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ネットワークビジネスは儲けれない~月100万円を稼がない~


■はじめに


ネットワークビジネス。ねずみ講。連鎖販売取引。MLM。
※タイトルに特に意味はありません。ネタです。

一度は聞いたことあるこの紹介ビジネス。あなたも友人から「いい話・商品がある」と言われた事はないだろうか。

連絡できる友達が2人の私にはどうしたって無理な話である。嫌味なのかと。
もちろん、現在もその仕組みが存続していると言うことは意義を感じている人がいるのだろう。

友達と★3のお金を生贄にして★4のお金を召喚する、このネットワークビジネスは実際どうなのだろうと疑問に思った。
※あくまでフラットな立場です。おススメも否定もするつもりも無い

■言葉の定義


一応それぞれの意味を引用しておく。

MLMとは

MLMとはMulti Level Marketingの略で、日本では「ネットワークビジネス」「ネットワークマーケティング」「コミュニケーションビジネス」「組織販売ビジネス」「リレーションビジネス」など、様々な形態でよばれるマーケティングである。

このMLMの最大の特徴は、消費者自身が販売システムに参加できる事。店舗販売でなく口コミでの紹介販売である事。などが挙げられる。この特色の中で、多くの企業や消費者が参加をしており、日本だけでも500社以上のMLM企業があり、2000万人以上の人が何らかの形でMLM業界に携っていると言われています。

MLMの始まりは、アメリカで1930年代に小売り販売の一形態として誕生しました。その後、50年代にはタッパーウェア、アムウェイなどの企業が登場し、日本でもイーオングループ、山之内製薬、カネボウ、ダイエー、ソニーなど大手企業が参入または、設立に携わり。三基商事やノエビア、シャルレ、日健総本社など様々な企業が業界の第一線で活躍しています。

現在、アメリカの大学では1つのマーケティングの形態として紹介されており、日本でも99年度から早稲田大学の一般ビジネススクールでMLMに関する講義が開催されています。

MLMは、法律上「特定商取引に関する法律」の中で「訪問販売」「通信販売」「連鎖販売取引」に該当します。

https://www.networkbusiness.gr.jp/mlm_to_nezumi.html#:~:text=MLM%E3%81%A8%E3%81%AFMulti%20Level,%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E4%BA%8B%E3%80%82

ねずみ講とは
1) 商材が無いのが特徴です。
  金銭のやり取りだけで、商品が介在していません。
  寄付、入会金、会費など呼び方は様々ですが、現金のみが目的である場合。
2) 個人との間で金銭のやり取りが存在します。
  紹介者と上部会員に直接送金の義務付けるなど、個人間の金銭のやり取りが存在します。最近ではメールを使ったものが存在し、摘発を受けています。
3) 永遠に会員の募集だけを進め、会社としてのビジョン、計画性が一切ありません
4) 一人の会員から伸びた組織に制限がありません。
  将来の展望が全て会員からの現金収集に頼り、それ以外に収入の道がないため会員募集だけに力を入れます。その結果最終的には破綻してしまいます。

結局現金のやり取りだけが目的で、永遠に会員を集めなくては破綻してしまうのがねずみ講の特徴です。最初に始めた人だけが儲かり、末端の会員は損をしてしまいます。無限連鎖的に会員を集め集金をしますが結果最後は機能しなくなります。

現在ねずみ講は特定商取引法により禁止されています

※無限連鎖講の防止に関する法律

第5条 無限連鎖を開設し、または運営したものは3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科する。

第6条 業として無限連鎖講に加入する事を勧誘した者は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処す。

第7条 無限連鎖講に加入する事を勧誘したものは、20万円以下の罰金に処す。

このようにされており参加者全員が罰せられます。

https://www.networkbusiness.gr.jp/mlm_to_nezumi.html#:~:text=MLM%E3%81%A8%E3%81%AFMulti%20Level,%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E4%BA%8B%E3%80%82

マルチまがい商法とは

簡単に言えば法律で禁止されているねずみ講をMLMに見せかけて行われている商法です。商品がありその流通はしていますが全く価値の無い粗悪品です。極端な話、鉛筆1本を1万円で売っているようなものです。

例えば布団や浄水器などを商品として、個人との間で流通させていきますが、末端で購入した人はその商品を売る事が困難になります。苦情を申し出ても20日以上経ってから対応しクーリングオフを無効にしたり、信販ローン等を組ませて解約を困難にさせたりしています。

また、ビジネスに参加するために高額な出資金を要します。脱法的な仕組みで法をくぐり、主催がある程度の利益を得た段階で解散するケースが多い為、ビジネス参加者が被害者となると同時に加害者にもなりえます。

https://www.networkbusiness.gr.jp/mlm_to_nezumi.html#:~:text=MLM%E3%81%A8%E3%81%AFMulti%20Level,%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E4%BA%8B%E3%80%82

