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【名探偵コナン】#4.あなたはお尻ペンペンがお似合いね(志保/コナン)


「あら。迷宮なしの名探偵さんも、お尻ペンペンを前にして流石に打つ手無しって所かしら?」

「なっ!ンな訳ねーだろ…」

森の中。昼を大分過ぎた頃。
茂みに覆われた場所から2人の声が聞こえる。

見れば、膝にうつ伏せのまま度々お尻をぶたれる小学生と、その裸のお尻を鳴らすひとりの女性の姿。
小学生は痛がり、体格差を嘆いて必死に藻掻いている。

それはまさに悪さを働いた子供がお仕置きをされている光景。
ブリーフパンツからはみ出る部分は少しの間叱責を受けた事が分かる程度には赤くなっていた。

少し砕けた自身の膝の上で小さな背面を固定し、江戸川君と呼ぶ少年を罰する大人の女性。
名は灰原哀。いや、今は宮野志保。

事件の犯人が逃げ込んだ森へ追跡の為に乗り込んだ2人だったが、大人の犯人に対して子供二人では立ち行かなくなった結果、薬の解毒剤を服用。
灰原哀は元の姿に戻っている状態だ。

体を戻した甲斐あってひとしきり追走劇を済ませた末に無事犯人は捕獲に至る。

が、大人の状態のまま例の組織、黒づくめの奴らに見つかれば命の危険に晒される事は避けられない。

そう踏んだ2人は薬の効果が切れるまで木の根元を背もたれに身を隠していたが、宮野志保の突然の閃きによってコナンは今この状況に陥ってしまっていた。

数分前の事。

ーーーーーー
ーーーーー
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ーーー
ーー

プルルルル プルルル …ガチャッ

「あぁ、博士か?今すぐ山の麓に車を回してくれ。犯人は何とか捕まえた。だが追跡中にやむを得ず灰原を元の姿に戻しちまったんだ。あぁ、灰原は無事だ。とにかく早く来てくれ。頼む」プツッ

「…はぁ。疲れたわね」

2人は身を小さく隠しながら天を仰ぐ。

「…にしても。中々戻んねぇな」

「仕方ないでしょ?開発中の試作品なんだから」

宮野志保からは大きく溜息がつかれた。
コナンは後頭部に組んだ手のひらを枕に木にもたれかかっている。

「なんか…。変な感じだよな、この状況」

「そうね。大きくなるのはいつもあなた。命の危険に晒される薬なんて、私は進んで使いたくないもの」

「そうだな。」

「……」

「ま、灰原哀に戻るまでゆっくり待ってよーぜ」

「呑気なものね。あのね、私今結構怖いんだからね?もしこの姿をヤツらに見られでもしたら」

「大丈夫。」

「え?」

「どんな事があっても、俺が絶対に守ってやっから」

「・・・ふん。」

その自信はどこから来るのやら、と呆れるも少し安堵した志保は前を向く。
コナンはコナンでニヤッと澄ました顔をしていた。

「…」

「……」

「…」

「ちょっと。どこ見てんのよ」

「あん?」

「エロガキ」

「いや見てねーよ」

志保は軽く身を反対側によじる。

「熱い視線を感じるわ?特に胸元に」

「…はぁ??!」

「谷間チラ見するならもっと上手に視線逸らしなさい?そういう隠し事、下手よね、あなた。隠れたものを見つけるはとっても上手なくせに」

「だーから」

「男性から受けるそういう視線って意外と分かるものよ?えっち」

「…っ!」

「でも、仕方ないでしょ?急に大人になるなんて思わないし大人用の服なんて持ってきてないもの。そこらへんに落ちてる男性用のツナギじゃ上手く隠せないわよ、私の体も元は大人なんだから」

