今度こそご縁がありますように
一昨日の夜、勢いで来てくれた恋人タミオ君は
当たり障りのない話を散々して、『俺は一体何しに来たんだ』と言いながら布団に横たわった。
『それはこっちのセリフだ、寝るんじゃない。』と言って、逆にあくびが止まらない私はタミオ君の横に並んだ。
こういう時は起こしちゃうより安心できる態勢を取った方が話しやすい。と思う、タミオ君の習性的に。
『会いに来たの。顔見に来たの。』と 乙女みたいに言うタミオ氏に
バカ言うんじゃないよ、私はちゃんと話が聞きたい一心でO氏の予定を調整しようとして険悪ムードになりかけたぞ
と、冒頭の引用記事内容を説明した。
【10月末までに実家を追い出される】真相については
お正月までに和室を一部屋、畳を貼り替えるレベルで一掃したいから荷物を出しなさい ということだった。
そもそもお部屋探しは今年の頭から始めていて、既に半年以上が経っている。方位学に振り回されているとは言え、こんなに時間がかかっているのは完全に私（我が家の方位学信仰）が原因である。
決してご両親は怒っているとか、早く出て行けと言うわけではないらしいけれど、タミオ君が引っ越すことにより部屋が片付くのを待ち侘びているのは間違いなさそうだ。
もしかすると親御さんの気持ちとして
それとは別に 男として決断を だとか、ケジメをつけることに一歩踏み出せない息子に喝を なんて思いも少しはあるんだとしたら
今、なかなか部屋が決まらない理由は
決して息子が優柔不断だからという理由ではなく、私にあると説明しに行った方が良いんではないかと考えたこともあったけど
それを考慮してタミオ君に確認したところ
どうも方角を気にして決められないでいる事実は、もう説明しているそうで御存知のようなので、あえてその事に私からは触れずにここまで来てしまっている。それも情けないというか、なんかもういろんな意味で申し訳ない のひとつ。
＊＊＊
1か月程前だったか、いつも見ている物件探しアプリに突如として現れた2LDKの新築マンションがあった。
方角はタミオ君的にはOKだけど、私にとってアウトなエリア。
そもそもその手の話に囚われたくない私にとって、せめてタミオ君だけでも逃れられるならもうそれでいいや と思っていた。
私だけが悪い方に行くなら、タミオ君を巻き込まずに単独でお祓いでもなんでも行けばいい。
そう思って、二人の希望も一致してお気に入りにしていたものの
不動産屋さんに内覧可能な時期として確認していた9月を待たずして、アプリから消えてしまっていた。
2LDKの新築は珍しいし、内覧せずに決めちゃう人も多いと聞いていたので、てっきり契約されちゃったんだと思って諦めていたが
タミオ君が「10月末までに荷物を出したまえ」と指示を受けたその日、ちょうどその新築マンションが完成して正式な物件情報として再びアプリに上がってきたんである。
そのことをタミオ君に伝えたら
そこにしよう(^^) と、本気か冗談かわからない即答が返ってきて
そういうとこだぞ って一旦宥めていたのが当日の朝。
その件も含めて話し合った結果
とりあえず内覧はさせてもらって
気に入れば即決
なんかちょっと違うな、って思ったら
とりあえず倉庫を借りて荷物だけ出す
という結論になった。
その話の途中でも
今私が住んでるマンションの空き部屋を借りる という選択肢も出たり 金銭的にも現実的にもなんか勿体ないことだらけで
大事なことを決めるときの行き当たりばったり感 ってのが、タミオ君の幼い部分だな と思ったりして。私がシッカリしないと大変な目に遭いそうだ。
判断力も然り、決断力についても
私がある程度勢いに乗って強行しない限り
事を動かすという難しさについて実感している。
そして
【そういう話になっている】ということを大まかに家族にも報告した。
まだ内覧ができるかどうかもわからないのに
まるで既に契約を決めたかのようなテイで
方位除けの神社に行こう
買い物はこの店とこの店を使えばいい
会社には近くなるから雨の日も安心だ
駅から遠いのは子供ができた時に大変だよ
籍はどうするの？挨拶に行かなきゃいけないね
籍を入れる日は区役所の方角がいい時にして
と、次々母が言った。
『子供は意図的に薬を飲んでいる限りできないし薬をやめる予定はないよ』
