note28 : 毎日毎時間毎秒、私は何かを思い出すチャンスに触れている。
そういえば中学2?1かなの時に譜めくりを急に任されたことがあった。
私の中学校は合唱祭があって、何気に私は毎年結構好きだったのだけど、1年生のときに実行委員をやっていた。
なんか、特に何が仕事だったとかあんまり覚えてなくて、実行委員だったからなのか、自分が手をあげたのか忘れたけど学年合唱の指揮をやったのはとても覚えている。
指揮といえば、私の中学校は毎年全校集会で校歌の指揮をする人が選出されていて、その男子生徒はなんかすごいモテモテになるみたいな感じの風潮があった気がする。
譜めくりの話をしたい。
合唱祭当日に担当の人が休みになっちゃったのか、なんだったのか全く事情は思い出せないけど、このクラスの譜めくりをしてと言われたことがあった。
一応小学校1〜6年生までピアノ(練習がめちゃくちゃ嫌いだった)をやっていたので、まあなんとかなるかなと思ったけど、一回も見たことがない楽譜を、聞き馴染みのないメロディを聴いて追えるのか、自分のクラスの発表よりも、学年合唱の指揮よりもなにより緊張していたのを覚えている。
たしか「虹」という曲だったかな。
ピアノ奏者はたくさんたくさん練習してきていて、自分用に作られた楽譜。
きっと私の譜めくりがなくても弾けるのだろうけど、とても大事な役目。
3年のクラス担当だったはずで、合唱祭ラストイヤーでめちゃめちゃに気合を入れている3年生の発表の一部を私の一瞬の譜めくりで壊してしまうかもしれないという恐怖。
さっき、インスタグラムのリールで譜めくりの人が遊んでいる動画を見て急に思い出したのだけど。
すんごい汗かいたなあ。
照明も暑いのもあるけど、もう緊張して緊張して、なんで私やねんと思っていたのではないでしょうか。もうほんとにいろいろ覚えてない。
結局、ピアノ奏者の目線とか見ながら無事に譜めくりをして私の役目は終わった。
最近、そういえば私こんなことやったなあ
という出来事をちらほら思い出すことがある。
その当時はとても大切にしていた経験とか、思い出が忙しない毎日にどんどん押されて潰されて、思い返す機会がなくなっていく。
ふと、思い出した時に誰かに話したり、書いて残したりしないと次思い出すのは30年後とかかもしれない。
大緊張して譜めくりをした思い出なんて、私の今後の人生には全く必要ないから、思い出す必要なんてないのかもしれないけど。
でも、なんとなく思い出せた日は、なんとなくいい日な気がしてくる。
冷たくなってきた朝の空気を吸って何かを思い出すこともあるし、ぼーっとしている時に似た感覚が蘇ってくることもあるし
毎日毎時間毎秒、私は何かを思い出すチャンスに触れている。
何か新しい思い出を作るチャンスでもある。
そう考えると少し、明日が楽しみになってくるかもしれない。
私はいらないかもしれない思い出もひとつひとつ、私がいろんなものに触れて、感じて、関わって作られた物だから大切にしていたい。
また、小さい思い出がふっと私の心をかすったらnoteに残しに来ようと思う。
合唱祭に一生懸命だった中学生の私のことが、大学生になった私はけっこう好きだよ。
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