「おい聞けよ灰原!」 

「……」

「…」

座ると同じ目線の高さになる哀の大人の房。
薬で縮んだ同じ境遇同士から互いを見ると見慣れない性差が新鮮な景色なのは間違いない。

お前もちゃんと女なんだな、と顔が物語っているコナンに、そんな目で見られた志保は勿論いい気がしなかった。

そこからは売り言葉に買い言葉。

「でも考えてみたら。今の状況は最悪でありつつ、最高でもあるって事かしら」

「んだよ急に」

「だって、今ならあなたに力で勝てる。いっつも私の言う事を聞かずに目立って勝手な事ばかり起こす迷(惑)探偵さんを、腕力で辱められるんだから」

志保は何かを思い付き、にやりとコナンを見やった。

「わ…悪かったって。いつも本当に世話になってる。ありがとな、はは。」

「日頃の行い、どう落とし前付けたいかしら?」

「…?!」

「服でも全部剥ぎ取って土下座でもしてくれる?それとも恥ずかし固め?1週間私の召使になるなんていいわね」

「おい待て」

「首根っこ掴んで写真撮影なんかどう?ちゃんと悔しそうな顔するのよ?」

「灰原。一旦落ち着けって」

「私は至って冷静よ?でも、この絶好の機にあなたに少しお灸を与えないと。何か起こっていつもヒヤヒヤさせられるのは毎回私や博士だもの」

「それはごめんって言ってんだろ」

「あら、謝ってる割には悪びれてなさそうな言い草ね。いいわ、決めた」

「なに勝手に決めてん」

「お尻でも100回叩こうかしら」

「っ!?…は、はぁ??」

「冗談じゃないわよ」

「ふざけるのもいい加減にしろ!この歳でケツ叩きやられるなんてぜってぇ」

「丁度いいじゃない?工藤新一君改め江戸川コナン君は絶賛小学生。お尻ペンペンなんて、低学年の男の子にはピッタリだと思うけど?」

「んなわけねぇだろ!」

「んなわけあるわ?昔から男の子が反省出来る部位と言ったらお尻かペニスって相場は決まってるの。特にお尻は拷問でも取り入れられるほど極めて致死リスクの低い部分。」

「オメーさっきから何言って」

「ふふ、嫌なのね。なら丁度いいわ?」

「なっ!」

「仕方ないじゃない。男の子の悪さを罰する場所は基本お膝の上なんだから」

「…っ!!」

「いい?要するに。“お尻ペンペン”ほど男の子にお似合いな躾は無いって事。」

「…く、くそっ」

何言ってもダメだと立ち上がり逃げ出すコナン。
諭してくるように饒舌な志保から大きく一歩飛び出し、離れた所だった。

だがその歩幅は所詮子供の一歩、大人に戻った灰原哀の腕のリーチには残念だが敵わない。

「うわあっ」

コナンは首根っこを掴まれ軽々と持ち上げられた。
そして呆れて座る志保の膝に連行、腹這いに乗せられてしまう。

「ふッふざけんな灰原っ!!下ろせ!こんのぉ…」

「江戸川くんも私と同い年なら分かるはずよ。昔っからこれがお仕置きの基本姿勢だって事」

起き上がろうにも突き出したい腰は志保に押し込められていて手脚が張れない、体が浮かない。
前にも後ろにも進めないコナンは必死に藻搔き出す。

「さ、そうと決まれば薬が切れる前にちゃっちゃとやっちゃいましょ?あなたの醜態を拝める内に」

「やめっ、離せって!灰原ッ!」

「駄目。さぁ、お仕置きよ?江戸川コナン君?」


ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー

パンッ パンッ

 パンッ パンッ パンッ

パンッパンッ パンッ

  パンッ パンッ パンッ

「ふっ…。ぐっ!…うぐ!くっ…そぉ…」

コナンは志保にお尻を叩かれている。
押し付けられたその膝で体が自然と強張る程に。

「さて、ズボンの上から30回まで来たけど、力加減はいかがかしら?」

「誰が痛いもんか。ってかいい加減下ろせ!早く!!ふざけるな灰原ッ!」

「いいえ、今は宮野志保よ、小さくて可愛い名探偵さん?」

「ッ!!」

「流石の江戸川君も、お尻ペンペンとなると動揺を隠せないわね、まさか、もうお手上げ?」

「なわけ」

パァンッ!!!

「ふぐっ…!」

尻を一度叱責した志保は涼しい表情をコナンに落とした。
手は余裕そうに、ズボンをゆっくりと撫で回している。

打って変わって振り返り慌てるコナンは悔しそうだ。
その恥が残る顔を志保に見られ咄嗟に前を向いた。

「そ。」

ズボンから手が離れ、ゆっくりと上がり、そして3回ずつ叩かれた。

「うぐっあっ!う」

溜息をつかれ、さらに5回ずつ。
荒く息を吐かれ、肩は大きく上下した。

「気持ちは高校生でも体は小学生。お膝の上でお尻ぺんぺん。今の気分はどうかしら?私には最悪そうに見えるけど?」

告げられて直ぐ、肌に風が流れ込んできた。

「やっ!やめろっ灰ば…」

「こら」
バチンッ

「うあっ!」

身は仰け反った。
次にはズボンが引き摺り下ろされていく。

もう一度叩かれるとまた仰け反り、ズボンを追いかける手は瞬時に引っ込められた。

ズリッ!

