中嶋洋二郎

介護食まで意識したユニバーサルレシピを掲載するサイトをやっています。介護経験があるプロ…

中嶋洋二郎

介護食まで意識したユニバーサルレシピを掲載するサイトをやっています。介護経験があるプロの調理師であり介護食士です。介護職員初任者研修終了しています。近隣のカルチャーセンターなどでユニバーサルレシピを教える講座を開いています。 https://tabegoro.club

マガジン

  • 50歳からのカラダととのえレシピ集

    年齢とともに起こる様々なカラダの変化におすすめな栄養素を5種類選び、それらが手軽に摂れるレシピを10点集めています。印刷して使える無料のレシピブック(PDF)を各レシピのリンクからダウンロード出来る様にしていますので活用ください。

  • 介護食/しっとり柔らかレシピ集-vol.2

    公開後、ある程度時間が経過した介護食レシピを公開が古いものから順番に10本ずつ集めてマガジンとして順次制作、販売致します。特典として各レシピの最後にそのままプリント出来るレシピブックもつけました。すべて「噛みやすく飲み込み安い」事を考えたユニバーサルレシピになります。トロミ調整剤を使わずに家族と同じ料理を食べてもらえる様に工夫したレシピを集めています。在宅介護のお役に立つことを願って作りました。

  • 介護食/しっとり柔らかレシピ集-vol.1

    公開後、ある程度時間が経過した介護食レシピを公開が古いものから順番に10本ずつ集めてマガジンとして順次制作、販売致します。各レシピの最後にそのままプリント出来るレシピブックもつけました。すべて「噛みやすく飲み込み安い」事を考えたユニバーサルレシピになります。トロミ調整剤を使わずに家族と同じ料理を食べてもらえる様に工夫したレシピを集めています。在宅介護のお役に立つことを願って作りました。

最近の記事

  • 固定された記事

特別ではない介護食

介護施設で調理師として仕事をしていますと、本当に様々なタイプのオーダーが入ります。基本的には「刻み食」「ミキサー食」「普通食」の三種類なのですが、刻み食の中にも「粗刻み」や「極刻み」など色々ありますし、刻んだうえでトロミを付ける「刻みトロミ食」なんかもあります。これはその施設によって色々に設定されていて、一律に決まっているわけではありません。私の経験したちょっと変わったオーダーは、主食のご飯は「おもゆ」の指定なのにおかずは全部普通食というのもありました。 施設の場合はこんな

    • 「とろみの話し」

      介護関連の仕事をしている方なら誰でもご存知なのがトロミ調整剤です。 嚥下機能の衰えたお年寄りに、誤嚥を防いで安全に食べていただく為に出来た食品なのですが、介護施設ではこれを大量に消費します。 あまりにも日常的に普通に使うので誰もこのトロミ調整剤について疑問を持つことはありませんが、実は問題も抱えています。 私が講師をさせていただく介護食関連の講座では、座学のみの場合でも必ずトロミ調整剤でトロミ付けしたお茶を全員に飲んでいただきます。 その時にはトロミの付かない普通のお

      • 介護食レシピ「魚介とキウイのカルパッチョ」

        お馴染みのカルパッチョに甘酸っぱいキウイフルーツを組み合わせたちょっとオシャレな一皿をご紹介します。使うお刺身はお好みでかまいませんが、今回ご紹介する貝柱やサーモンでしたら歯の悪いお年寄りでも楽に食べていただけると思います。キウイの酸味がありますので、ドレッシングにはお酢を使わずレモン汁だけにしてバランスを取ります。とても簡単ですから是非お試し下さい。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろclub」に掲載しています。 調理時間目安:15分 材料:2人前 お好みの刺身…

        • 「オーラルフレイル?」

          介護に関わる仕事をしている方はフレイルという言葉は皆さんご存知だと思うのですが、オーラルフレイルという言葉はあまり聞いたことがないのではないでしょうか。 私も知らなかったのですが、先日栄養と健康に関する情報誌でオーラルフレイルという言葉を見つけました。 意味合い的には口腔機能がフレイルになるという事ですから噛む事を含めた「食べる、飲み込む」や話す機能も含めた口周りの機能がフレイル状態になる事を指すようです。 オーラルフレイルかどうかを判断するチェック項目が読んだ記事に掲

