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Fieldism必聴新曲リスト March 2023 (Part.1)

前回の新曲特集・ライブレポはこちらから↓

クソデカ音圧/ローチューニングバンドの皆さま、お待ちしております。↓


いつもお世話になっております。Ryotaです。

 少し前の話になりますが、憤りを感じたことがありまして…。ここ最近いろいろ話題になりましたが、一番はCrystal Lakeの新ボーカルオーディションの件ですね。

 別に誰が新ボーカルになろうがバンドの総合的な判断による決定なんで文句を言うつもりはないんですよ(個人的な感情ではEx. ELYSIUM/現ShadecarrierのDすけを応援していましたが)。しかし、公式アナウンス前日のMattのInstagramのストーリーに対する反応、CL側のコメントがないのに「皆憶測でしかモノ言ってないよね」って感じてたんですが、特に「本当はDすけが最初から決まってて実質出来レースじゃなかったのか?」みたいな意見は「断片的な情報でしかないのに、よくそんなこと発信できるよね」って感じましたね。もう少し考えて発信してほしかったなって思います(自分もそうかもなんで気を付けます)。

 断片的な情報で真実かどうかすらわからない情報を発信したり、何が本物・偽物かを議論するよりももっとシンプルなことってあると思うんですが、それを6月の企画 ''N.L.N.S'' で提示できればと思ってます。


前置きはこれくらいにして、今回も行きましょう。

リストアップの条件ですが、下記2点です。
1. 3/1~3/15にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。

①Acres - Burning Throne

アルバム (3/3)

 イギリス・ポーツマスを拠点に活動しているポストハードコアバンドの最新アルバム。10年近いキャリアの中で初期はFaith Love Hope Promotions時代(現Dreambound)からMVが公開されていて、音楽性も激情ハードコアとアンビエントのコントラストが持ち味バンドですが、リリースを重ねるごとにクリーンヴォーカルへの比重を増やし、先行で公開された表題曲はParting GiftのHolding Absenceにも似通った冷ややかで透明感のあるサウンドとスケールの大きなコーラスワークで話題になりました。

 ''Lonely World'' 以来約4年ぶりとなる2ndフルアルバム ''Burning Throne'' 、4年かかっただけあってそのクオリティも相応のものに仕上がっています。Silent PlanetのGarrett Russellをfeat.したTr.1 ''Nothing.''に始まり、素晴らしいボーカルメロディが飛び出してくるTr.3 ''Hold On'' や Tr.7 ''Feel Anything'' を経て、すべてが崩れ落ちたような虚しさを感じさせるフィナーレTr.10 ''Lost In Our Own World'' まで、喪失・苦しみ・挫折をエモーショナルに表現した楽曲で一貫しているのはバンドが強みにしているリバーブの利いたアンビエント要素。ヘヴィなサウンドと独特の浮遊感の対比が素晴らしい。

 哀愁エモーショナルな雰囲気を残しつつもオルタナティブ要素も取り入れた今作、The Plot In Youあたりが好きなリスナーはこのバンドも好きになると思います。


②Underoath - Let Go

シングル (3/3)

 アメリカ・フロリダ州タンパを拠点に活動しているポストハードコアバンドの最新シングル。''They're Only Chasing Safety'' でポストハードコアの新たな可能性を提示してから約10年弱、不用意に売れ線に置きにいかずに自分達の思い描く作品を妥協無くリリースして来ました。特に前作9thアルバム ''Voyeurist'' は過去のUnderoathを意識しつつも、オルタナティブ色によって解像度を上げた「バイオレンス」の在り方を追求した傑作に違いありません。

 古巣Fearless Recordsを離れ、新たにMNRK Heavyとの契約を果たした彼らの最新作 ''Let Go'' は、「Voyeuristをレコーディングした後に完成させた最初の曲」とバンドが語っており、これまで以上にチューニングを下げたギターと踊るようなドラミング、そして控えめながらも楽曲のカオティックで冷たいシンセアレンジが休む暇なく襲い掛かってくるスリリングな一曲。バンドの要でもあるDr/Vo. Aaron GillespieのアンセミックなコーラスワークとフロントマンVo. Spencer Chamberlainのスクリームの掛け合いもちろん健在で、それらも合わさってレベルの高い合格点をオールウェイズ出してくれます。

 最近ではPeripheryLoatheと全米を回っているUnderoath、いまだに再来日の話題が上がってこないのはなんででしょうか?