「灰原ッ!マジでやめ」

バチンッ

「ぎゃあ!」

「……ふーん。」

声の発せられる後頭部から目を横に流せば、染まりつつある小学生の臀部に手形が新たに付与された。
ブリーフパンツからはみ出る部分だけでも痛々しい色だ。

「声は強がっていても、大分痛そうね、おしり」

子供に与えるには少し強めにぶつ志保。
お尻は小刻みに震え、それは腰に押さえる左手、密接する腹と膝から志保にもプルプル伝わってくる。

それでも日頃の非行に不満を抱く志保はこの絶好も機会に手を緩めるつもりは無い。

「次はパンツの上からね」

手は宙を舞った。

「っ!!」

ぱちんっ!
ぱちんっ!
ぱちんっ!
ぱちんっ!

「ああっ、うぐっ、いっつ!…灰原っ!ああっ!!」

コナンが何かを訴えたくてもそれは呻きに変えられる。
パンツの上からと宣言すれど、その手はブリーフパンツを避けてコナンに直接重ねられた。

ぱちんっ!
ぱちんっ!

バチンッ!!!

「ーうああっ、」

丁寧に揃えられた右手は尚も子供の尻で破裂する。
受けるコナンを見ればやはり子供に与える力よりも強いチカラ。
ゆえにすくわれる度にパンツはお尻の狭間に集約されていった。

丁度良かれと志保は広くなる生肌は次々に被弾を重ねる。
膝の上の子供はジタバタと“痛”を嘆いた。

「…っあ!いてっ!くそぉっ…」

「どうやっても逃げられないんだから素直に受ける」

パチンッ!パチンッ!

連続でされる。
わあっとコナンの四肢が散る。

「さぁ、ウォーミングアップはお終い。最後は当然裸のお尻。パンツ、下ろしちゃうわね」

志保は腰ゴムを指で拾うと上に浮かせた。

ズルッと下ろされるブリーフパンツに熱を上げて嫌がるコナン。顔は真っ赤。
やめろやめろと志保の手を叩いたりお尻を庇ったとて、小学生の力ではビクともしない。

「江戸川君、手は前に置いておきなさい。私が叩きたいのは手じゃなくてお尻。分かるでしょ?それに、下着を下ろさないお尻ぺんぺんって意味ある?少なくとも私は聞いた事ない。お尻を見られる、恥ずかしい、当たり前。でも安心しなさい?私は子供のお尻なんかで興奮なんてしない。男子小学生がお尻を見られてもノープロブレムだと思ってる。自ら出して笑ってる子もいるくらいだし?まぁ、外だから余計にいいお灸にはなるわね」

「ふざけるな灰原っ!!!」
「はいはい」

火照った顔から罵声を与えられる。
だが志保は一切怯まない。

志保はコナンのパンツを下ろした。

ぷりんとした男児のお尻が森の中に現れる。
ブリーフパンツは足首に絡むズボンまでズルズルと引かれ共に滞留。
その両方を連れ戻そうとピンと張る上体に、コナンの体は腹だけ接着したまま四肢がふわりと浮いていた。

「あら。まだ白い所あるじゃない。痛がってたのって嘘?あんなに暴れといてこの程度って情けな」

「うそじゃねぇ!!返せパンツー!!」

「はいはい背中を逸らさない。貴方の物膝に当たってる。あなた高校生でしょ?少しは大人しく出来ないの?」

志保は手を挙げた。

「おい嘘だろ灰原!?」
「現実だって教えてあげる」

見開くコナン。
嫌がる手は到底届かない上空の掌を防ぐが如く志保の前に突き出されるがそれはサッと退けられる。

「そんなんじゃいつまで経っても終わらないわね。」

溜息。コナンのお尻は勢いよく弾かれた。

「うああッ!!」

バチーンと鳴らされたコナンはビクンと仰け反った。直接肌に当たる痛みは相当なもの。
続け様に右左右左と連打を受ける。コナンからは苦しそうな声がはっきりと漏れていった。

