NO FUTURE

風と、光とは私から奪われている。 いつも空腹である。 顔は監獄色と称する土色である。 …

NO FUTURE

風と、光とは私から奪われている。 いつも空腹である。 顔は監獄色と称する土色である。 心は真紅の焔を吐く。

最近の記事

◯◯した祭り

藤崎八旛宮の秋季例大祭の 夕随兵を夫と一緒に観に行った。 夫が関東育ちで一度も見たことがないと 言っていたからだ この祭りはもともとは放生会という 仏教由来の行事だ 一度捕まえた生物を野や海へ放し 無益な殺生を戒める宗教儀式で 明治の神仏分離で放生会の方は 藤崎八旛宮ではやらなくなってしまった (福岡の箱崎宮では今もある) この祭りには呼称問題が付きまとう。 「ぼした」が「(朝鮮を)滅ぼした」を 語源としている説があるからだ だが本当は 「(朝鮮)滅ぼした」が語源ではな

    • 倍返しが社会を滅ぼす

      世の中には誤解されている言葉が多々ある。 ハンムラビ法典の 「目には目を、歯には歯を」もその一つだ。 ハンムラビ法典よりも古い 世界最古の法典であるシュメール文明の ウル・ナンム法典は損害賠償について 定めた法律だった。 さらにその後のハンムラビ法典は ご存知の通り 「目には目を、歯には歯を」で有名だが これは復讐肯定法ではない。 「目には目(だけ)を 歯には歯(だけ)を」 という復讐制限法だ。 羊が一匹盗まれたら羊を一匹だけ 盗み返しても良いが 二匹以上盗むのは御法度

      • 文化の盗用

        近年「文化の盗用」ということが 言わているが、言葉は無くとも 以前から似たような現象は 指摘され批判されてきた。 「文化の盗用」という言葉に 拒否感を示す人もいるが、 世の中には「文化の盗用」としか言えない ろくでもない事例が多数存在する。 例えばハウスという音楽は アメリカの黒人ゲイクラブ で誕生した。 当然ハウスダンスも黒人ゲイクラブが 発祥である。ハウスは音楽もダンスも ゲイカルチャーと密接な繋がりを持つ。 そもそも何故ストリート(路上)ではなく ハウス(屋内)か

        • 見る目がないのではなく、椅子がないのだ

          DVやモラハラ男との離婚や別離について 1回目は同情されるかもしれないが 2回目以降は「男を見る目がない」 「そういう男が好きなのよ」 と批判される。 これが災害や他の犯罪被害だと 回数を重ねるとより同情されるのだが DVやモラハラや性暴力は 被害者の落ち度が責められる。 おいおい、 もっと単純に考えようぜ。 DVやモラハラしない 配偶者や恋人を求める女性の数に対し DVやモラハラしない男性が 少ないのが問題だろ。 わかりやすいように 単純化して説明するが 男女の人口

        ◯◯した祭り

          偽りの侍JAPAN

          野球の国際大会があっているようだ。 野球に限らずスポーツの国際大会では 日本選手は侍JAPANと呼ばれる。 正直詐欺じゃないかと思う。 武士というのは 日本の人口比率から言えば 結構少数派の身分だったからだ。 江戸時代の人口比率の85%は百姓。 町人は5%。 人口の9割は百姓や町人など 下々の者だった。 それに対して武士はたった7%。 1割にも満たない。 残りはえた・ひにん(1.5%)と 公家・神官・僧侶など(1.5%)だが この3つを合わせてやっと1割。 江戸時代の

          偽りの侍JAPAN

          ルッキズムと恋愛ED

          外見至上主義、 ルッキズムについては メディアの影響も強いと思う。 映画もドラマもゲームも漫画も ほとんどが美男美女どうしの恋愛だ。 これを幼い頃から見続けると 「恋愛は美男美女がするもの」 「美男美女じゃないと  恋愛しちゃいけない」 と刷り込まれてしまう。 だが、かつてカトちゃんは  僕の可愛いミヨちゃんは〜(中略)  ちっとも美人じゃないけれど と歌っていた。 ちっとも美人じゃないけれど 僕はあの娘が大好き。 美男美女の恋愛は スクリーンの中だけで楽しみ、 現

          ルッキズムと恋愛ED

          弥生人は東南アジア系⁉︎

          桃の節句にはもうひとつ 女性的な意味がある。 以前妹が友達(中国からの留学生)の 結婚式に行った時のことだ。 桃の饅頭?入れ物?のようなものが 出された。マトリョーシカのように 桃の中に桃が延々と入ってたそうだ。 もうお分かりだろう。 桃は女性の尻を彷彿させる形をしている。 つまり出産や生命の象徴なのだ! 結婚式で出された桃は 多産や子宝祈願的な意味なのだろう。 中国では桃は仙人の食べ物だ。 そして中国をはじめ東アジアでは それ自然崇拝と並行して 祖霊崇拝が盛んである

          弥生人は東南アジア系⁉︎

          女よ、稲を取り戻せ!