③DIKTATOR & Murder Within Sin - Cold Blooded Posse

スプリットEP (3/3)

MV・試聴動画・サブスクありませんので、下記フィジカルをお買い求めください。↓

 新旧ビートダウンハードコアバンド2組がガチンコ対決。Murder Within Sinは名古屋を拠点に長きにわたって活動しており、終始極悪に蠢く極悪メタリックサウンドが醸し出すモッシュパート・ジェットコースター的な緩急のシフトチェンジが暴力的。方や仙台発DIKTATORは殴りつけるようにタフなビートダウンながらも楽曲の構成に遊び心を加えた独特のキャッチーさを感じるスタイル。近年ますます多様化する国内ビートダウンハードコアで己のスタイルを確立させている2組がCDオンリーでスプリットEPをリリースしました。

 DIKTATOR側はTr.1 ''Ignition'' と Tr.2 ''Bottles Up'' の2曲を収録、ハイピッチなスネアとシンプルにカッコいいVo. TKNRの吐き捨てるようなシャウトが特徴的なのは以前言及した通り。Tr.1では ''Blizzard Style Core'' PRESS ON AHEADのVo. TDRがfeat.、 鬼気迫るシャウトで楽曲に華を添えます。Tr.2では確か自分が行った仙台のライブでもやってた曲で、Ba. BIG Dとの掛け合いがバチイケだった気がします。

 Murder Within Sin側はTr.3 ''Causal Retribution'' & Tr.4 ''Scar Of Memory'' の2曲を収録、前者はスローに迫りくるビートダウンが来るかと思いきや突然暴走パートがやってくる展開の大嵐でスリリング。後者も邪悪なウォーキングリフのイントロからファスト~スローに一気にギアを変えていく気の休まらない展開が続く楽曲で、実際のライブでもモッシュの嵐が容易に想像できます。

 

④FALLING ASLEEP - HEAVEN'S WHERE OUR SOULS BELONG

アルバム (3/3)

 東京で活躍しているポストハードコアバンドの最新アルバム。このバンドのついては前回のライブレポで言及した内容と重複してしまうんですが、デビューアルバム ''My Heart Still Goes On'' 以前のメロディックハードコアスタイルからゆっくりと洗練され、ジャンルやスタイルにとらわれずインダストリアル・EDMサウンドを取り入れたスタイリッシュなニューコアスタイルへと変貌。しかしながら、繊細なメロディはずっと変わることなく貫いており、今作はその現在のFALLING ASLEEPのすべてが詰まった作品になりました。

 アルバムとしては5年ぶりになる今作 ''HEAVEN'S WHERE OUR SOULS BELONG'' は、2020年にリリースされた''Vertigo'' 以降の楽曲と完全新曲6曲を収録した全9曲で構成されており、ボーカリストに収まらない表現者/パフォーマーとして進化したVo. Vinnyの色気あるクリーンをはじめとした多彩なボーカルスタイル / レイブ・グライム・ドラムンベース・R&Bなど多種多様なスタイルを吸収したサウンドは唯一無二。個人的には音楽プロデューサーTORIENAがfeat.した作中最もダンサブルでカオスなTr.5 ''VANDALISM''が一番気に入ってますが、ほかの曲も過去最高のメロディセンスを発揮していて2023年の傑作確定です。

 この特集だけでは尺が短すぎるので、ライブレポを読んでいただけると解像度が上がりますのでそちらも是非。



⑤Kingdom of Giants - Wasted Space

アルバム (3/10)

 アメリカ・カリフォルニア州サクラメントを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。初期はシンフォニックを取り入れたアグレッシブなメタルコアスタイルで、以降作品を重ねることに無駄を省いたソリッドなスタイルに変容して来ましたが、2020年リリースの前作 ''Passenger'' はミニマルでヘヴィなリフワークとモダンでスタイリッシュなエレクトロアレンジが違和感なく溶け合った、洗練されたメタルコアサウンドを提示した傑作でした。

 メロディの要となっていたBa / Clean Vo. Jonny Reevesがバンドを去り、新体制になって初めてのリリースとなる今作 ''Wasted Space'' は、前作で提示した極限まで「無駄をそぎ落とした、ヘヴィネスと浮遊感を行き来する無重力なサウンド」と踏襲しており、それまで楽曲の要だったJonnyのクリーンとVo. Dana Willaxのブチギレシャウトの掛け合いはDana一人で両方担当する形になりましたが、それでも楽曲のストーリー性が損なわれることはないのは流石というべきでしょうか。リリースを重ねるごとにどんどん映画っぽくなっていくMVにも注目です。

