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Sara Paretsky (1947.6.8- ) サラ・パレツキー『ミッドナイト・ララバイ(ハヤカワ・ミステリ文庫)』山本やよい訳 早川書房 2010.9  『ウィンター・ビート(ハヤカワ・ミステリ文庫)』2011.9  『ナイト・ストーム(ハヤカワ・ミステリ文庫)』2012.9

サラ・パレツキー『ミッドナイト・ララバイ(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 カバー まきお
早川書房 2010年9月刊
2010年10月13日読了
https://www.amazon.co.jp/dp/4150753717

「【シリーズ最新刊が文庫オリジナルで登場】 40年前の吹雪の夜、彼は忽然とシカゴの町から姿を消した……偶然のきっかけで、消えた黒人青年の叔母の依頼を受けたわたしは、昔の失踪事件を調べることになる。時間の壁だけが障害かと思われた調査だが、失踪の影にはもうひとつの事件が隠されていた。隠蔽されてきた唾棄すべき事実の露見を怖れる何者かが妨害を始め、わたしの身辺に次々とトラブルが!  どんな圧力にも屈しない、V・I・ウォーショースキーの真骨頂!」

http://www.saraparetsky.com/
https://ja.wikipedia.org/wiki/サラ・パレツキー
https://en.wikipedia.org/wiki/Sara_Paretsky

私立探偵 V・I・ウォーショースキー(V. I. Warshawski)
「私に命令できるのは私自身だけ」
http://www.aga-search.com/detective/v_i_warshawski/

Sara Paretsky (1947.6.8 - )
Hardball (2009)

2009年に米国で発表された、
シカゴの女性私立探偵 V.I.ウォーショースキー・シリーズ第13作。

658ページもある分厚い文庫本なので読み応えがあり、
五日間たっぷり楽しめました。

前作・第12作『ウィンディ・ストリート』 Fire Sale (2005)
https://note.com/fe1955/n/n56d10804550c
にもでてきましたが、主人公ヴィクはマック・ユーザです。
第8作『バースデイ・ブルー』 Tunnel Vision (1994)
https://note.com/fe1955/n/nae30aae123d2
では IBM-PC互換機? を使っていましたけど。

「このまま車でフリーダム・センターまで行けば、国土安全保障省の監視カメラに映ってしまうことに気づいた。電話かパソコンが必要だ。つまり、ネットカフェを見つける必要がある。アディスン通りを湖のほうへ向かった。リグレー球場のすこし手前で、目当てのものを見つけた。

現金を払って、パソコンの一台にさしこむカードを受けとった。わたしのマック・プロに比べると、このカフェに置いてあるウィンドウズのパソコンはいらいらするほど使いにくかったが、いつも利用している検索エンジンで、ロスコー通りの建設業者を調べていった。」p.512


サラ・パレツキー『ウィンター・ビート(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 カバー まきお 早川書房 2011年9月刊
2011年10月19日読了
https://www.amazon.co.jp/dp/4150753725

「【人気シリーズ最新刊 文庫オリジナルで登場】 従妹のペトラが働くナイトクラブは、前衛的なボディ・ペインティングのショーで人気の店だった。だが、店を訪れたわたしはそこに危険な空気を嗅ぎつける。不安は的中。常連客の女性が店の裏で射殺され、容疑者として帰還兵の若者が逮捕されたのだ。息子の無実を信じる父親の依頼で調査に乗り出すわたしは、知らないうちに底知れぬ闇に立ち向かうことに……巨大で底知れない闇に捨て身でぶつかる! これぞV・I・ウォーショースキー!」

「巨大な敵を前にしても、V・I・ウォーショースキーは挫けない。」

http://www.saraparetsky.com/
https://ja.wikipedia.org/wiki/サラ・パレツキー
https://en.wikipedia.org/wiki/Sara_Paretsky

Sara Paretsky (1947.6.8 - )
Body Work (2010)

2010年に米国で発表された、
シカゴの女性私立探偵 V.I.ウォーショースキー・シリーズ第14作。

682ページもある分厚い文庫本なので長時間楽しめました。

第8作『バースデイ・ブルー』Tunnel Vision (1994)
https://note.com/fe1955/n/nae30aae123d2
は、ヴィクの40歳の誕生日の3ヶ月前、1992年4月でした。
この第14作『ウィンター・ビート』Body Work (2010)
では、主人公のヴィクは五十歳ぐらいになってますけど、
相変わらずタフだなぁ。

「ダイナーに着いたわたしは、オートミールに果物とヨーグルトというヘルシーなメニューにしようかと思ったが、いまはタンパク質が必要だった。
それから、脂肪分に飢えていた。目玉焼きとハッシュドポテト。」
p.352「29 陳腐な行動」