暴れるコナンの無防備な腰を志保は取り押さえる。そしてバチンバチンと固定したお尻の真ん中にキツい罰を二発。

「ああッ痛!いたいッ!!」

「えぇ。お仕置きだもの」

みるみる赤くなっていくコナン。
非行少年を叱り付ける大人の哀。
日頃の行いを箇条書きの様に羅列され、それについてしっかりとコナンはお尻を叱られる。

バチンッ

「ああっ!、」
「お静かに」

バチンッ

「痛ぇ!!」
「えぇそうね」

バタつき呻き膝から逃げようとするそのお尻は、ねじれ、浮き、離れ、、大層忙しかったがそれは志保によってことごとく無きものにされた。

「うっ!、いっ痛ぅ、、いっ!ああっ痛ぇ!」

小学生の体は痛みに耐えるのも体力が尽きるのも早かった。屈辱的とはいえ、それでもお尻の痛みは表現せざるを得ない。

「江戸川君。まだ貴方はとっても悪い子。」

「ぎゃんっ!」

コナンの生のお尻は志保に一際強く叩かれた。

背は反られ、だらしなく下りた所に掌は連ねられる。悪い子の罰はつづく。

生のお尻に罰が与えられてから30回、60超えのペンペンを過ぎてコナンの強気は徐々に消えていく。
悪態は見るからに減っていった。

呆れか憤怒か、志保はたびたび溜息をつく。

元は同い年の女の子に体を委ねる事しか出来ず、腰は難なく取り押さえられ、そして痛い痛いお仕置きのお尻ペンペン。

屈辱だ。
恥に濡れたコナンは遂に泣き出すのだった。

「もう許せよ灰原〜っ!!!」

「駄目」

「うぅ…」

「ねぇ、動かない方が賢明よ?あんまり暴れるとあなたの可愛くて小さなペニスが見えちゃう。私にはもう見えてる。」

「っるせぇ!!…いつ、ああっ!!」

足首に絡んでいたズボンとパンツはバタ足の結果片足が脱げて両脚はフリーに。
全身を使った激痛表現が最高潮になれば無毛で小学生サイズになってしまった子供の小さなおちんちんがぷらぷらと振動するのも必然だった。

お仕置きは続行。
そのまま80に届く頃にはコナンはまさしく子供の様に、わんわんと泣きじゃくっていた。

「江戸川君?お尻のお仕置きが痛くて泣いてしまうのは当然。例えそれが裸のお尻で小さな子供なら尚のこと。でも泣いてばっかじゃ許して貰えないって分かるわよね?悪さをしてしまい、こんな風に“ペン”ペン”された時に必要な言葉は何かしら?推理するまでも無いわよ」

「ぅグッ!…痛!痛ッ」

諭す様に叱る志保はペンペンと発しながら実際にコナンの尻を2度ぶった。

「それとも?飽きちゃったのかしら?代わり映えのしない景色に」

「…っ!?」

「小脇に抱えて山の麓までお尻を前にしてハイキングすれば楽しくなる?蘭さんにしか見せてはいけないあなたのペニス、揺れてしまって私は疎か、たくさんの人に覗かれるけど」