          私は現代の日本のフェミニスト達に こう申したい  海や山を女性にも解禁しろ!  (規制緩和しろ!) という路線ではなく、 むしろこう主張すべきだ。  女よ、稲を取り戻せ!  男を田んぼから追い出せ! 機織り(衣類販売や紡績工場)も 祭祀も農業も女性が独占すれば 良いのではないだろうか。 衣類販売や紡績工場は学生バイトから 経営者、株主、オーナーまで全部女性。 農家はもちろん農協も女性職員のみ。 農水省職員のうち 農政に関わる職員も全部女性。 農業高校は女子校に、 大

          女よ、稲を取り戻せ!

          古代の独占禁止法

          では何故、古代の東南アジアでは 女性が権力を握ったのだろうか? おそらくそれは稲作に起因する。 東南アジアの国々では 農業は女性の仕事だった。 男性は漁や交易をに従事する。 女性は漁や交易には携われないし 男性も農業には携われない。 国や地域、民族によっては 今でも農業は女性しか 従事することが出来ず 男性は田畑に入ることすら 許されないところもある。 実は現代の日本にも その名残が受け継がれている。 農耕儀礼における「早乙女」だ。 早乙女とはその年の最初に 田植えす

          古代の独占禁止法

          東南アジアは母系で女権⁉️

          東南アジアの 女権社会について話をする前に 母系社会と女権社会の違いについて 説明しておこう。 母系か父系かというのは 実は子供が 母親の親族集団に属するのか 父親の親族集団に属するのか という違いでしかない。 古代日本は母系制だったのではないかと 言われてきたが、最近では双系制だった 可能性が指摘されている。 双系制に場合、子供は 父親と母親の両方の親族集団に属する。 また選系制と言って 所属する親族集団を選ぶ社会制度もある。 ただし母系制=女権社会ではない。 子供

          東南アジアは母系で女権⁉️

          ひな祭り

          今日3月3日は雛祭り。 旧暦だと4月上旬で桃の開花の時期だが 明治以降は新暦で祝う地域が多く 桃は咲いていない。 雛祭りはもともと上巳の節句といって 中国では漢代から行われていた。 『後漢書』には  官民皆な束流の水の上に潔し、  洗濯祓除と曰う。  宿き垢痰を去りて大潔を為すなり と書いてあり(原文はもちろん漢文)、 水で禊をし、洗濯して厄祓いする習俗、 つまりは冬の間汚れた身体と衣類を洗う 衣替えの行事だった。 ちなみに端午の節句も元々は 体を洗う習俗だったと考え

          ひな祭り

          お花畑はどっちだよ

          防衛費を増額しろだの ミサイルを配備しろだの 憲法を変えて 再軍備できるようにしろだの やかましい。 中には核武装しろだとか言う奴もいる。 こうした「威勢の良い」主張を聴くと どうしても不安になってしまう。 この人たちの主張には 補給と軍事費(防衛費)の調達という 肝心なところがスッポリと 抜け落ちているからだ。 例えば日本の食料自給率は カロリーベースで38%しかない。 改憲や再軍備や防衛費増額の是非はともかく 現実問題、食料自給率が38%では戦えない。 自分は周囲に

          お花畑はどっちだよ

          精神病院という名の監獄

          最近ある精神病院での虐待が 内部告発されて話題になった。 あまり知られていないが 精神科の医師数は他科の約3分の1、 看護師は他科の約3分の2で良いという 「精神科特例」というものがある。 厚生事務次官の1950年の通達と 58年の通知が打ち出し、 民間精神病院が 急激に増える一因となったものだ。 だが精神科は本来であれば むしろ人手が必要な業務。 なのに精神科は他科より少ない医師と 看護師で大勢の患者に 対応しなければいけない。 だから医師や看護師らは患者に寄り添わず

          精神病院という名の監獄

          ここが変だよ、ダンスバトル!

          以前テレビで沖縄の祭りを観た。 80歳以上だろうと思われる お婆ちゃんが座ったまま 手先だけ指先だけで踊っていた。 その味のある手先だけの踊りは メインの踊り手たちよりも 印象深く自分の心に焼き付いて 今でも色褪せない。 歳をとったからこそ 精悍な若い人にはできない 味のある踊りができるのだ。 これは踊りだけではなく 文学(俳句や川柳など)や 絵手紙なんかにも言える。 音楽もそうだろう。 ○○坂48のアイドルには 水前寺清子のような 味のある粋な感じは絶対に出せまい。

          ここが変だよ、ダンスバトル!