第11作『ビター・メモリー』 Total Recall (2001)
https://note.com/fe1955/n/n56d10804550c
までの表紙は全部、江口寿史でした。
第12作『ブラック・リスト』Blacklist (2003) と
第13作『ウィンディ・ストリート』 Fire Sale (2005)
の表紙は写真でしたが、
第14作『ミッドナイト・ララバイ』 Hardball (2009)
以降はイラストレーターの「まきお」という方が担当しています。

Makio Illustration Portfolio
http://301.lomo.jp/
「V.I.ウォーショースキーシリーズ装丁画(サラ・パレツキー著:早川書房)」


サラ・パレツキー『ナイト・ストーム(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 カバー まきお 
早川書房 2012年9月刊
2012年11月26日読了
https://www.amazon.co.jp/dp/4150753741

「【人気シリーズ最新作 文庫オリジナル! 】  わたしが嵐の真夜中に閉鎖された墓地へと向かうはめになったのは従妹のペトラのおかげだ。彼女が指導している少女たちが、そこで罪のない儀式ごっこに興じていたのだ。だがわたしが見つけたのは胸に鉄の棒を突き立てられた男の死体だった。ヴァンパイア殺人!  事件はマスコミの好餌となり、わたしはその渦中へ……歴史に秘められた過去の闇と、現代社会の暗部が、ヴィクを追い詰める! ショッキングな展開を見せる最新作。」

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https://ja.wikipedia.org/wiki/サラ・パレツキー
https://en.wikipedia.org/wiki/Sara_Paretsky

Sara Paretsky (1947.6.8 - )
Breakdown (2012)

2012年に米国で発表された、
シカゴの女性私立探偵 V.I.ウォーショースキー・シリーズ第15作。

677ページもある分厚い文庫本なので三日間楽しめました。
季節は夏。7月です。

今回もヴィクは、肉切りナイフで切りつけられたり、後頭部を殴られたり、その他色々と大変な目にあいます。相変わらずタフだなぁ。

「天候もわたしの気分を落ちこませていた。正午、雨の止みまに食べるものを買いに出かけた。この前見つけた個人営業の小さなバーが、わたしのために野菜サンドイッチとカプチーノ二杯を用意してくれた。

それを持ってレイドンの部屋に戻った。外でだらだらと休憩していたら、
アウゲイオス王の牛舎に戻るエネルギーをふるいおこせなくなる。」
p.608「たまには掃除を」

ウィキペディアによれば、
アウゲイオス王はギリシア神話の人物で、
ヘラクレスの「十二の功業」に登場するようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/アウゲイアース

「わたしはポケットからしわくちゃの紙片をっひっぱりだした。

"棺台に横たわっているのを見てきました"

ノーブは目を細めてそれを見た。

「『若い芸術家の肖像』ですね。大人たちがパーネルの死のことを話しているのを、子供のころのスティーヴン・ディーダラスが耳にする場面だ」

「レイドンとわたしの相違点のひとつは、大学のころ、二人ともジョイスを読みましたが、ジョイスの言葉が彼女の頭に刻みつけられるのに対して、わたしの頭には刻みつけられなかったことです」」
p.168「ロングピッチ」

私も明治大学文学部学生の頃(1973-77)、
ジェイムズ・ジョイス『若い芸術家の肖像』
James Joyce (1882.2.2-1941.1.13)
A Portrait of the Artist as a Young Man (1916)
https://ja.wikipedia.org/wiki/若き芸術家の肖像
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェイムズ・ジョイス
の翻訳を読みましたけど、
今では全然憶えていませんでした。

読書メーター サラ・パレツキーの本棚(登録冊数26冊 発表年順)https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091237

読書メーター ミステリの本棚(登録冊数357冊 著者名五十音順)https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091193

https://note.com/fe1955/n/n12763c05d8f7
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
第1作 Indemnity Only (1982)
『サマータイム・ブルース(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 早川書房 1985.6
『サマータイム・ブルース 〔新版〕(ハヤカワ・ミステリ文庫)』2010.8
第2作 Deadlock (1984)
『レイクサイド・ストーリー (ハヤカワ・ミステリ文庫)』 1986.3
第3作 Killing Orders (1985)
『センチメンタル・シカゴ (ハヤカワ・ミステリ文庫)』 1986.9

https://note.com/fe1955/n/n9a61cd5c63de
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
第4作『レディ・ハートブレイク (ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 早川書房 1988.7
第5作『ダウンタウン・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫)』1989.9
第6作『バーニング・シーズン (ハヤカワ・ミステリ文庫)』1991.4

https://note.com/fe1955/n/nae30aae123d2
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
第7作『ガーディアン・エンジェル Hayakawa Novels』
山本やよい訳 早川書房 1992.9
第8作『バースデイ・ブルー Hayakawa Novels』1994.10
短篇集『ヴィク・ストーリーズ(ハヤカワ・ミステリ文庫)』1994.9
第9作『ハード・タイム (ハヤカワ・ノヴェルズ)』 2000.12

