paris in summer / a letter to myself
Paris in summer is a pure pleasure.
パステルブルーの空
街を照らす陽の光
それを受けとめてキラキラと水を湛える噴水
色とりどりの花
燦々と輝く並木たち、その木漏れ日。
淡いピンクに染まる空
テラスでの止まらないおしゃべりとワイン
夕暮れ時のセーヌ川
ボートから手を振る人々、その朗らかな笑顔。
夏のパリの景色が、来たばかりのちょうど1年前を思い出させる。
一緒に来た友達やこちらでできた友達も一人ずつ帰って行って、寂しくはあるものの、その出会い1つ1つを改めて振り返り、大事に思わせるような日々。
私はここで随分変わったなあ。
外から見たら分からなくても、私の内側はここに来る前に比べてずっと穏やかで、豊かで、満ち足りている。
一人で過ごすことが、自分の心と会話することが、上手になった。
そういう話を昨日お別れした友達としていた。20代の最初にそのスキルを築けたことは、本当に大きな財産だと思う。家族や友人、恋人と常に一緒にいるという場合が多いこの年頃でそれができる人って、結構少ないのではないかと思う。
私も一人暮らしを始めてしばらくは(超外向的人間なので)なんていうか「人を渇望」していたし、どうしようもなく寂しくなる時もあった。だけど、いろんな本を読んだりPodcastを聴いたり芸術に触れたり、あるいは静かに日記に向かったりする中で、いつのまにかその時間の美しさを大切にできるようになった。その時間が自分という不確かな人間の輪郭を濃くしてくれる安心感を尊いと思うようになった。
昨日話してた友達も、1冊の本を持って公園に行って、自然に囲まれながら読書をすることがどんなに幸せなのかを知らなかったと言っていた。
もしも私がパリで一人暮らしをしたこの1年を過ごさなかったならば、私はきっと自分が自分を愛せていないことに由来する不安と焦燥感を拭えずに、周りの人に頼ることでそういう感情に目を瞑ろうとしただろう。
私が聴いていたPodcastで紹介されていた言葉に、
っていうものがあった。
すっと心に浸透してきて、私の魂と共鳴した。
そしてまたある人は、
Paris is a date with oneself.
と書いていた。
もう立ち直ったんじゃないかな。
2〜3年くらいずっとずっと苦しみ続けてきたこと。
フランスにまで来たのに、昔の、遠くの人たちが私を変わらず苦しめた。いつも私の積み上げたものを崩して壊してメチャクチャにして、私の心をどうしようもない不安でいっぱいにした。
もう大丈夫だと思っても、ふとしたことをきっかけにワッとまた押し寄せて、いつまで私に付き纏うんだと力いっぱいに振り払ってもずっとついてきた鮮明な記憶たち。
でもここ最近、それらは、その人たちは、夢に出て来なくなった。
私の根っこが、揺るがない。
いつも不安定だった心の水面が、今は揺れない。
落としてしまった自分のカケラをひとつひとつ拾ってくっつけて、もう壊れないように。
その脆さを知っているから、私は強い。
思いっきり愛することも、思いっきり傷つくことも、何年も続く後遺症の鋭い痛みも、知っているから。
壊れないように、見失わないように、日々点検すること。
ヒビが入るのなんて当たり前だから、大事なのはそれに気付いて微笑んで、痛いけど向き合って、立ち向かうには蓄えてきたもののうちどれが最適かなって私だけの道具箱を漁って。
完全に癒えなくても良いから、時間がかかっても良いから、大切な人たちのくれた言葉を信じて。
きっともう大丈夫。
ポケットにアートがある、言葉がある、音楽がある、お花がある、自然がある。いつも心の一角に私の好きなものたちが溢れる場所がある。
昨日友達に、勉強もして、インターンもして、バイトもして、それなのに you have life in addition って言われた。Podcast を始めたりブログ書いたりパン巡りしたり本読んだり、どこにそんな時間があるのって言われた。
そういうわたしのじかん、わたしがわたしになるためのじかんを必ず守りたい。未来に投資している間も、他の人に囲まれる時間が増えても、必ず心の一角にある私を大切に育てたい。結局それが私を支えてくれるんだって確信しているから。
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