「…ッ!!」

志保は不敵に笑った。
この尻を管理しているのは私、私の手でどうやろうにも支配できる、その余裕っぷりは体からワナワナと放たれている。

志保の思った通り、肝の冷えたコナンの口が動くのは早かった。
何せ心は小学生では無い、体を見られれば恥ずかしい。プライドはもはや皆無。

自分が高校生である事、屈辱的な罰で降参する相手が同い年の異性である事、屋外でされている事、それらも忘れて無我夢中で膝に抱きつき、無我夢中で叫ぶ。

「…わかった!もう分かった灰原ぁ!」

「違う」

バチンッ

「ぎゃうっ!」

回数は残りまだ少し残っていた。
子供の甲高く通る“ごめんなさい”は最後の最後、きっちり100回目をぶたれるまで森に響いていた。

ーーー

お仕置きが終わり、やっとの思いでコナンは膝からずり下りる。

真っ赤に火照った尻は本人によって優しくさすられていた。
地面には水溜まりが出来ているにも関わらず目にはまだ溢れんばかりに滴る涙。

ズボンとパンツは片足に丸まったまま。
志保の前に立つコナンにはもう股間を気にする余地は残されていなかった。

「少しは反省できた?」

「…っるさ、、ひっ。ぐす」

「そう。なら帰ったらもう100回追加ね」

「っ!、でき…たに決まってんだろ…っぐ」

「叱られている時は敬語を使いなさい。もう一度聞くわ?反省は、出来ましたか?」

「っ…はい。ひっ、…できまひた」

「よし」

ちゃんと許されるコナン。
この時の2人はまるで、本物の姉と弟の様だった。

ーーー

博士の車が山の麓に到着。
家に変える道中、車内で子供の姿に戻った哀は「今振り返ったら○す」とだけ言い残し、博士の持ってきた子供用の服に着替え始めた。

バックミラーを見る隙は度々あれど、散々お尻を叩かれたいま哀を怒らすのは完全にアウト。
コナンはヒリつく尻を極力触れさせない様、大人しく道を眺めている。

それでも気になる後部座席。

お仕置き前、隣に座り込む灰原哀の大人の体を横目に、その膨らんだ胸をついつい見入ってしまった。
あの小さな体があんな風に成長するのかと男子高校生の頭はついつい考えてしまう。

コナンは恐る恐るバックミラーに目を向けた。

「!!」

インナーを着る哀の胸元がもう少しで見えそう…。

その瞬間、地割れた路面がコナンを制した。

「ううっ!」

車が段差や石を踏む。その度に尻には残痛が。

それが頻繁に訪れる山道。
コナンはまた得体の知れないチカラで何度も尻を叱られ、ついには覗き見る事を諦めた。

尻の下に手を敷き、静かに帰宅を待つ事にした。

ーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー

博士の家に到着。
そこには元太、光彦、歩美、いつものメンバー達だ。

「お!帰って来たぞ!コナン達」
「待ってましたよーお2人さん」
「コナンくーんやっほ〜」

いつも通り何ら変わりのない3人だ。

テレビのニュースには昼頃捕獲した犯人が写り、アナウンサーが現場の様子を伝えている。
コナンはニュースに気付くとテレビに近づき、食い入るように現場検証を眺めた。

「2人とも本当にお疲れさん。大手柄じゃのぉ。今コーヒーを入れるからソファにでも座っておってくれ」

「んや、俺はいい」

即拒んだコナンを少し笑い、哀はソファに軽く座った。

「お二人とも無事帰ってきましたし、ぼくらは外で遊びましょうか!」
「うん、歩美公園行きたい」
「んじゃーおれサッカーボール持ってこーっと」

「ほれほれ。気をつけていくんじゃぞー」

お盆を運びながら博士は首をドアへと向ける。
次にはバタンと3人が出ていった。

「…」

「……」

暫くして2人の前には置かれるホットコーヒー。
分厚い書物の傍(かたわ)らコーヒーをすする哀は、未だ意地でも座らないコナンを見てふふっと笑い出す。

「あんだよ」
「別に。座らないの?ソファ。柔らかいわよ?」

「今は座りたくねぇ」
「どうして?」

「深い意味なんてねーよ」
「あっそ。私はてっきりまだ痛いのかと。おし」

「っるせ」

博士はなんのこっちゃと首を傾げる。

「ふふん?ま、私や博士がヒヤヒヤしてるのも本当の事だし、あなたが出過ぎて蘭さんや小五郎のおじさん、あの子達を危険な目に遭わせる可能性があるのも事実」

「…」

「今回ばかりはちゃんとお尻に覚えておきなさいね」

「…ったく。マジで痛かったんだからな」

コナンは手を後ろに回すと尻をゆっくりと撫で下ろした。

「そりゃね。わりと本気で叩いたし。初めから泣かせるつもりだったし。」

「はぁ??俺があん時大声出して組織のヤツらに気づかれでもしたらどうするつもりだったんだよ」

「その通り、あなたは大きな泣き声だったわよ。でもそのくらいリアルな姿なら、単に悪さを働いた子供がお姉ちゃんにお仕置きされてるってだけでヤツらもきっとスルーしてくれるでしょ?それとも何?お尻ペンペンされるの、私じゃなくてもっと胸の大きなベルモットの方が嬉しかった?」