 直近のツアーではサポートベーシストにUpon The WaterのJustin Roebuckを加えていましたが、彼のクリーンもJonnyとはまた違うソウルフルな側面もあっていい感じでした。


⑥For The Fallen Dreams - S/T

アルバム (3/10)

  アメリカ・ミシガン州ランシングを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新アルバム。前作までは叙情的なメロディを交えたアグレッシブなメタルコアスタイルを提示していましたが、昨年ドイツのメタルレーベルArising Empireからリリースされた先行シングル ''What If'' では大きく方向転換。P.O.D等の影響を感じるオルタナティブ/ニューメタルコア路線と、Vo. Chad Ruhligのラップやクリーンボーカルなど、その変貌ぶりに賛否両論を生んだのも記憶に新しいですね。

 7作目にして自らのバンド名を冠した本作、間違いなくメロディセンスは今までよりもブラッシュアップされていると感じており、個人的にTr.4''Without You''やTr.6 ''Searching…''あたりは個人的にも気に入っています。''Without You'' や Tr.9 ''Sulfate'' にも導入されているコテコテのギターソロや、所々''Heavy Hearts'' 時代を想起させるTr.11''Chemicals'' のヘヴィなパートなどを考慮してもバンドとしての引き出しは増えていると思います。ただ、数曲くらいはツービートマシマシの疾走トラックがあってもよかったんじゃないかな…とは思います。

 「奇妙なAI生成メタルコア」「停滞どころか急降下」と某メディアでは酷評されるほど賛否両論な今作、個人的には割り切って聴けば決して悪い作品ではないと思います。


⑦Suicide Silence - Remember… You Must Die

アルバム (3/10)

 アメリカ・カリフォルニア州リバーサイドを拠点に活動しているデスコアバンドの最新アルバム。故Mitch Luckerの後任として現Vo. Eddie Hermida率いる現体制になって今年で10年、前作6th ''Become The Hunter'' は「なかったこと」と化しているセルフタイトルアルバムの反動か、よりサウンド全体が筋肉質かつアグレッシブに。さらに、デスコアのグルーヴとメタリックハードコアのタフネスが同居した中だるみさせないリズムの躍動感を感じさせる復活でしたが、果たしてMitchの幻影を追いかけている一部のファンはまだ彼らの楽曲を聴いているのでしょうか?

 古巣Century Mediaへと帰還し、デスコア界のパイオニアとして「原点回帰」を意識した7thアルバム ''Remember… You Must Die'' は、初期衝動全開のロウで荒々しいクラシックなデスコアスタイルを再解釈した作品。オープニングトラックのTr.2 ''You Must Die'' から「現在進行形のSuicide Silenceを追いかけろ」と言わんばかりの鬼気迫るEddieのシャウトと苛烈なアンサンブルが迫ります。しかし、アグレッシブ一辺倒ではなくTr.6 ''God Be Damned'' やTr.7 ''Alter of Self'' では勢いにブレーキを掛けない程度にメロディも出てきており、Tr.9 ''Be Deceived'' では一度悪い方向に働いてしまったニューメタル要素をうまい具合に取り入れていて、散漫にならない程度に多様性も持たせている印象でした。


⑧Judiciary - Flesh + Blood

アルバム (3/10)

 アメリカ・テキサス州を拠点に活動しているメタリック/クロスオーバーハードコアバンドの最新アルバム。Vein.fmENDなどもいるClosed Casket Activitiesに所属しており、スラッシーかつトラディショナルなメタル要素と重厚なグルーヴが渦巻くハードコア要素を織り交ぜたサウンドで注目を集め、2019年にリリースされた前作 ''Surface Noise'' は「モッシュ仕様のPOWER TRIP」と評されるほどメタル・ハードコアリスナー双方にアプローチできる作品に仕上がってました。

 約4年ぶりのアルバムとなる本作 ''Flesh + Blood'' は、前作で確立させたクロスオーバースタイルをさらに進化させた作品。最初の2曲 Tr.1 ''Flesh'' & Tr.2 ''Blood'' では彼らのアイデンティティをリスナーに明確に示しており、邪悪な単音リフワークとコテコテのギターソロとモッシュパートの応酬に体動くことは間違いないでしょう。よりフィジカルに訴えかけるリズムでよりメタルに接近した印象のTr.4 ''Paradigm Piecer'' や、砂漠の毒蛇のように絡みつくようなリフワークがまとわりつくTr.7 ''Cobalt''を経て、クリーンボーカルを導入したTr.10 ''Eschatos Hemera'' まで10曲31分をノンストップで走ります。

