さよなら、ヤーズフレックス。
約2年間、お世話になったヤーズフレックスを 飲み尽くしました。
最後の1列を服用する一週間は、なんというか、メンタルのコントロールが全然できなくて
早く一人になりたくて家に帰ってくるのに、家で独りでいる時間のうち半分以上、泣いて過ごしていた気がする。
薬を変えた今でも同じ。
とにかく感情のコントロールが効かない。
なぜ涙が出るのかもわからない。
ありがたいことに、副作用と思われる症状はメンタル以外に出ていない。
メンタルの不調も
もはや薬のせいなのかわからないけど。
相変わらず空気は飲み込むけど、特別な吐き気もないし
頭痛も 気のせいで終わらせる程度のもの
唯一、気のせいではない生理痛のような下腹部鈍痛が少しあるけど、薬を飲もうか迷う程のレベルにも達しない。
ただ、馬鹿みたいに眠い。
気を抜くと寝てしまうぐらい眠い。
眠気も副作用の一つにあるみたいだけど、そうだと言われればそうだし、実際私はちゃんと寝れてないから単なる寝不足のような気もしてる。
痛みは薬で収まるけど
睡魔には元気で打ち勝つしかないので
今のところ仕事に支障がありそうなのはよっぽど眠気の方。
ありがたいことに、入社当初からも6年も手を焼いている後輩が今日は一段と無礼者なので、怒りの力を借りてバッキバキに起きている。
*****
過ぎ去りし今週の土日は、ご時世的に2年間自粛こそしていたものの 毎年恒例のお祭りがあった。そこで行われる3年ぶりの野外ライブを、今年は辞退していたんだけど。
当初は出張の予定もあったし
薬を変えるタイミングが見事にぶつかってズラせなかったから。
いつも一緒に歌っているコンビのケイちゃんも、結局前日まで懲りずに誘いをかけてくれていたが、出張がなくなっても、副作用が大丈夫そうでも、メンタルがそれを許さなかった。
不特定多数の人間が集まる場所に行きたくなかったし
特別仲の良いわけでもない人と話すことが嫌だった
それをやむなく説明しても「そうだよねまだ怖いよね!」ってご時世に吸い込まれてしまっていた。
土曜日は、結局そんな気持ちで無理やり顔を出しても何もいいことがないと判断し、結局お断りした。
だがしかし、たまたま妹の旦那が仕事が休みだったことで
突発的に伊勢神宮に行くことにしたようで誘ってくれたので、そっちに付いて行った。
それすら気が乗らなかったけど
『伊勢には行った方がいい気がする』と、恋人タミオ君が助言してくれたこともあり、結局一緒に連れて行ってもらった。
伊勢神宮というパワースポットから英気を養い
久々の遠出や甥っ子とのお出かけという幸せスパイスも加わって
行ってよかったな、と心底思えた。
市民税県民税のおかげで、今月の懐は瀕死だったけど
ケイちゃんとタミオ君と家族に買ったお土産と、連れて行ってくれた三女一家に貢ぐお金は お賽銭よりもご利益がある気がした。
税金って高いよね。
今年度分一括納金したけど、かつて乗ってた原付より高いんだから困る。
それならもう一度原付が欲しいよ私は。
なんだか生きる活力みたいなもんが少なからず湧き出たのは感じていたものの、夜一人で家に戻れば涙脆くなる状況に変わりはなく
その日、私は家に帰るのが遅くなってしまったので
タミオ君とはそれぞれの家で夜を越える予定だったけれど
『明日以降は翌日の仕事が早いから』という理由でタミオ君が急遽来てくれることになった。
今日は眠いから早く寝ると言っていたはずのタミオ君から
と連絡が来たのは、私も倒れるように布団に入った頃。
最後のヤーズフレックスを飲み終わった夜だった。
そのことを、タミオ君も知っていたし
心配してくれていたのもあったと思う。
メンタルを自分でコントロールできない自覚があった私は、翌朝新しい薬を一人でどんな気持ちで飲んだらいいのか
タミオ君が想像したように プチプチ占いのチョコだと思って口に放りこめるのかどうなのか
そんな些細などうでもいい想像を繰り広げるだけで涙が出てしまい
伊勢で元気を蓄えてきたはずなのに
来てくれたタミオ君には できるだけ心配をかけまいと笑って迎えたりなどして
タミオ君が隣で眠りについた後も
しばらく目をパチクリ開いたまま天井と時計とタミオ君を順番に見ては寝て、心苦しい夢を見ては何度も目覚めて、その度にタミオ君の存在を確かめてはまた眠りに落ちた。
朝方、いつものように目覚ましより早く起た私とタミオ君は
寄り添いながらいろんな話をした。
朝の力ってすごい。
慢性的にメンタルが落ち込んでいても、少し元気になれる。
いろんなこと話せる気持ちになるし
言葉にする気力が出た。
ここ数日、どんなに元気でいても一人になると涙が出てしまうこと
本当にこれでよかったのかな、と毎日思いながら残りのヤーズフレックスを飲んでいたこと
心身を健康に保つことで、タミオ君のことも傍で支えてあげたいという気持ちの元に薬を変えたのに、今は心配をかけることしかなくて辛いこと
だからこそ、できれば自力で復活したくて、素直に甘えられなかったこと
本当は一人で最初のジエノゲストを飲むことが心細すぎて、一緒に居られて安心していること
ずっと、心のどこかで ごめんね って気持ちが消えないことを、話した。
夜話すのと比べたら、心は落ち着いているし
スッキリした気持ちで話しているにも関わらず
たくさん涙が出すぎて喉が渇いた。
夜中に淹れたほうじ茶が、とても美味しかった。
タミオ君のお母さんがくれた
とてもいい香りがする、ほうじ茶。
タミオ君は
と
私と自分の涙を交互に拭きながら言った。
タミオ君はタミオ君で
私と数日間会わないだけで
写真を見てると恋しくて泣きそうになったりするらしい。
仕事中なのに困っている、と言った。
私より乙女だ。
泣いてばかりいる私が言えたことではないが
ちょっと、違うから仕方ない。
でもそんな乙女な恋人に、私は心身共にすっぽり包まれて安心して生きている日々だと実感している。
おかげさまで
二日目のイベントには顔を出せた。
人ごみをかき分けて歩くことも
久々に会う仲間たちと話すことも
目の前ではしゃぐ子供たちや大きなお腹を抱えたお母さんも
少しだけ苦しくはなったけど、みんな愛おしくて懐かしくて楽しかった。
ケイちゃんとも話せたし
私とタミオ君を出逢わせてくれたキューピッドの殿方にも再会できて直接近況報告&お礼を伝えられた。
急遽飛び入りで弾かせてもらった伴奏も
お客さんとして聴く仲間たちの演奏も
時間が経つたびに自分に馴染んでいくのがわかって
頑張って出てきてよかったな、と思った。
メンタルの不調はすぐに完治しないかもしれないけど、こうしてうまく付き合っていくことはできるのかもしれない。
それも連れ出してくれる家族や友人がいたり、丸ごと受け止めてくれる恋人の存在があるからこそ だ と、しみじみ感じた二日間だった。
早くジエノゲストとの共存生活に慣れよう。
慣れてしまえば、きっと私の勝ちだ。
がんばれ。
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