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滞仏日誌

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Aug/2023 〜July/2024
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ボランティア最終週

UNESCOでの仕事、対面勤務も今日で終わり。 締めに向かうにつれて、色々な方が送別をしてくださった。 この前の週末は上司のお2人がレバノン料理のホームパーティーをしてくださり、一番お世話になった上司とはお寿司を食べに行った(フランス料理とフュージョンの場所だったからどんなのかとビクビクしてたけど驚くほど美味しかった)。 それから同僚のお姉さんたちはUNESCO近くで送別ランチをセッティングしてくださった。20代で歳もそんなに遠くないお姉さんたちの多様なキャリアの話を聞け

7/20

今日は朝からzoomで勉強会をして、そのあと用事があって5区の方まで行って、ついでに美味しいクロワッサンを買ってその辺のベンチでそよ風に当たりながら頬張って、帰ってきて家が蒸し風呂のように暑くていられないのでまた外出してカフェでアイスアメリカーノを飲みながらちょっと作業をして、夕方はAtelier des Lumièresに行って、帰りにポケボールを食べて、ジェラートを食べて、Podcastを聴きながら道端のベンチでずーっと木漏れ日を眺めた。 とっても良き日。 もしかした

7/17

明日から、パリではオリンピックにむけた交通制限や通行禁止が各所で始まる。 セーヌ川全域がほぼ通行禁止になるので、大好きな川と橋の眺めを見ることができるのも今週が最後だ最後だと思いつつなかなか行けていなかったのが現実。 だけど、今日はセーヌ川の夕日を見られたしルーブルやチュイルリーにもお別れできた。夕暮れ時のピンクとオレンジと水色のグラデーションの空がいちばんすき。 写真では絶対捉えられないあの色と、夕日の輝き。 これでしばらくお別れだなんて現実味がひとつも湧かないけれ

7/4

珍しく夜に書く気分になったので書いてみます。 ちょっと家のセキュリティ問題がいよいよ手に追えないので引っ越そうと思っていて、パッキングurrrrrという気持ちと相変わらず学科の実習準備の質が低すぎて萎えるもどうしようもないという状況と、国家試験nnnnnrrrrrという感じではありますが、奇跡的にメンタルは落ち着き払っていて穏やかです。強くなったのか、ただの生理周期なのか。でも、仕事が楽しいという部分がやっぱり大きいと思う。 私は何か目標に向かって突っ走る時は周りも気にな

paris in summer / a letter to myself

Paris in summer is a pure pleasure. パステルブルーの空 街を照らす陽の光 それを受けとめてキラキラと水を湛える噴水 色とりどりの花 燦々と輝く並木たち、その木漏れ日。 淡いピンクに染まる空 テラスでの止まらないおしゃべりとワイン 夕暮れ時のセーヌ川 ボートから手を振る人々、その朗らかな笑顔。 夏のパリの景色が、来たばかりのちょうど1年前を思い出させる。 一緒に来た友達やこちらでできた友達も一人ずつ帰って行って、寂しくはあるものの、その

トイレ紛争の結末

お昼休憩がもう少しで終わってしまうのですが、どうしても今書きたいので退勤時間を遅らせてでも筆を走らせます。 今月の初めくらいから、私と正体不明のクレーマーとのトイレ紛争が始まった。 私の家はいわゆる学生スタジオで、ワンルームの部屋に家具付き。シャワーや洗濯機、冷蔵庫はついているのだけれどトイレだけが部屋の外にあって、最初はいちいち外に出なあかんの面倒臭いなと思っていたけれど、すぐに慣れてこれまで快適な生活を送ってきた。トイレも私専用のものであって他の人は使わないとのことだ

2度目のオルセー美術館

8月以来のオルセーに行ってきた。 オルセーにある絵たちが一番好きなのに、そして家から激近なのに何故かずっと行くタイミングを逃していたところが、やっとやっとこさで行けました。 仕事の疲労と生理前の眠気だるさ腹痛でベッドから起き上がれない日々が続いていたけど、身を引きずって行った甲斐がある癒しの時間だった。 8月に初めて行った時は芸術のげの字も知らなかった私だけれど、Barbizon村への旅に始まった絵画への関心はあらゆる国・都市への旅行で広がり深まり、そしてまた戻ってきた