 今作はサウンドエンジニアリングにAuthur RizkとWill Putneyも関わっており、よりタイトで洗練された音像になった印象。好みの問題ですが、粗めの音像だった前作よりはこちらのほうが好きです。


⑨Story Of The Year - Tear Me to Pieces

アルバム (3/10)

 アメリカ・ミズーリ州セントルイスを拠点に活動するポストハードコアバンドの最新アルバム。前身時代を含めると筆者の年齢と同じくらい長きにわたって活動しているなかで、代表曲 ''Until The Day I Die'' がラジオで爆発的に話題になり、デビュー作にしてゴールドディスク認定された ''Page Avenue'' は今でも語り草になってますが、昨年の夏あたりからバンドはそのデビュー作のアートワークをセルフオマージュした先行シングル ''Real Life'' をリリース。そして前評判通り前作 ''Wolves'' 以来約6年ぶりの新作 ''Tear Me to Pieces'' が発表されました。

 ただこの作品が単なるノスタルジーへの没頭を意味しているわけではなく、これまでのキャリアを経て再度解釈されたものというのは聴けばわかるかなとは思います。アコースティック調のイントロから始まる1曲目の表題曲とTr.2 ''Real Life''はその軽やかな疾走感からして古き良きスクリーモ/ポップパンクを感じさせます。ほかにもこれぞ王道ポストハードコアというべきTr.6 ''Can't Save You''、早朝のドライブのお供に最適なTr.9 ''Take the Ride''などありますが、この作品が現在のものだと再認識させられるのは、サウンドはノスタルジーを感じさせつつもより成熟した彼らの苦悩あふれるリリックのコントラストが耳を惹くTr.3 ''Afterglow'' でしょう。


⑩ReVERSE BOYZ - BiTCH and PiZZA

EP (3/11)

 大阪若手ハードコアクルーWest Side Unity所属、''OSK FREESTYLE HARDCORE'' をモットーに活動しているハードコアバンド。ビートダウンハードコアを軸にしながらも、90年代~00年代のヒップホップ/ミクスチャーなどを消化した自由でパーティーハードなスタイルを貫くサウンドはハードコアシーンだけにとどまらず注目を集めています。今作のリリース/オールナイトイベント ''BABYLON KILLER NIGHT'' 開催直前に色々お騒がせしていた様ですがここでは肯定も否定もしません、あくまでも音源に関して説明する記事ですので。

 Gt. Taku (現RECLUSE)の後任としてマコ(195 ich-kyu-goでも活躍)が加入し、EPとしては前作 ''FRIENDZ'' 以来約1年半ぶりのリリースになる新作 ''BiTCH and PiZZA'' は、前作よりもパワーアップした悪乗り感と自由なアプローチが目白押し。リードトラックとなるTr.2 ''PONPON!!'' はビートダウンハードコア+Vo. Tequila PoliceのヴァースにNo Face No Caseよろしく曲中にガバキックを取り入れていて面白いです。後日ミニライブレポでも言及しますが、実際のライブでも盛り上がってましたね。

 ところで一つ気になることがあるんですが、Tr.3 ''ATSUKO MONTANA'' は元A〇B48の前田〇子のことでしょうか?知っている人いたら教えてください。


HONORABLE MENSIONS

INKLXSHA - MANE OF SOLID
EP (3/4)

 東京を拠点に活動しているメタルコアバンドのデビューEP。まだ2022年5月に始動したばかりながら、徐々にコアなリスナーの間では話題になりつつあるバンドです。病んだ狂気を内包したアトモスフィアと地を這うダウンチューニングサウンドはBuried Aliveに出ても火影を十分に破壊できるポテンシャルを秘めているのですが、それよりも特筆すべきは手数(特にバスドラ)の多いドラムワーク。邪悪なサウンドに狂気を演出していて素直にモッシュです。


Earth Groans - Tongue Tied
EP (3/3)