        • 固定された記事

        特別ではない介護食

        マガジン

        • 50歳からのカラダととのえレシピ集
          10本
        • 介護食/しっとり柔らかレシピ集-vol.2
          10本
          ¥550
        • 介護食/しっとり柔らかレシピ集-vol.1
          10本
          ¥550

        記事

          介護食レシピ「鶏むね肉のミルク煮」

          高タンパク低脂肪な鶏むね肉をミルク煮にしますが、トマトペーストを入れることで旨味を追加します。鶏むね肉を先にサッと焼いてから軽く煮込む事でしっとりと柔らかく仕上げます。フレンチでは定番の家庭料理で牛乳ではなく生クリームを使うことが多いのですが、ここでは手軽でサッパリ仕上がる牛乳を使いました。コッテリ系が好きな方は生クリームを使うと、よりフレンチっぽくなりますし健康志向でしたら豆乳でも美味しく出来ます。お試し下さい。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろclub」に掲載してい

          介護食レシピ「鶏むね肉のミルク煮」

          閑話休題「食べ物の記憶」

          食育といった事にも通じる話しですが、小さい頃によく食べた、あるいは食べさせられた食べ物は大人になっても特別な食べ物である事が多いのではないでしょうか。 私が子供だった50年ほど昔の日本は、まだ全国一律にモノが行き届く様な物流は発達しておらず、今から思えばかなり地域色の強い食生活だった様に思います。 特に魚に関してはその傾向が強くて、私が育った地域では例えばサンマなどはスーパーや魚屋さんで目にする事はまずありませんでした。 今では秋の味覚として日本中どこでも手に入るサンマ

          閑話休題「食べ物の記憶」

          介護食レシピ「鮭と南瓜のカレー煮」

          秋に美味しい鮭と南瓜をカレー粉を入れた出汁で煮たレシピです。煮汁にミルクを入れてマイルドにしますので、そのまま食べても良いですしご飯やパスタにかけても美味しい料理です。またバケットなどの食事パンと一緒に食べても良いですね。辛さもマイルドですから子供からお年寄りまで楽しめるユニバーサルレシピです。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろclub」に掲載しています。 調理時間目安:35分 材料:2〜3人前 鮭切り身…2切れ(200g) 南瓜…300g 玉ネギ…1個(20

          介護食レシピ「鮭と南瓜のカレー煮」

          閑話休題「卵とうつ病」

          モノの値段というのは需要と供給のバランスで決まると言われますし実際そうなのでしょうが、一度ドカンと値上がりすると、その後は少し下がっても元通りの値段にはなかなかならない物です。 スーパーで売っている卵の値段もそうですね。私の住む大阪ではかつては10個入りのパックが安いものなら200円を切る値段で売られているのが普通でしたが、一頃の卵不足でドカンと値上がりして以降、今では概ね250〜300円ほどの値段で売られています。 バターもそうですね。今では信じられませんが、200gの

          閑話休題「卵とうつ病」

          介護食レシピ「さつま芋ご飯」

          新米の季節に美味しいさつま芋ご飯をご紹介します。栗ご飯などもそうですが、醤油を使わずに塩味で炊き上げるご飯は、お米の重さに対する割合で塩の量を覚えておくと応用が効きますし失敗しません。実はプロの調理師さん達が味付きのご飯の炊くとき、使う調味料は全て割合で覚えています。 さつま芋ご飯の場合は、「米の重さの1%の塩」を使って炊きます。つまり米の重量が100gだとすれば使う塩は1gとなります。これはあくまで基本ですし、使う塩によっても味は変わりますから、一度炊いてみて二度目からは

          介護食レシピ「さつま芋ご飯」

          閑話休題「背中に湿布」

          その時には全く分からなかったのに、随分後になってから気づくことがあります。 今日はそんな話しです。 私が実家で暮らす父を介護する事になった時、まだ父がそこそこ元気だった頃の事です。 それまで8年ほど独り暮らしをしていた父は、私が介護の為とはいえ実家に帰ってきてくれたことがとても嬉しかったようです。 最初の頃は、私が仕事をしている部屋に来て何かと話しかけようとするのですが、当然仕事の邪魔になりますので良く喧嘩になりました。 私がいつも怒るのでそのうち無駄話をしに来るこ

