安全性分析➡流動性分析というフローのうち一つで、
流動性分析の締めくくりになります。
といっておいて、
次は、安全性分析➡健全性分析というフローに移るのですが😅。
意義
支払資金の圧迫要因となる特定項目がどの程度滞留(停滞)しているか、その度合いを月数で測定するための概念。4分類される。
🔵区分ツリー
受取勘定滞留月数
完成工事未収入金滞留月数
棚卸資産滞留月数
必要運転資金滞留月数
🔵受取勘定滞留月数
意義
ひと月分の完成工事高に対する受取勘定の割合。
➡ 経審においては、なぜか、受取勘定月商倍率、と改名されています。
ともあれ、改名されてであっても、経審にてチェックされるものであるのは重要視される証拠(?)かもしれません。😅
というのは、受取勘定の回収までかかる期間とされており、値が大きいことが他の指標と異なり✕なのです。
算式
$$
受取勘定滞留月数【月】=\frac{受取手形+完成工事未収入金}{完成工事高÷12}
$$
分母がひと月分の完成工事高なので、割った時の帰結が、
債務で滞留している月数と見えるか、
ひと月分の完成工事高の何倍かと見るか、
ネーミングセンス、あるいは受け手各人の捉えやすさの違いくらいしか差異はないのかもしれません😅。
完成工事未収入金滞留月数
意義
完成工事高に対する完成工事未収入金の割合。
上記の受取勘定滞留月数における、
「受取勘定」にあたる分子部分が、受取手形を要素としない場合。
つまり、完成工事未収入金だけを、完成工事高/月で割っているもの。
さらにパラフレーズすると、
受取勘定滞留月数のスモールバージョン(仮)😅。
算式
$$
完成工事未収入金滞留月数【月】=\frac{完成工事未収入金}{完成工事高÷12}
$$
棚卸資産滞留月数
意義
ひと月分の完成工事高に対する、棚卸資産の割合。
➡ 建設業経理の文脈での財務分析において、棚卸資産は、
未成工事支出金(商工業の簿記でいう仕掛品)+材料貯蔵品を指しております。
算式
$$
棚卸資産滞留月数【月】=\frac{棚卸資産}{完成工事高÷12}
$$
有り体にいうと、作りかけ停滞月数(失言?)🥶。
当然ながら、値が大きいほど✕となります。
詳しくは税理士さんではなく、労務に強い弁護士さん・社労士さんに確認してもらう領域かもしれませんが、労働安全衛生法等の、職人さんたちの安全を守るための規制があります。
一番シンプルなのは、降雨降雪で足場が滑って致死傷なんて事態予防です。
それを回避すべく、工事が天候で停まってしまう。
すると、会社としては、停まっている工事が溜まっていくことに。
🔵必要運転資金滞留月数
意義
ひと月分の完成工事高に対する、営業活動に必要な正味運転資本の割合。
➡ これも、~月商倍率との別名が存在します😅
算式
まず、1弾目として(長い😅)、
$$
必要運転資金=受取手形+完成工事未収入金+未成工事支出金ー支払手形ー工事未払金ー未成工事受入金
$$
それを求めてから、やはりひと月分の完成工事高で割ります。
$$
必要運転資金滞留月数【月】=\frac{必要運転資金}{完成工事高÷12}
$$
なんとなく、僕のように文系脳だと、つい字面から入ってしまい、「今後において」必要な運転資金と読めてしまうので、値が大きいと良さげなんですが、実は✕です。
必要運転資金の求め方にも表れている通り、債権として獲得済のものと既に発生した負債が足し引きされているだけです。
つまり取引の時点で見ると、過去の取引の足し引きです。
算式で差し引かれた負債はともかく、債権が大きいのは良いことにも思えますが、不謹慎ながら踏み倒されることもあるわけです…。現金預金に変わるまでは安心できないものなわけです。
敢えて表現を変えて言うなら、今後回収が必要となってくる運転資金とでも書けますでしょうか…。要回収運転資金、要現金化運転資金みたいな…。
まだ現金が手に入る当てのない債権だけを持っているから、値が大きいと×と認定される。「必要」の意味と時制とが違う?、みたいな…。
隣の2指標を確認する
➡通し番号4、5、6は、上記👆安全性分析3の下位概念・細目になりますので、同記事の🔵区分ツリーを辿ってみてください。
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