「んな訳あるか。あんなんもう一生ゴメンだぜ。それにだ!森の中でケツ叩きなんて誰だって変に思うだろ普通」

「まーね。お膝の上じゃいくら貴方が守ってくれるって言ってもお尻が痛くて守れなかったと思うし?ま、結果、誰にも見られなくてよかったわね」

「…よかねーよ」

哀は湯気のたつコーヒーを口に含むとマグカップをコトンと置いた。

「…」

「……」

「ふふっ」

「次はなんだよ」

「でも、個人的には。何事も物怖じせず、普段はクールで冷静沈着、危機回避能力抜群で状況把握が天才的な貴方がまさか。小さい子向けのお仕置き、所謂お尻ペンペン程度であんなに乱れるなんて思わなかったから。今日は貴重なデータが取れたわ?ありがと」

「ったく。…訳わかんねぇ」

「またおいたが過ぎればしてあげるわ?」

「はああ??」

「今度は子供達の前で」

「なっ!!」

「そっちの方が効果的でしょ?当然丸出し、裸のお尻よ?」

「そんなんぜってぇやだかんな」

「だめ」

「断る」

「駄目」

「…」

「…」

「…ってか今度は俺がする番だ。次薬使う機会があったらおめーの尻ひん剥いて嫌という程叩いてやるかんな」

「えっち」

「!?」

「エロガキ」

「っ!!」

「女の子の体見たいの?」

「…っ!!」

「でも安心しなさい?解毒剤の開発者は私。そんな使い方する人には今後一切あげないから」

「っく。。ず、ずりーぞ…」

「ふふっ」

哀はまた、コーヒーをすすった。

ーーー

以降、哀は開発した試作品をコナンだけで無く自身にも試す様になった。

それは決まってコナンがヘマをやらかした時。
ある目的の為に、解毒剤を飲んで大人になるのだ。

「さぁ江戸川君?今日は何故叱られるか、分かるかしら?」

腕組みの哀にこう言われる時、コナンの視線はいつも引き上げられる。
何の事かとしらばっくれてもその手は一切通用しなかった。

「ふーん」

屈まれてもまだ高い目線。
それは当然、今の灰原哀は宮野志保だからだ。

コナンはその威圧感に冷静さを欠いてしまう。

「場所を変えましょう」

「うっ!…」

コナンはこの言葉が嫌い。
逃げ出しても次には軽々しく持ち上げられ、頭を前に小脇に抱えられる。

「お、下ろせ!灰原ーっ!!」

志保は宙を泳ぎ嫌がるコナンを平然と見下ろし、その騒がしい斜め下を無視して階段を降りていってしまうのだ。

「ねぇ。地下への階段はよく響くから。少し静かにしてくれる?」

「よせ灰原!引き返せ!おろせってぇ!」

「駄目」

地下の自室に着くと志保はベッドに座る。
そしてその膝にコナンを横たわらせる。

「悪かった!俺が悪かったから!!」

「そうね。でも罰は罰。お仕置きは絶対」

やいやい騒ぐ言葉も四肢も構わない。
志保は膝にコナンを乗せるや否やそのズボンとパンツをペロンと下ろす。

場所を変えると言うのはそう。
“お仕置き部屋”に行くと言う意味だった。

コナンは当然の様にお尻を丸出しにされた。

「っ!!」

「江戸川君?いくら治験頻度が減ったからって窃盗は立派な犯罪よ?私に黙って大人になって一体何をするつもりかしら。外を出歩けば奴らに見つかるリスクは高まる。やむを得ない時は仕方ないけど、愛しの彼女に会いたいってだけの理由なら渡せないって何度も言ったわ?私のバッグから解毒剤を取ろうとするなんて。人の物を盗んではいけないってお父さんやお母さんから教わらなかった?」

「あ!あれは薬じゃなくて、、バッグの口が開いてたから閉じてやろうとしただけで!」

「いいえあなたはチャックを開けていた。」

「うっ」

「次の言い訳は何?別の場所に移動させてやるとか?でも残念ね。あの場所は元々あのバッグの定位置。さぁ、次はどう言い訳してくれるの?」

「いやっ、えっと、、、」

「解毒剤しか入っていないバッグに触わるなんて目的はひとつ」

お尻を出されたまま腰に手を置かれ、お説教。
罪を犯した子供は尻を人質に追い詰められる一方だ。

しらを切る所かズブズブ言及されるコナンに志保は呆れて溜息をついた。

そして挙げられる手。

コナンの必死な弁明も虚しく、お尻のお仕置きはこうして始まってしまうだ。

バチンッ!バチンッ!

バチーーーンッ!!!

「うわあ!痛い!痛いって灰原ーーーッ!」

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