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【詩】変な人と呼ばれて

あの頃
僕は変な人と呼ばれていた
でも、不思議なことに
あの頃が人生で一番楽しかった
無理することもなく
気を遣うこともなく
自分らしくなんて考えもせずに
自分のままで生きていた
僕はどこからか
道を踏み外した

いつの頃からか
僕は立派な人と呼ばれるようになった
不思議なことに
その時は人生で一番しんどかった
いつも無理をしていて
いつも気を遣っていて
自分らしさとは何かをいつも考え
自分らしくあれずにもがいていた

僕は一度いなくなった
消えたように生きて
死んだように消えた
今僕は変な人に戻れたのかもしれない
不思議なことに
それが確かなことなのかもわからない
なんとなくそんな気がする

うたた寝から目覚めて
窓の外をふと眺めて
木の枝の上できょろきょろと
当たりを見渡している鳥を見つめていたら
なんとなくそんな気がしたのです

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