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やわらかく「信じること」にふれる

以下のお話はすべて個人的な考えですので悪しからず。


私はよく買い物に行く時、出かける時、考えを巡らせている。

自分のことや、人のこと。

それぞれの人間の根源となっている思いとか原動力とか価値観に

辿り着きたくなってしまう。

考えを巡らせているうちに、着地しがちなのが

「母」「環境」「宗教」とかかな。

そしてここ1〜2年、漠然と宗教について気になっている。

学生時代にはたくさん宗教に関する事柄を勉強「させられた」。

あの頃はもう本当、字の通り、丸暗記。神様も仏様も何ですか状態。

それから受験の年には、周りからお守りを貰ったり、あるいは

買っている人を見たり。

当時の私は正直、あまり良い気分がしなかった。

祈るって弱いような気がして。むしろ負けた気がする。

実力もそこそこで祈る資格なんてないとも思っていた。

生きるか死ぬかの時の為にそういう祈りは

とっておいた方が良いのではないか、とか。

とにかく、目の前に形として存在しない何かを信じることが、

自分にとっては安心できない行いであった。


昔の人はきっと信仰深かったはずなのに、現代の日本人が

これだけ無宗教なのは何故だろう?と考えていた。

私と同年代の知人のほとんどは、むしろ信仰している宗教があることが

ちょっと危ない?というような認識でいるように思う。

かつての悲惨な事件のせいなのだろうか。

でもその頃のことは記憶に残っていないようなオンギャー世代。

このへんはこれから勉強しないとなと思う。


私の宗教に対する価値観が変わったのは、アメリカにホームステイしていた時。

毎食、いただきますのタイミングで、家族の誰かが祈りや感謝を述べる。

1ヶ月間毎日のように、アツコがきてくれて一緒にメシを食らえるとか

今日はアツコの初登校日だとか、とにかく日々祈ってくれた。

週末には、教会に行くのだが、これもびっくり。

礼拝の最後にライブステージが始まるのだ。

(どうりで建物の入り口からライブホールみたいだったわけだ。)

みんな両手をあげて大合唱し、音楽に合わせ体を揺らしながらキリストを崇める。

そしてまたその音楽もめちゃくちゃかっこいいし、歌もびっくりうまい。

あっさり楽しんでしまった。

こんな信仰の仕方もあるのかとかなりの衝撃を受けた。

鳥肌立ちっぱなしだった。

ホームステイ先の父曰く、若者の信仰を集める為に近年増えているのだとか。

家庭によって信仰の仕方は様々らしく、一緒に留学していた友人の家庭では

毎朝遠くの教会で礼拝してから登校してきた。(授業中、ものすごく眠たそうだった)

あくまで私がお世話になった一家での話にはなるが、

彼らにとって信仰する対象は、すごく身近にあるのだなと体感した。

もしかすると、こんな方法が今後日本でも普及するかもしれない。


最近はとにかく悲しい、寂しいニュースが多い。

個人的にも、母をなくした時からずっと、未来が怖い。

失ってから、自分は母を信仰していたのだと気づいた。

前は、大体いつ何時も、根拠のない自信があった。

おそらく母が存在していたから。それだけでよかった。

そして今、安心できる環境がないまま、3年半暮らしてきた。長い。

どうしたら安心して日々を過ごせるのか。未来に進めるのか。


そんな時に、かつての歴史の授業を思い出した。

昔の人は宗教をこういう不安要素取り除きツールとして利用していたのでは?

信仰と不安要素を取り除くことはニアリーイコールなのかも。

まずは宗教がこれだけ長きにわたって在るということの意味を見つけるためにも

少し勉強してみようかなと考えている。


現代の不安要素取り除きツールといえば、SNSに当たるのかな。

動画チャンネル登録も、誰かをフォローするのも一種の宗教なのかもしれない。

ただ、怖いのは、SNSは使い方次第で自分をどんどん不安に陥れることができる

ツールでもあること。それこそ宗教もかな。分からないけど。

特に今はSNSが広く普及して、同じようで少しずつ違う情報が溢れており、

自分がどの情報を選択し信用するか、そこには多かれ少なかれ責任が伴ってくる。

アメリカで、家庭や人によって信仰する対象との距離感が異なっていたのと同様に、

SNSとの適した距離感も人によって様々のはず。

そこの距離感をまずは掴めるようにならないとな。


感じたことを思うままに書いていると、

なんだか着地点がよく分からないことになってしまったが、

とにかく「信じる」とは容易いことではなさそうで

容易くなるように工夫して提供している人がいて

それを鵜呑みにするのではなく、噛み砕く必要があるってことかしら。

なんだか奥が深そうだ〜。


アツコ

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