タローがくれたクリスマスプレゼント[企画参加・ #才の祭り]
うちの飼い犬のタローは人見知り
家族以外にはなかなか心を許さない子
18年前のクリスマスイブにタローは我が家にやってきた
私たち夫婦の子供たちは二人とも娘だったので
ワンちゃんを飼うなら男の子にしようと夫と私は考えていて
私たちに息子が生まれたら太郎と名付けたかった夫は
その子犬をタローと名付けたのだった
夫と私には息子ができて
娘たちには弟ができた
タローは柴犬
用心深くて甘えん坊
私と夫には甘えてくるけど
娘たちにはやんちゃな弟のような存在のタロー
いつの間にか私たちにはなくてはならないかわいい子になった
そんな愛しいタローが17歳になった昨年の12月24日のクリスマスイブの日
タローのもとに天使がお迎えにやってきた
私たちの大切なタローがいなくなり
私は時が止まったように思っていたけど
気がついたら年が明け
寒い冬が終わり
いつの間にか春が来て
大人になった娘たちも進学や就職で独立して家を出て
あんなに賑やかだった大きな一戸建てが
がら〜んとして空っぽになってしまった
お庭や家の中で走り回っていたタローの姿をいくら探しても
タローの姿はどこにもない
私の心にはポッカリと大きな穴が空いた
寂しさは減っていくどころがますます大きくなり
そんな寂しさを感じながらも
春は過ぎ
いつしか暑い夏が訪れた
『夏の暑さに弱かったね、タロー』
季節が移り変わってもやっぱりタローのことをつい思い出す
そんな暑かった夏も終わり
少し秋を感じ始めた頃に
私と夫は素敵なマンションの部屋を見つけた
築年数は古かったが理想的なロケーションで
私たちはそのマンションをすぐに購入することに決めた
子供たちが独立したら、いつかは便利な駅徒歩のマンション暮らしをしてみたいと考えていた私と夫にとって
その夢がまさに叶う瞬間だった
長年憧れていたマンション生活ができることに私たちは興奮した
そして無事に契約も済んで
今はお部屋のリフォームをしてもらっている
リフォームが完成するのは来月12月の中旬の予定だ
今から完成するのをワクワクしながら待っている
タローが初めて私たちのもとへ来てくれたのは18年前のクリスマスイブだった
かわいい子犬のタローは、私たち家族にとって、かけがえのないクリスマスプレゼントとなった
私たちにたくさんの幸せな時間を与えてくれたタロー
タローもたくさん幸せを感じてくれたかな？
タローがお空へ帰っていったのは昨年のクリスマスイブのこと
その時は悲しいクリスマスイブになったけれど
今年の12月は素敵なマンションでの生活が始まる
来月の12月に私たちはタローと17年間過ごした家を引っ越しして、新しいマンションで暮らし始める予定だ
今年からはタローのいないクリスマスを過ごすことになるけれど
タローは私たちの心の中にはずっといる
だからくよくよするのはもうやめよう
タロー
私たちは大丈夫
メソメソしてたらあなたも悲しむよね
安心してね
今年の12月24日のクリスマスイブはきっと笑顔で楽しいひとときを過ごすから
タロー、今までありがとう
初めてあなたと出会ったクリスマスがもうすぐやってくる
私たちにとってあなたは最高のクリスマスプレゼントだったよ
END
今回の私の記事はこちらのPJさんの企画に参加したくて実話を少しアレンジしたものになっています。
『才の祭り』の予告の動画を見たときにアラ還の私が何が何でも参加したいと興奮しちゃって、鳥肌が立ちました。
二人の愛がテーマなんですが、夫と私をひとつの存在として夫婦と飼い犬の愛のお話として参加させていただきます。
このお話が私たち夫婦（家族）と昨年亡くなったタローとの忘れられない思い出として記念に残せたらという想いもあって書いてみたんです。
『クリスマスソングを創ろう』ということなのでクリスマスの季節12月や、クリスマスプレゼントにも内容を重ねてみました。
かっちーさんのこちらの緊急告知でこの企画を知ることができました。
俳句の企画には間に合わなかったので残念でしたが
今回は普段は書かない小説（小説風？）に挑戦できたことも感謝しています。
頑張って書いてみました。
そして何よりもこんなに素敵な企画に参加できるだけでとても幸せです。
楽しい企画を次々と考えてくださってありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
親子愛、夫婦愛、ペット愛など二人の愛をテーマにした小説でなおかつ、クリスマスを絡めた作品を募集されていますので、書いてみたいと思われたなら是非とも参加してみてくださいね！
今年のクリスマスは大いに盛り上がりましょう！
ここまで読んでくださりありがとうございました。
読んでくださりありがとうございます💖 それだけでとても嬉しいです！