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検査と評価の違い


こんにちは、AsianSTです!😊


今回は『検査と評価の違い』をテーマにお届けします!


この言葉は、意味が重なるところもあり

「患者さんに検査をします」

「患者さんに評価をします」

と言っても、聞いた人は、どちらも違和感なく

概ね同じような意味で受け取られることが多いと思います。



実際、私も「検査と評価」を同じような

意味合いで使っていた時期がありました😓



臨床現場では、リハ職同士であれば

お互いが相手の意図を汲み取れることが

多いですし、私自身もこれまで不都合を生じたことは、なかったです。



しかし、この言葉の意味の違いを知っていないと、

医療職同士では意図を汲み取れても

ご家族さんや、患者さん本人に伝える際に

理解の食い違いが生じる恐れがあります。



「検査」という言葉は、医師が使うことが多く、

一般的に「悪いところを調べる」という

イメージをもたれている方が多い印象があります。



コロナでのPCR検査しかり、レントゲン検査しかりです。




また、そもそも「検査」は数値を出して、その数値が

同年齢の人の基準値と比較するなどで結果の質を測るものと考えられます。



しかし、単に基準値と比較して、基準値より低いから良くないと

いうことではなく、その人の生活や仕事においてどの程度影響があるのか?



例えば、言葉の検査で結果は比較的良かったとしても

営業であったり、人前で話をするような、

言葉をしっかりと伝えることを生業とする

職業に戻ろうとする人にとっては基準値より良かったから

”それでよし”とはいかないですし、



あまり言葉を使わない仕事に戻ろうとしている方であれば

逆に、基準値より多少低い結果であっても

その人にとっては、良い結果、あるいは問題のない結果として

受け止められるかもしれません。



加えて、発症時期も考慮する必要があります。



発症時期が早ければ検査結果がその時に良くなくても

改善の可能性が残されていますし、発症から月日が長く経っていれば

そこから大きな変化は期待しにくくなるとも言えます。



一方で「評価」はもう少し幅のある解釈が必要となります。



作業療法士のりゅうさんという方の評価の解釈を以下に紹介させて

もらいます。



評価とは測定,検査などを行い得た情報を

もとに統合と解釈,問題点の把握,目標設定,

治療プログラム立案,治療効果や終了判定

などに繋げるプロセス



評価というものの全体像を分かりやすく述べられていると思いました。



私の考えも少し述べたいと思います。

評価は検査を行って得た情報から解釈し、問題点を把握する訳ですが、

検査から得た反応を注意深くみてみます。



言葉の復唱を例にとってみると

正答は〇点、一部誤ったから〇点マイナスなど

客観的な数値や、そこから平均より高いか低いか、

どのくらいの長さの言葉まで復唱可能かなどの情報が明らかになります。



そして、どんな音や言葉を誤ったのかという検査結果から得られた情報も

含めると、訓練につながる有益な情報が得られます。



しかし、本当はそれだけでは不十分です。

発話スピードはどうなのか?

抑揚はどうなのか?

声(声量だけでなく質、持続、起声など)はどうなのか?

音読に比べてどうなのか?

復唱時の身体の緊張はどうなのか?



さらに、本人がどのように感じて復唱しているのか

という、診方を私自身は大事にしています。



それは、患者さんの年齢や発達段階によっても変わりますが、

例えば、発達の問題をもつ子であったり、認知症の患者さんなどでは、

聞いた言葉の意味を理解していないまま復唱しているのか?

言葉の内容も分かった上で復唱しているのか?

ということも、注意深く観察する必要があります。



もうひとつですが、評価は訓練と表裏一体のものです。



定義上は、評価は評価、訓練は訓練と別々に説明はされることが

多いと思います。



しかし、実際は評価をしながら、どのような訓練をすべきか

を考えてますし、訓練をしながら、同時に評価をする

とも言えます。



そういったことからも、評価は非常に重要ですし、

評価がないところに訓練はない(訓練の意義が薄れる)

と、私自身は考えています。



それでは今回も最後までお読みいただき

ありがとうございましたm( _ _ )m

それではまた次回お会いしましょう(*^▽^*)!



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