と伝えたけれど
やっぱりまだ母はもしかすると
私の妊活を諦めていないのかもしれないな と思った。
そのことについてもタミオ君に報告したが
『子供かぁ…子供ねぇ。子供・・・。』と何か意味深におまじないのように呟いていた。思うところがあるのかもしれないけれど、その日は本能的に掘り下げられずに突っこむのをやめた。
それはまた別の機会にちゃんと聞こう。
やっぱり子供が欲しいとどこかで思っているんだとしたら、私も頑なに薬を飲み続けるつもりはないし、お互いの将来に関わることだからちゃんと話し合って決めたい。
引っ越しと同時に籍を入れる予定だったけど
一旦は年内諦めモードでいたばっかりに、逆にこんなに急いで引っ越しをすることになるというのも ある意味お互い想定外で
引っ越す日取りはもちろん、入籍の手続きまで区役所の方角を気にしなきゃいけないと言われて脱帽した。
そこは個人的に方角よりお日柄を気にしたい。
『一緒に住むシミュレーション（ひとつ屋根の下でお互い平和に暮らしていけるかどうか）は、もうここに通っていることでクリアしてると思っていいんだよね？』
と、改めてタミオ君に聞かれた。
そこはYESと即答したけど
実際毎日一緒にいるようになればまた何か気付くこともあるかもしれないし、むしろ絶対あるだろうし、とりあえず今は引っ越し優先で籍は後で考えようという話で収まった。
そんなことをタミオ君から言い出した。
私もそう思ってはいたけど、そこはもう話し合いや歩み寄りで何とか努力で収めたいとも思っていた。収められる程度の関係性はできているもんだと思っていた。
同棲も結婚も、きっかけを逃しちゃうとこのままズルズル惰性で生きていくことになりそうなので、ちゃんと期限を決めて一緒に暮らそうとは思っている。
ただ、惰性で一緒にいることがどうしても悪いことだとも、あまり思っていない。どちらかというと、周りや身内に対して表明するケジメみたいな感じに捉えてる。
社会的に、結婚することのメリットはあっても、結婚せずにただずっと一緒に暮らすことにメリットって何かあるのかな。
単純に「一緒にいたい」という気持ちを一旦置いといて言うと、独身ならそれぞれの生活があって会いたい時に会える方が結局のところ楽なんじゃないかしら とか。
＊＊＊
タミオ君は実家が一軒家なこともあり
持ち家が欲しいという夢がずっとあるそうだ。
結婚もしていないのに一軒家を購入するのもおかしいな と（そこはまともに）考えているみたいなので、一旦近場の賃貸を借りて、どうするかゆっくり考えようということになった。
今回のマンションにもし決まった場合、私にとって悪い方角に引っ越すわけなので
方位学的に妹（次女）も『そこに一生住まないならいいと思うけど 詳しく調べないとわからない』と言っていた。
本当に聞けば聞くほどわからない。
最初から一生住むつもりで賃貸マンションは探していないし、それでいいならもっと早く引っ越せたのに なんて思ってしまう。
まぁ済んでしまったことはいいや、この先近いうちに二人で暮らせるお部屋が見つかって、無事に期限までにタミオ君の荷物が実家から出せれば。
新築に拘りがあるわけでは全然ないし
これまで何件も古い賃貸を見に行って、気に入る物件もあったけど
最初が綺麗なら掃除のモチベーションも上がるし
いつかはそこから二人で引っ越す という前提なら、少々お高く付こうがひと時の贅沢だと思って楽しめる気はする。節約生活すればいいし、むしろ節約生活しかしたことないし。
タミオ君が家を追い出されることも
そのタイミングで気になっていたマンションの建築が終わったことも
タイミングだな、と思っている。
通勤にも支障はないし、大して今の家から離れるわけじゃないから近所の勝手もある程度把握できているし
これまで何度となく見送ってきた物件で感じてきた【ご縁】が、今回はあるといいな と思っている。
地に足つけて色々ちゃんと考えよう。
その前に、せっかくマイナンバーの住所変更した（ばっかり！）だから
また住所が変わっちゃう前に、先日デビューしたふるさと納税のワンストップ申請出しちゃおう。
おー。
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