迷迷迷迷迷迷迷

さて。 UNESCOでの勤務を始めて2週間。 たった2週間だけど、私の人生に劇的な変化が起きている。というか、それを起こすかどうかという選択の岐路に立たされている。 仕事が毎日とっても楽しくて、刺激的で、自分の持っている能力を存分に活かせていると感じる、さらにもっと学びたい成長したいと思える。 幸運なことに上司との相性が良く、私のことをとても買ってくれている。その上司に、もっと長く働けないか、パリに残れないかと真剣にお願いされた。そして私は、思いっきり揺れている。3ヶ月

6/5

大変お久しぶりになってしまった滞仏日誌。 出勤まで20分くらいあるので、近況をざっと書いておこうと思う。 5月の初旬に母と兄がパリに来て、一緒にイタリアに行った時のことは旅行記に書いたけれど、その後は期末試験を倒して、5月半ばにアムステルダム3泊4日の旅に行った。 アムステルダムではゴッホ美術館、アンネ・フランクの家、国立美術館、レンブラントの家など芸術を存分に堪能し、運河に臨むテラスでビールを飲むなど楽しい一時を過ごしたのだが、帰りの夜行バスあたりからどうも体調がおかし

4/30 (Sciences Poの授業にお別れ)

Sciences Poでの授業も今日が最後。 明日締め切りのレポートがあってnoteを書いている場合ではない感はあるものの、今しか浸れない感傷と振り返りに時間を割いてみたいと思う。 ここでの学び、どうだっただろう。 真っ先に思い浮かぶのはやっぱり楽しんだという事実。きっとここまでの滞仏日誌にもその雰囲気は滲み出ているのではないかと思うけれど、私はここで学ぶことをすごく楽しんだなと率直に思う。 なんだろう、受けてきた1つ1つの授業が私の心の中に温かい明かりを灯している。数

4/22

最近のパリの天気はめっちゃへんてこで、10分置きくらいに晴れたり雨が降ったり、この前なんか雹が降ってきた。先週は26℃とかまで上がって夏のような暑さだったのに、今週は3~4℃とかで冬のように寒い。パリの春がいつもこんな感じなのか、気候変動の影響で変になっているのかは不明。 先週はちょっとメンタルに一撃を食らう出来事と暴力的なまでの生理痛などが重なって限界が来て、気持ちの優れない1週間を過ごした。 私の調子の悪い時のネガティブ思考の回転の速さには自分でも少し参っていて、もう

🪷:Givernyとその後

先週、念願だったモネの家へ行ってきた。 彼の家とお庭は、フランス北部ノルマンディー地方のGivernyという小さな町にある。フランスの田舎の町が持つ雰囲気は揃って温かくて、美しくて、こじんまりとしていて可愛らしい。Givernyもそんな場所で、小鳥のさえずり以外は他に何も聞こえないくらい静かだった。 ぴったりチューリップが満開の時期に行くことができたので彼のお庭は見渡す限り色とりどりのお花が広がっていて、まさに楽園のようだった。そして、私は正直お花がここまで心を癒す力を持

4/6 + perfect days

きのう、生まれて初めて自分にしっかり満足できるレポートが書き上がった。本当にここまで「よく頑張った」って自分を誇りに思えるのが初めてでとっても嬉しい。これまでは過程のみならず成果物に対して「もっとこうできた、ここがイマイチだった」と反省点が残るのだけれども、今回は現時点でこれよりも磨くことはできないだろうと思える出来になった。 前にも書いた通りそれはPress kitという一風変わったレポートスタイルで、新聞記事をソースに政策形成過程を分析するというもの。まず初めにテーマを

2学期の授業中間考察

スペイン旅行から帰ってきて、再び学業と向き合っている今日この頃。 学期の終わりまであと1ヶ月ほど(衝撃すぎ)ともなると授業内容も煮詰まってきて、考えたことも少し溜まった。 特にプレゼンテーションやエッセイの準備をしていくなかで各授業での学びが有機的に繋がるようになって、それが何よりも面白い。この前そのマインドマップを描いてみたから、それをここにも書いておくことにする。 Public Policy Failure of the British Government ■