          閑話休題「背中に湿布」

          閑話休題「宗教の役割が終わる時に」

          日本に限らずですが、世の中がどんどん「お金」に左右されるようになるにつれ、古い価値観や風習が影を潜めるようになりました。 社会の価値観が「稼ぐ人」を立派な人と認める様になったせいで、伝統的な価値観や道徳観などが後ろに追いやられた感があります。 効率良く稼ぐためには都会で暮らす必要が出てきますので、田舎に実家があっても都会で仕事を持ち、家族を持ち、結果的に田舎の実家を継ぐ者が減り続ける事になります。 私もそんな風にして都会に出てきた人間の1人なのですが、実家を空き家にして

          閑話休題「宗教の役割が終わる時に」

          介護食レシピ「白菜と薄揚げの巣ごもり丼」

          白菜と薄揚げを使ったシンプルな丼物のご紹介です。中途半端に白菜が残ってしまった時などに、こんな風にして丼にしても美味しくいただけます。白菜から水が出ますので、使う水の分量は少なめに設定していますが、これは作りながら鍋の状態を見て調整して下さい。子供からお年寄りまで楽しめるユニバーサルレシピです。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろclub」に掲載しています。 調理時間目安:15分 材料:1人前 白菜…100g 薄揚げ…1枚 卵…1個 煮汁 出汁…80cc

          介護食レシピ「白菜と薄揚げの巣ごもり丼」

          閑話休題「あの世に戻るタイミング」

          以前知り合いと親の介護や看取りの話しをしていたら、その知り合いから「長年連れ添った夫婦は、同じ様な時期に死ぬからねえ。」と言われた事があります。 確かにそう言われてみれば、私の両親は二人とも同じ8月に無くなりました。同じといっても、母が亡くなってから何年も時間をおいて同じ8月に父が無くなったという事なのですが、そういうものかなといった程度にその時は思っていました。 それが今年、私の叔父が亡くなったのですが、叔父の奥さん(義理の叔母)が先に亡くなって、その葬式を終えて家に帰

          閑話休題「あの世に戻るタイミング」

          介護食レシピ「豆苗とカニカマの塩昆布和え」

          先日、豆苗とカニカマの炒め物をご紹介しましたが、今度は和え物のご紹介です。豆苗は火の入れ方でシャキシャキとした歯ごたえも残せますし柔らかくも出来ますから、その時の状況に合わせて茹で方を加減して下さい。歯ごたえを残すのでしたら沸騰したお湯で10秒程度のボイルでも充分ですし、逆に柔らかくしたい場合は、最低でも30秒以上は茹でましょう。味つけはごま油と塩昆布だけのシンプルな和え物ですから、追加の一品に困ったときなどに覚えておくと便利です。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろcl

          介護食レシピ「豆苗とカニカマの塩昆布和え」

          閑話休題「おばあちゃんの青汁」

          田舎の大家族の中で暮らした子供時代。学校から帰るとよく祖母の青汁作りを手伝いました。 明治生まれの祖母は歯を磨くのにも歯磨き粉をあまり使わず、粗塩で磨いたりする様な人でしたが、そのお陰なのか死ぬまで入れ歯の要らない人でもありました。 その祖母がいつも私が帰ってくるのを待ちかねたようにして青汁作りを始めます。 材料は、だいたい家の周りに生えている雑草達の中から調達するのですが、一番多かったのはハコベです。 ハコベラとかヒヨコ草とも言いますが、春の七草の一つと言えば分かり

          閑話休題「おばあちゃんの青汁」

          介護食レシピ「秋鮭の和風あんかけ」

          サッパリとした秋鮭に和風の餡を掛けていただきます。脂の乗ったサーモンも美味しいですが、サッパリとした味わいの秋鮭も日本の秋ならではの味覚です。魚の味が上品なので、上から掛ける餡も和風の優しい味にしています。子供からお年寄りまで楽しめるユニバーサルレシピです。 ★写真付きの詳しいレシピは「食べごろclub」に掲載しています。 調理時間目安:25分 材料:2人前 秋鮭切り身…2切れ 玉ネギ…1/2個 人参…1/4本 椎茸…2個 餡 出汁…200cc 醤油…大さ

          介護食レシピ「秋鮭の和風あんかけ」