 アメリカ・サウスダコタ州を拠点に活動しているメタルコアバンドの最新EP。Crystal Lakeの新ボーカルオーディションにも参加したVo. Jeremy Schaefferが所属しており、Solid Stateのバンドらしく(Wolves At The GateThe Devil Wears Pradaあたりもそうですが)、Norma Jeanあたりから影響を受けたかのようないい意味で洗練されすぎていないロウでカオティックなサウンドが特徴的。不協和音とチャグを組み合わせたリフワークや躁鬱的な疾走感はVision of Fatimaが好きな方はハマると思います。


Where The Waves Are Born - Sundered
EP (3/13)

  スペインを拠点に活動しているポストハードコアバンドの最新EP。Demoralizationsの最新作''Slow waker''にもfeat.で参加。Tr.2 ''Aurora'' のメロディックハードコア直系の疾走感と抒情的なメロディを奏でるリードギターの組み合わせは見事にはまっており、Tr.4 ''Scandinavian'' のアンビエント/ポストロック調の静かな曲調もエモーショナル。バンド名の通り波のように激しさと美しさの緩急を持たせているのは流石です。なんとなくTr.3 ''Coward'' のチャグが某メタルコアサイコパスの「地平線」を想起させるのは私だけでしょうか?


Seiran: Yuragi
シングル (3/3)

 オーストラリアと日本を拠点に活動しているプログレッシブメタルコアバンドの最新シングル。Vo. ShinはRNR Crewとしても活動していることで知られていますね。モダンかつソリッドなギターサウンドと未来的な雰囲気のエレクトロアレンジを組み合わせたエネルギッシュなサウンドに、ベトナムのWINDRUNNERのフロントウーマンnânの可憐でソウルフルなボーカルが見事にマッチングしている後半は必聴。


Grudge Ring - explicit darkside content
シングル (3/10)

 EYE HAVE YOU, TEMPLE, CRACK NUTSのギタリストとして活躍してきたShotatro率いる新バンドのデビューシングル。前身であるCRACK NUTS時代から受け継がれてきたスピード違反必須の爆走スタイルがなくなったわけではありませんが、よりハードコアのタフネスな側面が強調された印象。キャッチーなシンガロングパートとダンサブルなモッシュパートはライブでも映えること間違いなし。今後の動向に要チェックです。


Clone of Vengeance - Fade in Faith
EP (3/8)

 東京を拠点に活動している新鋭メタルコア/ポストハードコアバンドのデビューEP。テクニカルかつアグレッシブなメタルコアサウンドを基軸にグリッチ/エレクトロサウンドを積極的に取り入れたインスト、浮遊感あふれるサビパートを彩るVo. Yutaのクリーンボーカルはメタルコアの最先端を感じさせます。制作陣もサウンドエンジニアリングにKimura (LIKE A KID)、ボーカル/歌詞のディレクションにYasu (Good Grief)などが携わっているあたり、彼らの気合の入り具合を感じます。


The Priceless Boat: 賤骨頭
シングル (3/11)

 香港を拠点に活動しているメロディックハードコア/ポストハードコアバンドの最新シングル。10年以上のキャリアの中で築き上げた激情的なサウンド&楽曲を彩るシンセアレンジが美しいバンドですが、今作はそのメロディアスなアプローチではなくNorma JeanやThe Chariot影響下のカオティックなアプローチも取り入れたヘヴィなサウンド。タイトルは直訳すると「ろくでなし」、サウンドだけではなくリリックも現状(特に政府)に対する失望と怒りに満ちています。


Seconds Ago: Dysphoria
アルバム (3/1)

 カリフォルニア州サンディエゴを拠点に活動しているメタルコアバンドのデビューアルバム。確か2016年にリリースされた ''Life At The Edge Of Chaos'' はChugcoreやMediaskare影響下のモッシュコアっぽい印象でしたが、今作はよりダウンテンポ/ニューメタルコアに接近した印象。ただ、Tr.6 ''Cold Feet'' & Tr.4 ''Grey Fade'' を聴けばわかる通り過去の叙情は残っている様子。まさかまだ活動していたとは思いませんでしたが…。


RAISE ONE'S EYES - OMEGA
EP (3/15)

 中国地方では希少種となった岡山メタルコアバンドのデビューEP。今年に入って先行シングルをリリースしてきました。同郷のLenzや広島のWaveletsを彷彿とさせるプログレッシブメタルコアをベースにした洗練されたサウンドは他地区でも十分に渡り合えるポテンシャルが秘められています。個人的にに一押しは疾走感とクリーンボーカルがドラマチックなTr.3 ''ZERO''。今週末はホーム岡山でレコ発も控えているようなので今後の動向には要チェック。


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