両者の違い

連鎖販売取引(ネットワークビジネス)と無限連鎖講(ネズミ講)との違いは、その定義から明確に区別することができます。

ネットワークビジネス:物品を販売(または役務の提供など)する事業
ネズミ講:金品を配当する組織

つまり、商品の販売や役務の提供などの商行為を通じて報酬を得て配当するのが「連鎖販売取引」、単に会員費などの名目で報酬を得て配当するのが「無限連鎖講」ということです。

https://monolith.law/corporate/mlm-pyramid-scheme-explanation#:~:text=%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82-,%E4%B8%A1%E8%80%85%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84,%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82&text=%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%80%81%E5%95%86%E5%93%81%E3%81%AE%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E3%82%84,%E9%80%A3%E9%8E%96%E8%AC%9B%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

なるほど、つまり商材の有無。そこに明確な価値があるモノを提供しているか否か、で変わる。ただ金を集めて配分するだけではダメ。という事だろう。

■MLM会社


MLMを生業にしている会社にはどんな所があるのだろうか。調べてみる。
※そもそもねずみ講の位置づけはビジネスとして成立していない為、今回は除外しよう。

①日本アムウェイ


日用品や栄養補助食品など。アムウェイブランド製品を販売。

会社概要

②三基商事


ミキプルーン・栄養補助食品・化粧品・洗剤などを販売。

会社概要

③フォーデイズ


核酸ドリンク・栄養補助食品・化粧品などを販売。

会社概要

④ノエビア


化粧品や栄養補助食品などを販売。

会社概要

⑤ニュースキンジャパン


パーソナルケア製品・化粧品・栄養補助食品などを販売。

会社概要

⑥アシュラン


化粧品・パーソナルケア製品を販売。

会社概要


⑦フォーエバーリビング


アロエベラジュース・栄養補助食品・化粧品などを販売。

会社概要

⑧ベルセレージュ


化粧品・パーソナルケア製品・栄養補助食品・日用品・洗剤を販売。

会社概要

⑨シャルレ


下着・洋服・栄養補助食品・パーソナルケア製品・化粧品を販売。

会社概要

⑩モデーアジャパン


栄養補助食品・化粧品・パーソナルケア製品・エッセンシャルオイルなどを販売。


会社概要

調べてみるとまだまだ多くの企業あって驚いた。

全体的に眺めてみると、比較的老舗が多い事。商品が日用品、美容、食品である事が共通している。ビジネス形態として「紹介」するにあたり、日々使う為メリットを訴求しやすいのもあるだろうが、何より商品の利益率が高そうである。化粧品・日用品は特に。

■市場・アムウェイ売上


ネットワークビジネスに関わる市場規模(関連企業売上総額)として、6135億4500万円もの規模があるようだ。その内、トップのアムウェイは939億3000万円。しかし市場全体としてはマイナス成長、各企業においても減益になっているようだ。

さらに、アムウェイの推移を見て見よう。

売上と会員の推移

全体としての売り上げは微減。ABO(アムウェイビジネスオーナー)も減少の一途を辿っている

ネットワークビジネスというそのビジネス形態上、人口減少の影響を大きく受ける為、当然と言えば当然だろう。
とはいえ、ABOの減少と比べて何となく、売り上げはある程度維持している様にも見える。

製品別の売り上げを見て見ると、ホームケア、ハウスウェア、パーソナルケア製品は売上が減少しているが、栄養補給食品が売り上げ増となっている。

2020年製品グループ別売上
2021年製品グループ別売上
2022年製品グループ別売上

もしかすると、コロナ渦においてより健康志向が高くなった?ことと関係があるのかもしれない。

栄養補助食品

サイトを見てみるとフィットネスや脂肪燃焼系、プロテイン等が並んでいた。どんなに収入があっても水道水をがぶ飲みする私とは住んでいる世界が違いそうである。

ちなみに、各製品を画像検索したらメルカリで定価の3,000~5,000円値引きした製品が大量に出てきて何だか悲しくなった。

■報酬


形成したピラミッドの売却、購入成績と商品購入額に応じた報酬が入ってくるようである
以下サイトに少し詳しく記載されていた(どちらかと言うと勧誘側サイト)

自身の成績だけでなく、ピラミッドの下位・上位による成績が報酬に大きく影響してくるのだろう。大きな報酬を得る事もあるかもしれないが、逆に報酬を予想する事がかなり難しい

というか正直、分かりずらい。クローズドな環境でしか使わない独自のものなのだろうが、造語だらけで分かりづらすぎる。「1PV=1.32BV」とかあるが、独自レートみたいなの意味あるのか?家計の中で1000円を50本のうまい棒に一回変換するくらい気持ちが悪い

「今月は198本のうまい棒だから3,960円の売り上げだよね」
みたいな。

■終わりに


ビジネスにおける報酬の構造から、「私だったらどんな収益があげられるだろうか」と考え調べてみた。
むしろ調べた上でシミュレーションしようすら思っていた。

しかし、萎えた。「外に出ない孤独」「友達が2名しかいない」「100均一ですら悩んで買わない事があるケチ」「クーポンやキャンペーンになるとあえて買わない」な私には向いていない仕事であろう。シミュレーションの意味が無い。

私に勧めて買わせることが出来るのは、おそらく私だけだろう。
「皆が欲しいモノ」は欲しくない変態だ。


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