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【Wチームを逆手に】プレミアリーグ第21節 マンチェスター・シティ×ウォルバーハンプトン

前節難敵スパーズを撃破し、マンチェスター・ダービの敗戦を払拭したペップシティ。勝利はしたものの内容はグアルディオラの逆鱗に触れるものとなり、前半0-2からの後半4発を奪う、実に今季を象徴するようなエンターテイメント溢れるゲームで、強引に勝利をもぎ取った形であった。

そして今節迎えるはウルブス。首位をひた走るアーセナルにこれ以上勝点を離される訳にはいかにため、この試合も勝点3が必須となった。

果たして結果はいかに?そしてゲーム内容はペップが納得するような形となったのか?

それでは簡単ではありますが、試合を振り返っていきましょう!

▪️ウルブスのブロック。シティの前進。

ウルブスは自陣に4-5-1もしくは4-2-3-1のような陣形でミドルブロックを形成し、シティの前進を妨げた。これに対してマンチェスター・シティは右SBのリコ・ルイスを中盤に入れた偽SBの戦術を用いて後方を3バックに。全体を3-2-2-3の陣形に可変してボールを動かしていった。

ウルブスの中盤は3枚。SBのリコ・ルイスが中盤に入ることで中盤の噛み合わせがズレる。局面局面でシティの選手がフリーとなるシーンが出てくる。それをカバーするようにサイドのトラオレやファン・ヒチャンが中に入ってくる。そうすると今度はサイドにスペースが。そこがこの日のマンチェスター・シティのビルドアップの出口となった。

ウルブスの4バックの大外で待ち受けるWGへボールを送り込み、そこのエリアからゴールへ迫っていったシティ。人が多い中盤を避けて、最終ラインからサイドへ効果的に長いボールを蹴り込んで前進するシーンも。

こんな感じにシティは意図も簡単にビルドアップを完結させ、ウルブスのゴール前でプレーする時間帯増やしていったシティ。

それでは次はフィニッシュ局面。ここでもウルブスの狙いを逆手に見事な崩しを見せたペップシティ。特に1点目はらしさが存分に詰まったゴールとなった。

▪️ウルブスのWチームを逆手に

ただいまマンチェスター・シティの攻撃陣で一番といっていいほど絶好調な男はマフレズだ。今、単独で彼を抑えるのは難しい。

ウルブスもそれを踏まえてか、マフレズがサイドでボールを持つとSBに加えてしっかりカバーの選手を用意。Wチームの対応を見せ、マフレズのドリブル突破を妨害しにいった。

確かにWチームのおかげで、マフレズがドリブルで単独突破でサイドを抉るシーンはいつもより少なかったように感じる。しかしそこを逆手にした崩しを演出して見せたマフレズ。

マフレズが右サイドでボールを持ち、ドリブルを開始するとウルブスはWチームを形成。マフレズのドリブル突破を妨害。しかしWチームを形成することで開くスペースが。マフレズのマイナス。後ろのエリアは手薄に。

マフレズも相手がWチームで対応してくるのをしっかり把握。相手を食いつかせてすぐさまバックパス。そしてそのバックパスをダイレクトでクロス!という崩しを何度も再現性を持って繰り出したシティ。

マフレズのバックパスを受けてクロスを上げていたのはSBのリコ・ルイス。リコ・ルイスは前半この形から2度ほどクロスを上げるもあと一歩!精度がもう一つ!にとどまりゴールに結びつかなかった。

前半40分。そこにクロスはこうやって上げるんだよと言わんばかりに、今度はマフレズのバックパスをデ・ブライネがダイレクトでクロスを上げて一発解答。ゴール前で待ち受けるハーランドにどんぷしゃクロス。

デ・ブライネがお手本のようなクロスを上げて先制点をゲット。1点のリードを奪って前半を折り返したマンチェスター・シティ。

▪️アケ投入で加わった守備強度

前半先制を許したウルブスは、後半頭から前線に3人の選手を送り込み得点を奪うぞ!という意気込みを見せた。しかしシティもそれをしっかり受け止め跳ね返し、追加点を重ねて勝利を決定づけていった。

シティは右SBのリコ・ルイスに代わってナタン・アケを投入。戦術的なのか、怪我のトラブルの交代なのかは分からないが、アケの投入によりシティの守備強度は一段と上がった。

よし!攻め立てるぞ!というウルブスの出鼻を挫くように、マンチェスター・シティがトランジション局面で何度もボールを奪い返していった。

そしてウルブスの攻めるぞ!という後半の意気込み以上に、シティが攻撃のギアを一段二段と上げて一気にこの試合の勝負を決定づけた。

50分、54分とハーランドがゴール。あっという間にハットトリックを達成し3-0でマンチェスター・シティが勝点3をゲットした。

▪️おわり

前回の戦いでは、勝利への執念!勝利への飢えが足りない!とグアルディオラに喝を入れられた選手たち。それが少しは心に届いたのかな?と思われる前回よりもアグレッシブさ感じるそんな90分だったように感じた。

敗戦を糧にチームは少しづつ良い方向へ向かっているようだ。首位をひた走る絶好調のアーセナルにこれ以上勝点を離される訳にはいかない。そんな強者のおかげで、だらけたプレミアリーグ王者はふんどしを締め直し、ここからさらにギアを上げた戦いぶりをきっと見せてくれるはずだ。

そして次の試合はFAカップでアーセナルと激突。強い強いアーセナルとの試合。非常に楽しみではないか!


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