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ここが変だよ、ダンスバトル!

以前テレビで沖縄の祭りを観た。
80歳以上だろうと思われる
お婆ちゃんが座ったまま
手先だけ指先だけで踊っていた。
その味のある手先だけの踊りは
メインの踊り手たちよりも
印象深く自分の心に焼き付いて
今でも色褪せない。

歳をとったからこそ
精悍な若い人にはできない
味のある踊りができるのだ。
これは踊りだけではなく
文学(俳句や川柳など)や
絵手紙なんかにも言える。

音楽もそうだろう。
○○坂48のアイドルには
水前寺清子のような
味のある粋な感じは絶対に出せまい。

3回ほどダンスバトルに出て
思ったのだが、技術点のみが
過大に評価されているように感じる。
円熟さや味の視点の評価基準がない。
派手な技で上手にカッコよく踊れば勝つ。
そういう意味では圧倒的に
体力とスピードのある若者向きだ。

もっとシニア限定のダンスバトルや
R40のダンスバトル、
手技だけ、足技だけのダンスバトルや
いわゆる「ストリートダンス」以外の
ジャンルオンリーのダンスバトル、
自分の得意なダンスジャンルを
封印して踊るダンスバトル、
ダンサーでない観客がジャッジするバトル、
下手さを競うド下手くそダンス甲子園など
ジャッジや評価に多様性を持たせては
どうだろう?

踊りとは本来多様なものだ。
それなのにジャッジが一元化されていては
上手に派手にカッコよく踊る
どこにでもいるようなダンサーしか育たない。
多様で個性的なダンサーの芽を潰してしまう。

職場の人事評価を考えればわかると思うが
評価というのはそれぐらい影響力があるのだ。
画一的なダンサーではなく
多様なダンサーを育てたいなら
ダンスバトルの評価制度を再考した方が良い。

(終)

以下の動画は先日熊本市の江津湖で
ストリートDJした時のもの。
ひとりでDJしてひとりで踊る。
さながらストリートソロディスコだ。

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