https://note.com/fe1955/n/n56d10804550c
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
第10作『ビター・メモリー Hayakawa novels』
山本やよい訳 早川書房  2002.12
第11作『ブラック・リスト(ハヤカワ・ノヴェルズ)』2004.9
第12作『ウィンディ・ストリート(ハヤカワ・ノヴェルズ)』2006.6

https://note.com/fe1955/n/n7f4e64e7e5f0
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
第19作 Shell Game (2018)
『クロス・ボーダー 上・下(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
山本やよい訳 早川書房 2021.9
第20作 Dead Land (2020)
『ペインフル・ピアノ 上・下(ハヤカワ・ミステリ文庫)』2022.11

https://note.com/fe1955/n/n0204b24b491f
S. J. Rozan (1950- ) 
S.J.ローザン
第1作『チャイナタウン (創元推理文庫)』直良和美訳 東京創元社 1997.11
第2作『ピアノ・ソナタ (創元推理文庫)』1998.12
第3作『新生の街 (創元推理文庫))』2000.4
第4作『どこよりも冷たいところ (創元推理文庫)』2002.6

https://note.com/fe1955/n/nae61ba300340
S. J. Rozan (1950- ) 
S.J.ローザン
第5作『苦い祝宴(創元推理文庫)』直良和美訳 東京創元社 2004.1
第6作『春を待つ谷間で(創元推理文庫)』2005.9
第7作『天を映す早瀬(創元推理文庫)』2005.8
第8作『冬そして夜(創元推理文庫)』2008.6
短篇集『夜の試写会(創元推理文庫)』2010.4

https://note.com/fe1955/n/n4bc95498af2b
S. J. Rozan (1950- ) 
S.J.ローザン
第9作『シャンハイ・ムーン(創元推理文庫)』
直良和美訳 東京創元社 2011.9
第10作『この声が届く先(創元推理文庫)』2012.6
『永久に刻まれて リディア&ビル短編集(創元推理文庫)』2013.8
第11作『ゴースト・ヒーロー(創元推理文庫)』2014.7
第12作『南の子供たち(創元推理文庫)』2022.5

https://note.com/fe1955/n/n60bf9583961a
Robert B. Parker (1932.9.17-2010.1.18) 
ロバート・B・パーカー
第1作『ゴッドウルフの行方』菊池光訳 早川書房 1984.10
第2作『誘拐』飯島永昭訳 立風書房 1980.10
第2作『誘拐』菊池光訳 早川書房 1989.2
第3作『失投』飯島永昭訳 立風書房 1977.3
第3作『失投』菊池光訳 早川書房 1985.10

https://note.com/fe1955/n/n6ed20bab5a3b
Robert B. Parker (1932.9.17-2010.1.18) 
ロバート・B・パーカー
第4作『約束の地』菊池光訳 早川書房 1978.8
第5作『ユダの山羊』菊池光訳 早川書房 1979.9
第6作『レイチェル・ウォレスを捜せ』菊池光訳 早川書房 1981.12
第7作『初秋』菊池光訳 早川書房 1982.9

https://note.com/fe1955/n/na6b78450f7c1
Dick Francis (1920.10.31-2010.2.14)
ディック・フランシス
第2作『度胸 (ハヤカワ・ミステリ文庫)』菊池光訳 早川書房 1976.7
第4作『大穴 (ハヤカワ・ミステリ文庫)』菊池光訳 早川書房 1976.4
第5作『飛越 (ハヤカワ・ミステリ文庫)』菊池光訳 早川書房 1976.9
山本一生「D・フランシスの究極のミステリー」
『書斎の競馬学 』平凡社新書 2008.12

https://note.com/fe1955/n/n704a9c240bcb
Dick Francis (1920.10.31-2010.2.14)
ディック・フランシス
第27作『横断 (ハヤカワ・ノヴェルズ)』
菊池光訳 早川書房 1989.11
Conan Doyle (1859.5.22-1930.7.7)
コナン・ドイル
『回想のシャーロック・ホームズ 新訳版(創元推理文庫)』
深町眞理子訳 東京創元社 2010.7
小池滋先生(1931.7.15- )
小野二郎(1929.8.18-1982.4.26)

https://note.com/fe1955/n/n9559f73b6968
古内一絵『キネマトグラフィカ』東京創元社 2018.4
Dick Francis (1920.10.31-2010.2.14)
ディック・フランシス
第29作『標的(ハヤカワ・ミステリ文庫)』
菊池光訳 早川書房 1996.9
コテージパイとシェパーズパイ

https://note.com/fe1955/n/nd41726da27bb
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『快楽としてのミステリー(ちくま文庫)』 筑摩書房 2012.11

https://note.com/fe1955/n/nf236daad7399
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一
『決定版 深夜の散歩 ミステリの愉しみ』講談社 1978.6

https://note.com/fe1955/n/n26e000989c48
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一
『深夜の散歩 ミステリの愉しみ(創元推理文庫)』東京創元社 2019.10

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